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[日記2010年05月01日(土)に思った科技のこと

祝福されたファーストコンタクトはあるか

祝福されたファーストコンタクトはあるか

ホーキング博士が「宇宙人に接触するな」と発言し、物議を醸している。

ニュースによると、博士は、発達した科学文明を持つ異星人がいる可能性は高いとしたうえで、異星人の地球訪問は「コロンブスがアメリカ大陸に到着したのは、アメリカ先住民にはよくなかった。同様の結果になる」と指摘した。宇宙論の権威による悲観論に、「一方的な推測だ。友好的な異星人に出会える確率も同じぐらいでは」などと、戸惑いの声も上がっている。

宇宙人がいることは疑いようもない。だが、宇宙人が友好的かどうかはわからない。ばったり遭遇したら、攻撃すべきか、招き入れるべきか? あるいは宇宙人を積極的に探すべきか? 一般的には、先に相手を見つけた方が有利になるが、戦力差がありすぎる場合はやぶ蛇になる。
いまの地球人の科学力、メンタリティで宇宙人と接触することは、あまり好ましい結果をもたらさない。ホーキング博士の指摘は重い。

そもそも「友好的な宇宙人もいる」なんて発想は、最近芽生えたものだ。私が見てきたファーストコンタクトものをまとめてみる。ホラー、アニメはのぞく。

地球静止する日(1951) The Day the Earth Stood Still

それまで醜悪なモンスターだった宇宙人を、理知的かつ紳士的に描いた古典SFの傑作。1951年と言えば、原爆投下の6年後であり、赤狩りが盛んだった。そんな時期に、「宇宙人が地球にメッセージを伝えに来た」という映画を撮ってしまうのだから、アメリカはすごい。絶対的なロボット「ゴート」が印象的。

未知との遭遇(1977) Close Encounters of the Third Kind

幸福なファーストコンタクトを描いて成功した希有な作品。この映画によって、人々は宇宙に希望の眼差しを向けるようになったわけだが、ちと楽観的すぎる。ある意味、罪作りな映画。

Xファイル(1993-2002) THE X-FILES

アメリカ政府は宇宙人の存在を隠している。その中枢にある老人たちの<組織>は、宇宙人の手先となって地球を入植地(コロニー)にするのか、それとも交雑種(ハイブリッド)を作って戦うのか? 序盤はよかったんだけど……。

インデペンデンス・デイ(1996) Independence Day (ID4)

宇宙人を醜悪なモンスターに戻して、コテンパンにやっつけることで愛国心を満足させた映画。いつか宇宙人と仲良くなっても見せられない内容。

マーズアタック!(1996) Mars Attacks!

C級映画以下と酷評されているけど、泣けるほど笑える。人類が友好的でも、宇宙人が攻撃的なら意味がないんだよね。

スタートレック ファーストコンタクト(1996) Star Trek: First Contact

宇宙人が地球人に接触してこない理由(条件)を端的に説明している。

コンタクト(1997) Contact

ファーストコンタクトを科学的に描いた傑作。エンディングも含めて、もっとも納得できる。

宇宙戦争(2005) War of the Worlds

宇宙人を敵として描いているが、労働者の父親の視点で描いたのがよかった。

地球静止する日(2008) The Day the Earth Stood Still

57年ぶりの再訪として見ると、いささか物足りない。人類は本当に変われるのか?

いつの世も、ファーストコンタクトは夢のあるテーマだな。しかし娯楽と現実はちがう。現実のファーストコンタクトは、決してロマンティックなものにはならないだろう。

■ホーキング博士「エイリアンと接触すべきでない」 (読売新聞 - 04月27日 18:23)
http://news.mixi.jp/view_news.pl?id=1191401&media_id=20

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