日記  2011年05月10日(火) に思った 科技 のこと

100000年後へのメッセージ

100000年後へのメッセージ

 現在公開中のドキュメンタリー映画、『100000年後の安全』が注目を集めている。

 『100000年後の安全』は、フィンランドに建造された最終処分場を取材したドキュメンタリー映画。原発から出る高レベルの放射性廃棄物は世界に25万トンもあるが、人類はその処理方法を確立していない。

  • 放射性廃棄物が生物に無害になるまでは最低10万年を要する。
  • 地上の施設は、自然災害や戦争、テロの影響を受ける恐れがある。
  • 地震や地形の変化がない地層に埋めておくことがベター。
  • しかし10万年後の安全を保証できる科学者はいない。
 

 原発に賛成とか反対という議論はさておき、10万年というスケールに目まいを覚える。福島原発の事故以来、「半減期」という言葉はよく耳にするが、物質によって半減期は大きく異なる。放射性ヨウ素131は8日、放射性セシウム137は30年、プルトニウム239は2万4000年、ウラン238は44億6800万年もかかる。半減期は、その名のとおり放射線が半分になるだけで、同じ時間をかけて半分の半分、その半分と減っていく。原子の炎はなかなか消えない。

  • 300年後に地表は海に没するかもしれない。
  • 6万年後は氷河期によって、ツンドラに覆われているかもしれない。
  • 人類は、10万年も耐えうる施設を造ったことはない。
  • 人類は、10万年にわたって情報を伝達したことがない。

 今から10万年後の世界なんて、まったく想像できない。ちなみに10万年前は石器時代で、ネアンデルタール人が地上をうろついていた。遠い未来の人類も同じくらい退化しているかもしれない。あるいは文字が読めず、最終処分場に「お宝」が隠されていると思って掘り起こすかもしれない。どうすれば彼らに、「猛毒」があると警告できるだろうか? 文字が駄目でも絵ならOK? 本当に? 色も臭いもない放射線を、どうやって絵にする? どくろマークは宇宙共通?

未来の皆さんへ
ここは21世紀に処分された放射性廃棄物の埋蔵場所です。
安全な所に保管する必要があります。
決して入らないでください。

放射性物質は危険です。
透明で、においもありません。
絶対に触れないで下さい。

地上に戻って、
我々より良い世界を作ってほしい。
近づかなければ安全です。

幸運を。

 放射性廃棄物が安全になるのに10万年かかる。だからといって原発が危険とは言い切れない。なぜって明日、すてきな処理法が発明されるかもしれない。軌道エレベーターによって、宇宙に投棄できるかもしれない。それに放射線が漏れたところで、地球が死滅するほどじゃない。大丈夫。なんとかなるさ!

 このくらい前向きに考えないと、やってられない。

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