日記  2015年03月22日(日) に思った 科技 のこと

人工食肉はいつごろ食卓にのるか?

人工食肉はいつごろ食卓にのるか?

 古いブックマークを整理していたら、5年前の「人口食肉」の記事があった。

  • 豚の筋肉細胞を培養液で育て、筋組織を作ることに成功した。
  • まだ味見していないが、5年以内にソーセージなどの加工用食肉製造を目指している。
  • 実現すれば、1頭の家畜から100万頭分以上の食肉を作ることも可能。
  • 環境負荷が低い。
  • 屠殺を伴わないため、倫理的な反論はないと予測される。

 その後が気になったので検索したら、2014年12月に試食会が開催されていた。

  • ハンバーガーのパティ大を作成するだけで約25万ユーロ(約2,600万円)かかる。
  • 味もいまいち。
  • 10~20年後までに人工肉をスーパーの店頭に並べたい。
  • 肉に脂身をどうやって混ぜ込むかが、次の課題。

 いやぁ、テクノロジーの進歩は早いねぇ。
 実用化はまだ時間がかかるだろうけど、逆にいえば、時間の問題でしかない。
 「人口食肉」なんてSFか、ホラーの題材だと思っていたよ。

 もし「人口食肉」の製造が安価で、味もそこそこ悪くなくて、「自然肉」を畜産するより環境負荷が少なかったら、どうなるだろう?

 「培養された筋細胞」と聞くと抵抗感もあるが、安ければ普及するだろうなぁ。「どうしてもいやだ」と思う人がいても、次の世代はふつうに食べる。

 成型肉は、そのままでは売れない屑肉を固めたものだ。チキンナゲットも鶏のどの部位から作られているか、製造者も説明できない。不自然な食べ物だが、ふつうに食べられている。昨今では遺伝子組換食品もそうだ。
 食の安全は敏感なテーマだが、案外、どうとでもなる。

 モノカルチャー(単一栽培)がもたらす潜在的リスクは気になる。鮎の完全養殖のように、遺伝集団が偏ってしまうかもしれない。それから畜産業は壊滅的なダメージを受け、ごく一部の超高級品を作る業者のみになるだろう。
 経済的なインパクトは大きだろうが、まぁ、消費者である私が心配しても意味はない。
 それより倫理的なことが気になる。

予想される未来

 100年後、「人口食肉」は環境にやさしいエコフードになっているかもしれない。そうなると、「自然肉」を食べる習慣を、どうやって正当化すればいいだろう?

「あなた、自然肉を食べるんですって? なんて野蛮なんでしょう。
 屠殺がどれほど残酷で、畜産がどれほど二酸化炭素を発生するか、知らないの?
 わざわざ動物の血肉を食べる理由はありません。
 え? 食文化?
 国際社会から後ろ指さされるような悪習は断つべきです!
 今すぐ畜産業をやめ、人口食肉に切り替えなさい!
 でないと嫌がらしますよ!」

 そんな未来はありえないと思える人は、幸せだ。

 私が生きているうちに、どこまでの変化を見られるだろう。長生きしたいね。

参考

ソイレント・グリーン (1973)

 近未来、資源の枯渇により肉や野菜などの天然食品は宝石以上に高価なものとなり、人々はソイレント社が製造する合成食品でほそぼそと生きながらえていた。原料である海のプランクトンの枯渇が心配される中、新商品ソイレント・グリーンが発売される。

冷食捜査官 (1991-)

 近未来、合成食料が普及し、「食料統制」のもとで天然食品は一切禁止されたが、一部の人々は昔の味を忘れられず、秘蔵された冷凍食品を楽しんでいた。賞味期限をはるかに過ぎた冷凍食品はアレルギーや中毒症状を引き起こす。こうした危険を取り締まるのが、冷食捜査官である。

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