銀英伝 ゲーム

機動戦士ガンダム00 【第1期・全25話】

Gundam 00 First Season

よくできた近未来SF

死んだ科学者のプランに基づく社会変革は『銀河帝国興亡史』を、超大国の三すくみ状態は『1984』を彷彿させる。ソレスタルビーイング(天上人)の構成員が負け犬ばかりというのも、皮肉が効いている。よいセンスだ。
ガンダムの新作が出るたびに思うけど、ガンダムである必要はまったくないね。しかし好感がもてる。リアルロボットの代名詞だったガンダムを、スーパーロボットと定義したところが素晴らしい!

一方、気になる点も多い。
まずキャラが若すぎて、美形すぎて、自己完結しすぎる。グラハムの喜び粒子と、スメラギのツインドライブに幻惑され、ストーリーに集中できない。ようやく慣れたと思ったら、有害なトリニティ三兄弟。うーん、つらい。
あと、謎で引っ張りすぎ。前提となるヴェーダの計画が不明なため、勢力図の変化について行けない。なのでガンダム鹵獲作戦ばかりに目を奪われる。じつにモッタイナイ。

終盤の盛り上がりはよかった。久々に興奮して、泣けた。第2期があるため、不完全燃焼になったのは惜しまれる。第1期は第1期で決着をつけてほしかった。
まぁ、あれこれ思うのは本作を気に入った証拠だろうな。第2期が楽しみだ。

機動戦士ガンダム 一年戦争

Gundam Project Pegasus

おおむねフツー、ときどきグッド

販売戦略を誤り、「通常の3倍のスピードで値下げ!」となった本作だが、個人的にはそんなに悪い印象はない。とはいえ、よい印象もない。まぁ、いろんなガンダムゲームを試したわけじゃないから、比較できないけど。
操作が難しいことより、難しい操作を要求する場面がつらい。ところどころ、古いファミコンゲームのような仕掛けがあるのは閉口した。シナリオの短さはむしろ好印象。サクッと終われるゲームがあってもいいじゃない。ララァのビットが見えるようになるシーンなど、興奮するところもあった。

ガンダムゲームをあまりやらない人、もしくはこれからやろうとする人にはおすすめできると思う。

機動戦士ガンダムSEED 【全50話】

Mobile Suit Gundam Seed

精神的に不安定な人たちによる残虐行為の連続

どうにもキャラを好きになれない。顔(デザイン)も性格も苦手。安請け合いのキラ、いつも悲惨なアスラン、うるさいカガリ、いかれたフレイ・・・。苦悩するシーンが多いわりに、軽はずみな行動が目立つ。それが作品のテーマなのかもしれないが、なんだかなぁーという目で見ていた。

メカデザインには絶望した。あれこれ指摘する気にもならん。SEED能力やスーパーコーディネーターといった設定も「言葉遊び」でしかないのも寂しいところ。なんだかなぁー。

中盤はだるかったが、ラストは盛り上がった。緊迫した演出はすごく上手なのね。いいところを見ると、流行したのもうなずける。まぁ、すべてにおいて優れた作品である必要はないが、私の好みには合わなかった。

機動戦士ガンダム 第08MS小隊 【全11話】

Mobile Suit Gundam: The 08th MS Team

戦争ってのは、こーゆーことかもしれない

まず主人公が士官であることに驚いた。『0083』のコウも軍人だったけど、シローには部下がいる。しかもボールに乗ってザクと相打ち! リアルなんだか、熱血なんだか。とにかく興味をそそるスタートだった。

リアルと熱血が混じった地上戦はおもしろかった。しかし発売の間隔が長すぎて、興奮を維持しきれなかった。ようやく見えてきたアプサラス計画も、ギニアスが狂いすぎてて萎える。グフとの市街戦は最高だった。

振り返ると、戦場の混乱がよく描かれたシリーズだった。そこまで馬鹿な展開はあるまいと思いつつ、否定はできない。一部の馬鹿がとんでもない災いを招くのが現実の戦争なら、やっぱり避けたいと痛感した。

機動戦士ガンダム 連邦VS.ジオン

Mobile Suit Gundam: Federation vs. Zeon

画期的な協力プレイ

初めて見たとき、ついにゲームはここまで来たかと感動した。簡単な操作でモビルスーツを操縦できるのもすごいが、2vs2の協力プレイに驚く。『バーチャロン』のような1vs1の対戦だと、初心者が入り込むスキがないからね。よく考えてある。

しかし戦力ゲージは共有なので、シャア専用ゲルググで2度死ねばオシマイだ。熟練者が初心者を引っ張るにも限度がある。また、次第に戦術も練り込まれてきて、2vs1の戦いを仕掛けられることが多くなった。熟練者はMSの動きからパイロットのレベルが見抜けるらしく、倒しやすい敵を集団で倒すという戦闘の基本が徹底されるようになる。こうなるとやはり初心者は入り込めなくなる。まぁ、戦場だから仕方がない。自宅でトレーニングを積むしかないな。

対CPU、対人間ときて、ついに集団戦闘の時代が到来したことは、ゲームの歴史においても意義のあることだろう。ガンダムというメジャータイトルもあって、全国への普及も早かった。ゲームそのものはあんまりプレイしなかったが、未来への期待が高まる作品だった。

新機動戦記ガンダムW 【全49話】

NEW MOBILE REPORT GUNDAM WING [TV-Series: 1995/4/7 - 1996/3/29]

めまいを起こす異次元ストーリー

友人に勧められて一気に鑑賞したけど、すごいね。
主人公(たち)は美少年で、テロリスト。理想のためなら実力行使をいとわない。第1話でヒイロが民間のシャトルを撃墜しようとしたときは、本気で驚いたよ。
しかし驚くのはこれから。全編とおして、登場人物みんなの言動がおかしいのだ。見ていると、なにが常識かわからなくなる。すごすぎ。

さらに驚いたのは、このシリーズが好評だったという事実。
なにも考えずに楽しめるんじゃなくて、なにも考えられない物語が喜ばれるのか。

いや、まぁ、楽しかったけどね。

機動戦士Vガンダム 【全51話】

MOBILE SUIT VICTORY GUNDAM [TVA: 93.4.5-94.3.25]

公共の電波に流していいアニメじゃない

これほど狂ったアニメを私はほかに知らない。
とにかく人が死んでいく。無闇に、無惨に、無意味に。夕方5時に放映していたなんて信じられない。「戦争の悲惨さを訴える」とか、そんな美辞麗句ではごまかしきれないものを感じる。制作サイドになにがあったか知らないが、ひどすぎる。

しかしVガンダムのデザインはよかった。
カトキハジメの立体感覚は抜群だな。劇中の扱いかはひどかったけど、プラモデルを見る分には気にならない。この最悪のシリーズにおいて、それだけが唯一の救いだった。

機動戦士ガンダム 0083 ジオンの残光 【劇場版】

Mobile Suit Gundam 0083: Stardust Memory

単体では成立しない劇場版

OVAを楽しみに見てきたところに、突然の劇場版。釈然としないまま劇場に足を運ぶ。前半は単なるダイジェスト版。ところが後半に入ってから一気に盛り上がる。こりゃ、おもしろい。傑作に出会えた感動に打ち震えていた。当時は・・・。

しかしその後、ふと気がついた。
劇場版しか知らない人が多いのだ。たしかに、OVA全巻を見るのはつらい。しかし、OVAの積み重ねなくして、あの感動はないだろう。つまり、本当に勧められるのはOVAシリーズであって、その部分抽出でしかない劇場版は半端すぎるのだ。

とはいえ、まぁ、時間のない方も多い。
願わくば、OVA全巻を先に見てほしいね。

機動戦士ガンダム0083 STARDUST MEMORY 【全13話】

Mobile Suit Gundam 0083: Stardust Memory

大儀なき者、それは私たち!

『機動戦士ガンダム』に感動した子どもたちが、大人になって、自分たちのために作った作品。子ども向けではないところがポイントだ。

主人公ウラキは組織の歯車として働く脳天気な青年。そんなウラキがガトーと出会い、星の屑作戦に巻き込まれることで成長していくわけだが、すこやかな子どもの“成長”ではなく、ドロドロした社会への“順応”と言った方が近い。
ウラキは戦う理由を見つけられず、八つ当たりのようにガトーにからむ。ラストではバスク艦隊(上司)に発砲してしまう。やるせない気持ちが痛いほどわかる。わかってしまう自分がイヤになる。子どもの頃はわからなかった。わかりたくなかった。

本シリーズ最大の難関は、ヒロイン・ニナであろう。
OVAラストでウラキの元に笑顔で返ってくるシーンは、多くのファンの精神をかき乱した。しかしそこで目くじらを立てては駄目なのだ。ウラキを見ろ。あんな目にあっても軍(仕事)を辞めず、不埒な女も受け入れている。
「あぁ、ウラキは大人になってしまった」と思わせるラストだった。

機動戦士ガンダム F91

Mobile Suit Gundam F91

つくづく・・・は御しがたいな

ファーストガンダムの劣化コピー。『逆襲のシャア』以上に、めためたなセリフや展開。主人公(シーブック)やヒロイン(セシリー)も変だけど、鉄仮面(カロッゾ=ロナ)の破綻ぶりは凄まじい。

妻に逃げられ、娘に造反され、義父にはコンプレックスを抱く婿養子。顔を怪我したわけでもないのに鉄仮面をかぶって、独断による人類粛正を画策する。で、作り出したのが自動殺人兵器(バグ)。
バグを阻止されると、ノーマルスーツも着ないで巨大MA(ラフレシア)に搭乗。宇宙空間でコックピットを開いて、娘につかみかかるという暴挙に出る。そして最後は自滅。インパクト、強すぎだよ。

なぜ、こんな精神異常者を登場させたのだろうか?
富野監督の意図はまったく読めない。
今作は魅力的なMSもなく、評価できるところがない。
つくづく・・・は御しがたいな。

機動戦士ガンダム 0080 ポケットの中の戦争 【OVA全6話】

Mobile Suit Gundam 0080: War in the Pocket [OVA 89.03.25-89.08.25]

この作品は、もっと評価されるべきだ!

市民、それも少年の視点で戦争を描く。
友だちは、敵軍の新米パイロット。
倒すべき相手は、となりのきれいなお姉さん。
それこそ、ふつうに実写映画にしてもいいくらい秀逸なコンセプトだ。こんな作品を、ガンダムで見られるとは思わなかった。

演出も素晴らしい。
アニメの女性を美しいとは思っても、その距離感ややわらかさにドキドキしたのは初めてだよ。林原めぐみのくすぐるような声が、耳に奥に残っているよ。

MSのデザイン、世界観の再構築の素晴らしさについては、もはや語るまでもない。この作品なくして、いまのガンダムブームはなかったと断言できる。
なのに、あまり評価されていないのはなぜだ?
もったいないよ! 多くの人に見てほしい作品だ!

機動戦士ガンダム 逆襲のシャア

Mobile Suit Gundam: Char's Counterattack

監督はなにを見せたかったのか?

かつて「チャンスは最大限に活かす」と言い切った男がなぜこんな失態を? シャアの女々しさは、目を覆わんばかりだ。登場人物たちはみんな身勝手で、信念も正義もない。くだらない意地の張り合いで多くの人が死んで(殺されて)いく。それがリアルな戦争だと言われればそれまでだが、わざわざロボットアニメで描くことだろうか?
そのくせ、ラストに向けての展開は不気味なほど安っぽい。
映画を見終えた後は、いや~な気分にさせられる。

子ども向け生々しい現実は隠しておけ、というわけじゃない。無惨なシーンを出すのはいいが、きちんと料理してほしいのだ。動物の内臓をドンと机の上に置いて、「これが現実だ」と言われても不愉快なだけだ。

νガンダムやギラ・ドーガのデザインがよかっただけに、惜しまれる。
「富野監督はヤバイ」
そう確信することになった作品でもある。

機動戦士ガンダムΖΖ 【全47話】

MOBILE SUIT GUNDAM ZZ [TVa: 1986/03/01-1987/01/31]

スパロボになってしまったガンダム

陰湿な『Z』は苦手だったけど、脳天気な『ZZ』も好きになれなかった。
「山の手の学校」といったセリフはガンダム世界には似合わない(と私は思う)。生死がかかった状況でのコミカルさは、ブラックユーモアというほど洗練されておらず、単なる悪趣味に見えた。

てなわけで、本放送時は途中から見なくなる。
20年ほどだって再放送を見直してみると、中盤以降はいくぶんシリアスになっていたことを知る。しかしモビルスーツ(とパイロット)はどんどん強くなっていき、戦闘は超能力ウォーズの様相を呈してくる。電源が切れたり、機構が破損しても、気合い(オーラ?)でなんとかしてしまう演出はうんざり。でたらめすぎる。

絶賛されるジュドーvsハマーンのラストバトルもいまいち。そもそも派手に飾り付けたハマーンは安っぽくてかなわん。それに未来を託されたはずのジュドーが木星に逃避するのも共感できなかった。
『Z』ほど不快ではないが、私にとってあまり価値のないシリーズだった。

機動戦士Zガンダム 【全50話】

Mobile Suit Zeta Gundam [TVA 85.03.02-86.02.22]

単純にツマラナイ

このレビューを書いている2005年12月現在、私は劇場版のZを観ていない。しかしZのTVシリーズを観る機会があったので、その感想を書いておく。私は1st信者であり、Zはイマイチ好きになれない。なぜだろうと思っていたが、その理由がようやくわかった。
単純にツマラナイのだ。

1stでは冴えてまくっていた演出手法が、どれも裏目に出ているんだよね。
カミーユはわがまま、シャアは女々しい、シロッコはこけおどし。1stに比べると、いささか扇情的な女性キャラが多く出てくるけど、みんな直情的で嫌悪感が先立つ。この傾向は、この後どんどん強化されていき、富野監督の世界は暴走していくのだが、その前兆がZには見られるのだ。

メカは好きだよ。とりわけアッシマーは最高だね。
しかしそれも、今の肥えた目で見ると荒が目立つ。物語の素晴らしさがないと、もう荒しか見えないから、無惨だ。
わざわざTVシリーズを見返したのは失敗だったかもしれない。

機動戦士ガンダム III めぐりあい宇宙編 【劇場版】

Mobile Suit Gundam III: Encounters in Space

ガンキャノンが2台!!

ガンダム世界の奥深さや、アニメ業界に与えた影響などについては語るまでもない。この映画で私がもっともショックを受けたのは、ガンタンクがガンキャノンに、Gアーマーがコアブースターに変わっていたことだ。ザクレロも出てこない。

(なにかの基準があって、それに達していないものは削り落とされた!)
よくわからないけど、そう感じていた。そして、よくわからないけど、この再構築をよいものとして受け止めていた。まぁ、当時はロボットの表面に数字が書いてあることが、とびっきりのリアリティだったからね!

それにつけても、やっぱりイイね!
ラストに向けての盛り上がりは、鳥肌が立つくらいだよ。
ガンダムを知らない人たちも、この劇場版くらいは見ておいて損はないと思うぞ。

機動戦士ガンダム II 哀・戦士編 【劇場版】

Mobile Suit Gundam II: Soldiers of Sorrow

ガンダムの醍醐味は、集団戦闘にある!

「哀・戦士」というほどの悲哀が、アムロにあるとは思えない。そもそも彼は戦士ですらない。ランバ・ラルに勝ちたいと思う気持ちだって、部活動の先輩に挑戦するようなノリだ。のちにララァが指摘するように、愛するものも、守るべきものもない。
いま思うと、それゆえに「哀・戦士」なのかもしれない。

それはともかく、IIの見所はジャブロー降下作戦である。
それまでのガンダムは、ほぼ一騎打ちの連続だった。しかしジャブローは集団戦だ。そこかしこでザクが、ジムが倒れていく。その渦中を駆け抜けるガンダムと赤ズゴック。さらに背面では、将軍たちが悠長なセリフを吐く。
もう、たまりませんよ!

主人公の存在が、世界の命運を左右しない。
1stガンダムの素晴らしさは、この1点に尽きると思うね。

機動戦士ガンダム I 【劇場版】

Mobile Suit Gundam

こ、ここで終わりかよ!

恥ずかしながら、私はこれが3部作だとは知らずに見てしまった。なので、唐突にクレジットが流れはじめたときには、腰が抜けるほど驚いたもんだ。
当時10歳。まぁ、やむをえないだろう?

ちょこまか修正されたところはあるようだが、正直、見ているときは気づかなかった。当時はビデオデッキも珍しかったので、TVシリーズとの違いを語るほど詳しくなかったのだ。しかしまぁ、とびとびで再放送を見ていた私にとっては、きちんと連続したドラマとして体験できたことは大きい。

とにもかくのも、これは第1作目。
これだけを評価するのは難しい。
すべては、ここからはじまるのだから!

機動戦士ガンダム 【全43話】

Mobile Suit Gundam [TVa: 1979/04/07 to 1980/01/26]

TVシリーズ単体で評価するのは難しい

作画がすごいことになっている。1stガンダムのイメージは、過分に劇場版に依っていたのだと気づかされる。ガンダムの立体が崩れたり、色がはみ出したり、バズーカとライフルが入れ替わるなんて日常茶飯事だぜ。劇場版のテンポに慣れているから、展開もだるい。当時はよく気にせず見ていたなぁ。

はじめて見たときは、どっか遠い惑星の話だと思い込んでいた。砂漠で塩を探す話あたりで地球と気づいたんだっけ。ザクは機械獣や奴隷獣の仲間と思っていたので、それが貴重な工業製品であることや、基本構造においてはガンダムと同じもの(モビルスーツ)という設定は新鮮だった。

たくさんの設定資料やガンプラブーム、その後の作品に与えた影響を考えると5ツ星だが、TVシリーズ単体で評価するなら、いいとこ3ツ星だね。思い出フィルターで美化しないと、いま見るのはつらいかな。


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