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[日記2008年09月09日(火)に思った生活のこと

まぼろしのアンサンブル

まぼろしのアンサンブル

 2年前の夏、光が丘公園でフルートを吹くおじいさんを見かけた。

 陸橋の木陰で、ちゃんと譜面台も置いている。台には、『求む、オーボエとヴァイオリン』という貼り紙が掛かっていた。3人集めてアンサンブルにしたいのだろう。公園で演奏する人は多いが、真夏であり、年配者で、仲間募集の貼り紙が印象的だった。

 おじいさんはいつも、同じ場所で演奏していた。
 毎日来ているとは思わないが、私が公園を抜けるたびに見かけるので、すっかり「定番キャラ」になっていた。暑いのにタフだなぁと感心する。あいにく私は楽器を弾けないので、ただ通り過ぎるだけだった。

 秋になると、おじいさんはいなくなった。
 冬になり、春になり、夏になっても姿を見せない。さらに季節はめぐり、今年の夏もフルート演奏を聴くことはなかった。

 猛暑だったから、野外演奏はやめたのだろうか?
 それとも仲間が見つかって、場所を変えたのだろうか?

 今でも公園を通り抜けるときは、おじいさんの立っていた場所を見てしまう。
 どこかでアンサンブルを奏でているのだろうか...。

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