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[日記2013年04月07日(日)に思った娯楽のこと

[映画] ボリウッドの衝撃

[映画] ボリウッドの衝撃

 ニコ生上映会で見たインド映画がおもしろかった。

 鑑賞したのは『ロボット』と『ラ・ワン』の2つ。インド映画を見るのは初めてだし、わずか2本で全体を推し量ることもできないが、下記のような特徴があった。

  • 3時間前後と長い。
  • CGがふんだんに使われている。
  • エキストラがむやみに多い。
  • やたらとモノを壊す。
  • 絶世の美女が出てくる。
  • ストーリーは荒唐無稽だが、わかりやすい。
  • 唐突にバックダンサーつきで踊り出す。

 むちゃくちゃなんだけど、おもしろかった。いろんなものを破壊しまくる痛快さがたまらない。これほどパワーを感じる映画もなかった。

 映画で描かれるインドの情景は、思いのほか近代的だった。もちろん映っているのはインドの一部だし、雑多な市街地や危険きわまる鉄道もあるんだけど、「乞食の国」というイメージは古かった。
 こうして国産映画が増えると、その国の文化や風習が伝わってくるね。私たちもハリウッド映画を通じて、アメリカを見てきたから、ソフトパワーは大きい。

ボリウッドフィルム、マサラムービー

 インドは映画大国で、映画の制作本数も観客総数も世界一なんだって。ぜんぜん知らなかった。
 インドの人口は12億を越える。多様な民族、言語、宗教によって構成されているが、映画は吹き替えによって州境を越え、さらに東南アジア、南アジア、西アジア、アフリカ諸国で高い人気を博している。
 日本映画は日本人のために作られる。日本人のメンタリティはほぼ均質なため、抽象的なテーマに傾倒しやすい。一方、インド映画はプリミティブなところが強調されている。美男美女は絶対的に正しく、悪人をやっつけることにためらいはない。気分がのれば音楽が流れて、みんなで踊り出す。「同じ人間ならわかるだろ」と言いたげなタッチだが、これぞ娯楽の原点だよね。

 日本映画が日本固有の文脈をもっているのは、悪いことじゃない。むしろ他国の文化をまねる方が恥ずかしい。インドも、ハリウッド映画の技法を採り入れながらも、独自路線を突き進んでいる。「おれたちは、こーゆーのが好きなんだ!」という、吹っ切れたところがいい。

下請けだった?

 ここから先は友だちとの与太話──。
 本当かどうかは知らないが、インドはハリウッドからの下請けで技術を蓄積したらしい。ハリウッドのVFXは、インドや中国の下請け(VFXスタジオ)によって成り立っている。しかし権利は絶対に渡さないから、下請けが儲かることはない。ハイリスク・ローリターンの大変な仕事らしい。
 で、下請けは生き残るため、自分たちの映画を撮りはじめ、それが開花しつつある。や、本当かどうか知らないけど、説得力のある話だった。
 その友人はゲーム制作の下請けをしているので、そう見てしまうのかもしれない。

 どっかで読んだけど、アメリカの映画産業は空洞化が激しく、アメリカ国内のVFXスタジオはのきなみ経営悪化しているらしい。もはやハリウッドは、インドや中国の資本なしでは映画を撮れないとか。
 どっちがどっちを支配しているのか? いずれにせよ、アメリカによる一極支配は終わり、いろんな国が映画を発進する多極化時代に入りそうだ。そうなると、ますますハリウッドをまねた映画は必要なくなる。日本は日本らしい作品で勝負すべきなんだろうな。

 なんて話をすると、まずジャパニメーションが挙げられるけど、私は怪獣映画を見たいね。「三匹の侍」や「修羅雪姫」のような時代劇もいいよね。
 日本映画もがんばれ!

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