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[日記2011年02月05日(土)に思った生活のこと

仮面ライダー玩具の破壊力

仮面ライダー玩具の破壊力

 誕生日のプレゼントに、しろくまからとガイアメモリー4本をもらった。

 しろくまは『W』にはまっていて、ガイアメモリを蒐集しているそうだ。昔から収集癖のあるヤツだったが、近ごろは欲望が枯渇していた。その彼をふたたび燃焼させるのだから、『W』がいかにツボを押さえていたかがわかる。
 いただいたメモリは「サイクロン」、「ジョーカー」、「アマゾン」、「オーズ」の4本。素晴らしいチョイス。ガイアメモリの動作はYouTubeで見ているが、実際に触るのは初めて。ボタンを押すたび声が変化するし、長押しで別パターンになる。また金と銀のメモリを同時に長押しすれば、掛け合いするように設計されていた。すごいな、最近の玩具は!

 ボウリングを終えた翌日の土曜日、実家でガイアメモリをいじっていると、甥っ子がニコニコしながら近づいてきた。声が出る棒(ガイアメモリ)が欲しくてたまらない顔だ。ちょっと意地悪であげないようなことを言ったら、泣き出してしまった。うわっ、そんなに欲しかったのか。私自身、まだ遊び足りてないのだが、甥っ子にゆずった方が喜ばれるだろう。
 プレゼントすると、甥っ子は喜んでボタンを押しはじめた。

「ジョーカー!」「ジョッ」「アー」「マー」「ジョーカー!」「ゾーン!」「オーズ!」

 順序がめちゃくちゃだ!
 甥っ子は『仮面ライダーW』を見ていないので、変身の手順がわかっていない。そこでパソコンを起動して、YouTubeの動画(ハーフチェンジ集とダブルドライバー玩具)を見せてやった。
 考えてみれば、レンタルビデオ屋やオモチャ屋に行かずに、すぐ見せられるのはすごいよな。

「サイクロン!」「ジョーカー!」
「ズキュウン、ズキュウン、ズキュウン……」
「サイクロン!」「ジョーカー!」
「ジャキーン」
「ちゃららーん、ジャジャジャッ!」
「「さぁ、おまえの罪を数えろ!!」」

 動画が終わると、甥っ子の目の色が変わった。
「ベルト、ベルト、ベルトぉ、買ってぇ~」
 身体をくねらせ、上目遣いでねだってくる。子どもは欲求をセーブする訓練を積んでないから、とにかくストレートだ。しかし仮面ライダーの玩具が、ここまで子どもを魅了するとは。すさまじい。

「だーめ。買わないよ-!」
 私もおふくろも、きっちり却下する。
 ベルトがあれば、次はメモリが欲しくなる。ガイアメモリをコンプリートするためには、十数万円の出費がかかる。そこまで贅沢させてやる理由はないし、彼のためにもよくない。欲しいものがひょいひょい手に入ったら、モノを大事にしなくなるからだ。

「サイクロン!」「ジョーカー!」

 あきらめた甥っ子は、与えられた2本のガイアメモリで遊びはじめた。順序はわかったが、ボタンを押すのが苦手らしい。それでいい。記憶して、反復して、足りないところは妄想するのだ。

 最近は少子化で、実家の近隣に甥っ子と同じ歳の子どもがいない。だから友だちにオモチャを自慢されたり、ごっこ遊びに誘われることもない。よってオモチャの出費が抑えられているわけだが、それがいいことなのかどうか。悩ましいところだ。

「サイクロン!」「ジョーカー!」
「サイクロン!」「ジョーカー!」
「サイクロン!」「ジョーカー!」

 狂ったようにボタンを押しつづける甥っ子をよそに、私は自宅に帰った。あのガイアメモリが、ダムを決壊させる穴にならないことを祈っている。

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