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[日記2012年01月09日(月)に思った娯楽のこと

[漫画] 藤原カムイ版 ウルトラQ / 素晴らしき60年代SF

[漫画] 藤原カムイ版 ウルトラQ / 素晴らしき60年代SF

藤原カムイの漫画『ウルトラQ―Unbalance zone』を読んだ。

まさか放送から36年後に、新たなコミカライズ作品が出てくるとは思わなかった。しかも、出来がいい。藤原カムイの精緻な絵柄で、オリジナルの雰囲気を忠実に再現している。たとえばキャラクターは実際の役者さんそっくりで、マンガ的な個性や萌え要素はまったくない。その一方で、ドラマは大胆に見なおされており、テンポがいい。
オリジナルに忠実だが、なぞったわけじゃない。作者が子どものころに受けた衝撃を、マンガという器に移し替え、現代人のセンスに合うよう調理されている。コミカライズというより、リメイクだね。素晴らしい仕事だ。

今回、漫画化されたエピソードは6つ。第2巻が発売されて8年になるから、全2巻と考えていいだろう。作者はもっと描きたかったようだし、私も読んでみたい。続刊がないのは惜しまれる。

第1巻 (2003年)
  • 「ペギラが来た!」 (オリジナル第5話)
  • 「2020年の挑戦」 (オリジナル第19話)
  • 「地底超特急西へ」 (オリジナル第21話)
第2巻 (2004年)
  • 「バルンガ」 (オリジナル第11話)
  • 「悪魔ッ子」 (オリジナル第25話)
  • 「ガラダマ」 (オリジナル第13&16話)

オリジナルを知らない人は、レギュラー(万城目、一平くん、由利ちゃん)の立ち位置に戸惑うだろう。しかしレギュラーの紹介や描写がまったくないのも、オリジナルゆずり。こうしたところで欲を出さず(自分なりの設定を加えず)、オリジナルに忠実たらんとした姿勢はすごい。
つまるところ、響く人には響くが、そうでない人にはちんぷんかんぷんなのだ。そこが素晴らしくもあり、惜しまれもする。

昨年から『ウルトラゾーン』を見て、『ウルトラQ』のことをよく思い出すようになった。嫁は響かないタイプなので、さっぱり魅力がわからないと言う。もっと多くの人に『ウルトラQ』の魅力を知ってもらいたいが、マニアックな作品を万人にすすめても詮無きことかもしれない。

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