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[日記2004年11月28日(日)に思った哲学のこと

賛成しろ

賛成しろ

「とりあえず賛成しておけ。」
そう、忠告されたことがある。

──あれは、高校時代の話だ。
友人Mが、恋愛の泥沼にはまって、駄目になっていた。
あまりにもヒドイので、私は忠告することにした。
別の友人Gが、これを制した。

G「やめておけ。聞き入れるはずがない。」

しかし私は無視して、Mに忠告した。
その結果、Mは怒り狂って、私を非難した。Mとの友情は消え去った。
まさにGの言うとおりだった。

G「ほらね。
  忠告を聞き入れる理性がないからこそ、こんな状況になったんだ。
  横から冷静な意見を述べたところで、なにも好転しない。」

ムカつくけど、反論できなかった。
親切心から行動した私は嫌われ、なにもしなかったGは好かれた。
これが現実だった。

──その後の展開はさらに悲惨だった。
余計なことをした私は、くだらない話に巻き込まれていく。
一部始終を見ていた(見ているだけの)Gは、得意げに言った。

G「伊助よ。
  おまえは率直にものを言いすぎる。
  自分の考えと合わないなら、黙っていろ。
  反対意見を述べるな。
  正しいかどうか、誠意があるかどうかなんて関係ない。」

G「わかるヤツはわかるし、わからないヤツはわからない。
  わかるヤツには、なにも言う必要はない。
  わからないヤツには、なにを言っても無駄だ。」

G「とりあえず賛成しておけ。
  結果、ソイツが崖から落ちようとも、それはソイツの自由だ。
  他人の考えに、いちいち干渉すべきじゃない。」

……Gの意見には承伏できない。
Gの考えの根底には、徹底した個人主義がある。
(他人がどうなろうと、知ったコトじゃない……)
私は、そこまで周囲を無視できない。どうしても関わってしまう。

ある日、私はGに訊ねた。

私「じゃあ、なんでオマエは私に忠告するんだ?
  放っておけばいいんじゃないか。」

痛いところを突いたと思ったが、Gの答えは簡潔だった。

G「例外もあるさ」

──あれから17年。
今でもGとは意見が合わない。

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