献立  2009年11月11日(水) に食べた お取り寄せ

アグー は あぐー よりうまかった

アグー は あぐー よりうまかった

健菜で注文したアグー肉が、じつにうまかった。

特徴的なのは歯ごたえ。もうね、噛むほどに幸せになれるのだ。脂身までぷりぷりしていて、旨味があふれてくる。そして別れを惜しむような気持ちで飲み込む。
アグーを食べると、ふつうの豚肉がいかに軟弱かわかる。詩的な表現をすれば、豚肉の食感から健康な豚の体躯が想像できてしまうよ。

健菜のモニター販売

注文したのは、焼き肉用スライス肉1kg(ロース250g、肩ロース250g、バラ250g、モモ250g/5,500円送料込み)。沖縄は距離があるので、真空パックの冷凍便で届けられた。冷凍による味の劣化は感じられない。むしろ冷凍してあることで、少しずつ食べられてよかった。
しゃぶしゃぶと焼き肉を試したが、スライスが厚いので、焼き肉の方がうまかった。塩もいいけど、醤油も合う。脂がにじんだ醤油は、ご飯にかけてもうまい。

アグーは沖縄在来豚のこと

事の起こりは半年ほど前、飲み会で友人L氏が、アグーを絶賛したことにさかのぼる。
アグーは沖縄在来豚のこと。栄養価に優れ、肉に臭みがなく、脂が香ばしいのが特徴。耳(ミミガー)から足(テビチ)まで余すところなく利用されている。
興味をもった私は、あぐーを食べられる店を探して、沖縄ダイニング きじむなーに行ってみることにした。あぐー肉のしゃぶしゃぶは美味しくて、私とN氏は喜んだが、L氏は足りないという。
というわけで、私とN氏は健菜のモニター販売でアグーを注文したわけだ。

「アグー」と「あぐー」はちがう

本来のアグーは黒豚だが、戦争と豚コレラで数が激減した。そこへハワイから白豚(と近代的な養豚技術)が輸入されたので、さらに減少。一時は18頭を残すのみになってしまった。
これはイカン、ということでアグーの保護と復活が検討されることになる。在来種と交配種は肉質が異なるのだが、すでに名前が定着していたので、在来種(に近いもの)を「アグー(カタカナ)」、白豚との交配が進んだものを「あぐー(ひらがな)」と表記することにした。これが、混乱のモトだったのだ。
じつは、一般的に流通しているあぐーは白豚である(ランドレース×大ヨークシャー+在来種)。
両者の味のちがいは、認めざるを得ない。原種の近い方がうまかった。

そういえば、伊勢丹の「夏の大九州展」で食べた宮崎県産の黒豚もうまかった。九州の黒豚は、薩摩藩の統治時代に沖縄から渡ったものと言われている。そう考えると、原種のありがたみも湧く。

養豚の難しさ

沖縄の宝とも言うべきアグー。しかしその復活の道は険しい。
白豚に比べ、アグーは飼育コストがかかる割に、高く売れないという。豚肉の品質は赤肉の比率で決まるので、脂身が多い(脂身がおいしい)アグーは評価されにくいのだ。
また、戦後に発見された個体数が少なかったため、近親交配もかなり進んでいる。繁殖障害や分娩頭数の減少といった問題も、飼育をさらに難しくしている。
ふだん、豚の血統や養豚の難しさなんて意識したことないから、いい勉強になった。

というわけで、アグーはうまかった。

豚肉めぐり

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