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[日記2008年12月05日(金)に思った哲学のこと

他者がいるから、自分がいる

他者がいるから、自分がいる

「そこに人がいるから、自分がいるとわかるんです」

NHKで、視覚・聴覚を失った男性の話が紹介されていた。途中から見たので詳しいことはわからないが、病気で光と音を失ったようだ。それは先天的な障害より、悲劇的なことに思える。
(もし自分がなにも見えず、なにも聞こえなくなったら、どのくらい耐えられるだろう?)
想像するだけで背筋が寒くなる。

番組では、小学校の教室で、男性が子どもたちに語りかけているところが映されていた。やや大きな声で話すのは、自分の声が聞こえていないためだろうか。ひとしきり話したあと、子どもたちの率直な質問に答えていく。よく見ると、付き添いの女性が指を使って"コトバ"を伝えていた。男性自身は、そこに何人の子どもがいるのかもわからないのか。

印象に残ったのが冒頭のセリフ──。感覚が失われていくと、どうしようもない孤独が訪れる。なにも感じないと、自分も曖昧になってしまう。そこに誰かがいるから、自分の存在を確かめられるのだと、彼は言う。
子どもたちは熱心に耳を傾けていた。おそらく「目が見えて、音が聞こえる自分」を、強く実感していることだろう。

なにか、とても大切なことを学んだような気がした。

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