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[日記2012年04月15日(日)に思った娯楽のこと

子どもに痛みを教えたい

子どもに痛みを教えたい

 甥っ子に空気銃を買ってやろうかと思っている。

 空気銃で甥っ子を撃つためだ。撃たれる痛みを知れば、むやみに銃口を人に向けたりしなくなるだろう。子どもに──それも10歳以下に空気銃をわたすのはよくないが、ずっと遠ざけておけばいいのかは、疑問に思う。

危ないものは使わせない、でいいのか

 妹は子どものオモチャとして、弾が出る銃を全面禁止している。以前はBB弾が出る空気銃があったらしいが、弟がむやみに発砲したことで禁止になったらしい。
 私の弟は健全なスポーツマンなので、アニメや特撮、そして空気銃には興味を示さなかった。そのせいか、引き金をひく前に銃口を下げておくという当たり前の知恵がなかったらしい。

 私が空気銃で遊んだのは中学3年あたり。何度もサバイバルゲーム(ただの撃ち合い)をやったから、撃たれる痛みも知っている。私の空気銃(南部14年式)は威力がなかったから、早撃ちと待ち伏せスキルを伸ばしたっけ。
 一方で、ガス銃をたくさん買えるような友人もいた。そういうヤツにかぎって、銃の扱いが乱暴なんだよね。むやみに銃口を人に向けたり、むやみに鳩や猫を撃つことがあって、口論になったこともある。結局、撃たれる痛みを知るまで、そいつが態度をあらためることはなかった。

痛みがわからない怖さ

 実家に帰ったとき、甥っ子に「iBomber」というゲームを教えてやったのさ。「iBomber」はタワーディフェンス型のストラテジーゲームで、押し寄せてくる日本兵からアメリカ軍の拠点を守ることがテーマだ。機銃やカノン砲、迫撃砲で日本兵を蹴散らしていくわけだが、最近のゲームは音やエフェクトがあって、甥っ子は「どかーん! どかーん!」と興奮していた。
 そのとき、ふと思った。

 どうすれば残酷さを教えられるだろう?

 子どもがYouTubeを見る話につながるが、親ならば子どもに見てほしくない動画があるだろう。しかしその基準を教えることは難しい。
 たとえば、仮面ライダーが戦闘員をなぎ払うシーンはいいが、戦争の生々しい殺戮シーンは見てほしくない。両者のちがいはなんだろう? 子どもは大人のように、「不快感」を感じてくれないから、なにが駄目でなにがOKか区別できない。しかし「不快感」をもってもらわないと、(禁止されていなければ)残酷なことでも平気でやってしまう子になるだろう。

どこで痛みをおぼえるか

 自分がされていやなことを、他者にしてはならない。
 単純なルールなんだけど、クチで言って身につくことじゃない。痛みを知らない子どもが、相手の痛みを想像できるはずがない。だから子どもには、痛みを教えてやりたい。撃たれる痛み、殴られる痛み、騙される痛み、裏切られる痛み......。

 とはいえ、空気銃で甥っ子の腕を撃って、痛みを教えるってのは安直すぎる。このへんは妹の教育方針にゆだねるべきだろう。

 やがて甥っ子は戦争ゲームに手を出すだろう。あるいはテレビで戦争映画を見るだろう。そのとき、派手な演出に喜ぶだけでなく、撃たれる痛みを想像できる子になってほしい。痛みを知ることで、優しくなれるのだから。

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