日記  2012年07月13日(金) に思った 社会 のこと

不当な保護が、不当な攻撃を招いている

不当な保護が、不当な攻撃を招いている

 大津市の中2自殺問題で、ネット上の私的制裁がエスカレートしている。

 加害者の本名、顔写真、住所、家族構成、父親の通勤経路などが暴露され、関係者への嫌がらせも相次いでいるそうだ。脅迫による逮捕者も出た。識者はこうした動きを批判するが、どうにも虚しい。教育委員会のムナクソ悪い言い訳を聞かされれば、義憤に駆られるのも無理はない。学校、役所、警察、法律が犯罪者を甘やかすから、市民が私的制裁に走るのだ。

 もちろん、私的制裁は認められない。しょせん素人が集めた情報だから、まちがいもある。無関係の人が迷惑を被った例もあるだろう。それに量刑判断もできないから、やり過ぎてしまうこともある。しかし新聞やテレビが誤報で罰せられず、公権力が隠蔽や自己保身に走る状況で、私的制裁だけを否定するのは難しい。

口封じの難しさ

 デヴィ夫人のブログが盛り上がっているらしい。大津の校内犯罪に怒ったデヴィ夫人は、その加害者の実名と写真をブログに掲載した。中には事実に反する情報(デマ)もあったようだ。運営元(Amebaブログ)は、「健全なサイト運営にふさわしくない言葉・表現が含まれている可能性がある」として、当該記事をアクセスブロック。デヴィ夫人は加害者の写真を削除し、実名をイニシャルに変更した。
 ここまでは、まぁ、よくある話。

 ところが読者が加害者の実名をコメント投稿してしまうため、意味がないことが判明。Amebaブログはコメント欄も規制して、デヴィ夫人が読む前に削除してしまう。デヴィ夫人も読者も怒って、大量のコメントが投稿される。しかし不適切と判断されたコメントは削除されてしまうため、「カレーライス大好き」「朝青竜さん強すぎ」といったコメントだけ残るという、わけのわからない事態になっている。

 そういえば2008年に川田亜子さんが自殺したときも、わけのわからない追悼コメントがあふれかえっていた。いま調べたら、やっぱりAmebaブログで、不適切なコメントを削除していたようだ。追悼コメントまでチェックされていたと思うと、いやーな気持ちになる。

なんのための保護か?

 こうした規制がかかることは......仕方ないと言えば仕方ないが......どうなんだろう? 規制によって拡散が早まってしまったし、Amebaブログへの信頼感も薄らいだ。いろいろ逆効果になっている。結局とのころ、下々の理解を得られない規制は、より大きな反発を招くのだろう。

 未成年者を保護する理念はわかる。しかしそのために犯罪行為を見逃したり、制度の不備を放置していいはずがない。むしろ保護することで、駄目な子はどんどん駄目になり、学校はどんどん腐っているように思える。

 私的制裁がよいとは言えない。それが次世代の司法システムになるとも思えない。しかし311以降、私たちはあまりに多くのウソ、ゴマカシ、インチキを見せられた。公的機関が信頼を取り戻さないと、今後もこうした私的制裁は減らないと思う。

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