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[日記2012年03月08日(木)に思った生活のこと

本を書いたこと

本を書いたこと

 昨年夏に、「Photoshopデザインの教科書」という本を共著した。

 書いてるときはテンパってたし、出版されたときは恥ずかしくて日記にしなかったが、このたび重版が決まったので、まぁ、経緯を書き残しておくことにした。どんな人が、どんな状況で書いたのかは、本来なら秘匿すべき情報かもしれないが、まぁ、かまわないだろう。

転がり込んできた話

 友人の永山さんから連絡を受けたのは6月20日。「Photoshopの教科書」という本の執筆を手伝ってほしいと言う。やばい仕事ほど、「長くかからない簡単な仕事」と説明されるが、今回もそうだった。すでに〆切を大幅に過ぎており、DTPスタッフが入稿を待っている状態で、書き上げたチャプターから渡していくような状況だった。

 永山さんが応用編を書いていたので、私は基礎編を受け持つことになった。
 Photoshopの......基礎──。
 私はPhotoshopをVer.3から使っているけど、基礎を説明するのは難しい。「使いこなせること」と「基礎を理解している(説明できる)こと」はちがう。ましてやそれを、「わかりやすく」「バージョンを限定せず」「ウルトラ大至急で」という条件がつくと、目玉が飛び出す難易度だ。

 過去の経験が役に立った。20代のはじめ、私はマルチメディアスクールの講師をしていた。「グラフィック基礎コース」を受け持ち、そのカリキュラムを考えたり、ほかの講師を指導する仕事をしていたから、まぁ、基礎を教えることは昔打ったシノヅカだ。
 永山さんは当時の同僚であり、そんな私であればこそ、声がかかったわけだ。

 講師をしているころ、自分のカリキュラムを本にしたいと思っていたが、まさか十数年を経てチャンスが訪れるとは思わなかった。
 ところが、こうした思いが作業の足を引っ張った。とにかく時間がなかったから、全体の構成やボリュームバランスを考える余裕がないのだ。図表やレイアウトも自分で作れない。
「もっと時間があれば!」
 と歯がみしたところで、どうにもならない。ただ、ただ、駆け抜けるのみだった。

 ともあれ無事に出版できた。書店に並んでいることより、Amazonに登録されたことがうれしかった。これまで本の一部を書いたことはあったけど、著者になると気分がちがう。

Amazon.co.jp: Photoshopデザインの教科書: 永山昌克, 姫野大輔: 本

 売れ行きは......よくなかった。
 それが時代のせいなのか、私の文章のせいなのかは、考えても詮無きこと。私は、書ききれなかった部分を悔やみ、本を書いたことをあまり話さなかった。

まさかの増刷、そして目標達成

 先日、出版社から連絡があって、重版が決まったと知らされた。
 一般書店では苦戦しているが、専門学校がまとめて購入してくれたらしい。

 あぁ、こんなこともあるんだな。

複雑な気持ち

 先ほど見てみたら、Amazonに1件のレビューがあった。検索すると、個人ブログでも紹介されていた。嬉しいやら、恥ずかしいやら、複雑な気持ちだ。

http://gunzy.blog24.fc2.com/blog-entry-650.html

 今回の執筆で、いろんなことを考えた。あるいは、思い知らされた。準備がないところにチャンスは訪れないとか、自分のすべてを出し切る仕事はないとか......自分の作品を恥じても意味がない、とか。
 まだ自分でも消化しきれていないので、日記に書くにはもう少し時間がかかるだろう。

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