日本映画 アニメ

252 生存者あり Episode.ZERO

252:Signal of Life Episode.ZERO

レスキュー戦隊の2時間スペシャルだった

レスキュー隊の活躍を描けば、ヒロイックになるのはやむを得ないが、いくらなんでもこれはヤリスギ。薄っぺらいキャラクターに、安っぽいストーリー。最初は笑ってみていたが、後半は呆れてしまった。
広域地震が発生したのに、小さな被災地に全キャラが集まって、小さな小さな人間模様が描かれていく。視野が狭すぎる。

『め組の大悟』に比べ、リアリティも人間ドラマも格段に劣る。
ここまでレベルが低いとは思わなかった。

相棒 Season 6 【全19話】

Aibou Season 6

事件が社会とつながっている

解決したと思っても、それが大きな問題の一部に過ぎず、無関係と思われた事件や社会情勢とつながっていく展開がおもしろい。とりわけ「複眼の法廷」にはじまり、「黙示録」で終わる構成は秀逸。ラストでは「杉下右京の正義感」さえも俎上(そじょう)に載せられていた。なにかが大きく動きそうな予感がたまらない。

各エピソードに目を向けると、やはり「琥珀色の殺人」がいいね。蟹江敬三はいい役もらった。「殺人ワインセラー」の佐野史郎の復活も期待だ。

シーズン4、5、6を見てきて疑問に思うのは、なぜ右京があれほど毛嫌いされているのかだ。過去の失敗に対する報復だけでは、とうてい納得できない。上層部は右京を恐れているのだろうか? シーズン3以前に描かれているのかもしれないが、どうにも気になる。
シーズン7では、事件を追う探偵(右京)そのものが解明されるといいな。

警護官 内田晋三

Keigokan Shizo Utida

企画段階から見るのが楽しい

2007年1月27日(土)の『トリビアの泉』のスペシャル番組において、『踊る大捜査線』のスピンオフ短編として制作・放映された。本編はわずか6分15秒だが、その制作(企画)行程から見ると意外に楽しめる。
いわゆるメイキングではなく、企画会議を見せるのは珍しい。あまたの作品も、こうした検討を経て制作されるのだろうか。

派手なオープニング、やたら地味な主人公に、地味な展開。ちょっとしたサービス。
よく考えたもんだ。楽しかった。

相棒 Season 5 【全21話】

Aibou Season 5

キャラが見えてきて、さらにおもしろくなった

第4シーズンから見はじめ、話数を重ねたことで、いろんなものが見えてきた。右京と亀山の関係も、なんとなく理解できる。明確に表現されずとも、こうして少しずつ見えてくるのは素晴らしい。シリーズ全体を通して世界観が確立されているからだ。

第7話「剣聖」では伊丹の、第15話「裏切者」では小野田の人柄がちらりと見えてよかった。第13話「Wの悲喜劇」や第17話「女王の宮殿」のように、日常から事件に遭遇するエピソードもいいね。第19話「殺人シネマ」では登場人物たちの掛け合いを大いに楽しんだ。
そして最終話「サザンカの咲く頃」は圧巻だった。

それにしても右京はおもしろい。きわめて理性的なのに、感情を爆発させることがある。心を見透かすように推理しながらも、細かな機微を見落とす。元妻である たまきさんの存在も大きい。これまでなかったタイプの名探偵だね。

逃亡者 木島丈一郎

The Fugitive: Jouichiro Kijima

ケレン味たっぷりの演出にあてられる

『踊る』シリーズ本編を見てないけど、スピンオフ作品はたくさん見てきた。その流れで『逃亡者 木島丈一郎』も見たけど、うーん。ドラマの運びは悪くないけど、ラストの大立ち回りはやりすぎだと思う。まぁ、木島丈一郎というキャラには合っているけどね。

また本作には、シリーズ本編と関連するシーンがたくさん出ているそうだが、私にはわからない。つまり、見る順序を間違っているようだ。順序よく見れば、もう少し楽しめたかもしれない。

相棒 Season 4 【全21話】

Aibou Season 4

きっちり丁寧に作り込まれた推理ドラマ

嫁が勧めるので、再放送から観てみる。そのクオリティの高さに驚く。推理を主軸にしながらも、重厚な人間ドラマを描いている。また、登場キャラの個性、ユーモラスな掛け合いが楽しい。いろんな角度から楽しめる。これはすごい。

ただ、タイトルの『相棒』はピンとこない。右京はおっちょこちょいの亀山を、そして亀山は偏屈変人な右京を、どのように評価し、また必要としているのだろう? 第1シーズンから観れば印象も変わるのだろうか。

ラストクリスマス 【全11回】

Last Christmas

ついていけない世界

嫁といっしょに鑑賞。第1話で、織田裕二が植木のバジルの葉をちぎってパスタに入れた瞬間、私はダウンした。世界が違いすぎる。しかし回を追うごとに、世界はどんどん乖離していった。恋も仕事も異次元すぎる。なんなんですか、コノヒトたち…。

生意気な秘書がじつは重病だったと判明してからは、見るのがつらくなった。この内容は、現実に生きる人には厳しいよ。ファンの方々はこのドラマを見て、どんな感想を抱くのだろう? うーぬぬぬ。

ラストでオーロラを見て、ドラマは終了する。なんだか、安堵してしまった。トレンディドラマは、私に向いてない。

白い巨塔 【2003年版・全21話】

Shiroi Kyotou

むしろ里見の異常さが印象的だった

山崎豊子原作の同名小説4度目のテレビドラマ化。私にとっては最初の遭遇。
いやぁ、おもしろいねぇ! 病院の腐敗も衝撃的だが、やはり財前(唐沢寿明)と里見(江口洋介)から目を離せない。野心家の財前より、正義をためらわない里見の方が特殊に見える。奥さんが心配するのも無理はない。財前は、そんな里見にあこがれ、焦っていたのだろうか。

「僕に不安はないよ。ただ…すまん。ただ…無念だ」

財前の懺悔が心に刺さる。財前の魂は、里見によって救われたのか。
感動的なシーンだが、正妻と愛妾はどうなるのか? なにか言葉を遺してやればよかったのに。いまわの際でも里見のことばかり。金も権力も女も眼中ないのか。妬けちゃうぜ。
いろんな視点で楽しめるTVドラマだった。

24 -TWENTY FOUR- 【全24話】

24 -TWENTY FOUR-

どんでん返しが多すぎる

鑑賞時間と劇中時間が一致するアイデアが秀逸。場面が変わるときのカウント表示や、複数の出来事が分割表示される演出も緊張感を高める。まぁ、このあたりは多くの人が指摘しているので、今さら加える言葉はない。

第1シーズンを見終えた感想は……疲れた。
おもしろかったけど、どんでん返しが多すぎる。中盤以降は誰が裏切っても驚かなくなっていた。ショッキングなドラマが複数箇所同時進行で連続24時間というのは、長丁場すぎる。

24時間で1つのストーリーではなく、1時間ごとのサスペンスアクションとして楽しむべきだった。全体プロットが弱くなっても、各エピソードの興奮は捨てられないからね。思えば、『X-FILES』もそうだった。

連続ドラマの難しさを再認識するとともに、革新的な手法に喝采を送る。

ザ・プラクティス ボストン弁護士ファイル 【全168話】

the practice

みんなが同時に幸せになることはない

複数のドラマが並行しつつ、回をまたいで展開するため、エピソード単位では評価できない。めまぐるしく状況が変化する演出手法は斬新で、おもしろかった。

それにつけても、息苦しい世界だ。
ひょんなことで訴えられ、人生をひっくり返される。判決と真実はいつも合致せず、因果応報の輪が閉じない。そのため、いつも誰かが割を食って、それを是正しようとすると、また別の誰かが犠牲となる。いっそ、なにもしない方が幸せになれるのではと思っていたら、主人公が疲れ果ててリタイアしてしまった。すごすぎる。

「プラクティス」という言葉には、「弁護士の開業場所」という意味と、なにかを達成するための「手法」という意味がある。ボビーたちは幸福を得るためプラクティスを重ねるが、ぜんぜん近づけない現実がとても悲しい。

さて、本シリーズは日本での知名度が低く、DVD販売も遅れている。制作サイドにどんな事情があるのか知らないが、ここにも悲しい現実があるようだ。

ザ・スタンド 【全6話】

The Stand

あまりにも長い

細菌が蔓延していく序盤はおもしろかったが、登場人物が出そろった中盤以降はだれる。何度も気を失いかけた。『復活の日』のハリウッド版と思って見ていたけど、まさかファンタジーだったとは。それならむしろ序盤は要らなかったのではないか?

6時間にわたる超大作だけど、長さに見合う内容ではなかった。

NIGHT HEAD 【TV全21話】

NIGHT HEAD

超能力を重荷として描いた意欲作

奇妙な出来事のエピソードが、まさか独立したシリーズになるとは。直人(豊川悦司)と直也(武田真治)はハマリ役だし、一度聞いたら忘れられない音楽も素晴らしい。

超能力をマイナスとして描いたところが新しい。超能力で事件を解決できたことなど、ほとんどない。ただ傷つくばかりの兄弟。その雰囲気がたまらない。
ドラマそのものは低予算で、かなりチープ。また後半は話が広大になりすぎてちょっとアレだったけど、全体的にはおもしろかった。

あれから15年が経過したけど、『変革』は訪れただろうか?

名探偵ポワロ

Agatha Christie's Poirot

事件に関係ない部分まで楽しめる傑作推理ドラマ

原作以上にキャラが確立されていて、日常の掛け合いがとても楽しい。偏屈なポアロ、とぼけたヘイスティングズ大尉、実直なジャップ警部、ずれたミス・レモン・・・。わずかなヤリトリに込められた皮肉や敬意が上品で心地よい。

短編をベースにすると、ドラマの1時間枠が埋まらないため、さまざまなエピソードを追加する。この追加部分が冗長なときもあれば、本編以上に秀逸なときもある。ドラマを見たあとで小説と読み比べ、どこが追加部分か調べるのも一興だ。

『シャーロック・ホームズ』より親しみやすいシリーズだと思う。

あまえないでヨ! 【全11回】

Amaenaideyo !

あたたかくて、やわらかそうな斉藤由貴がよかった

妹といっしょに鑑賞。アニメや特撮でないTV番組を見るのは久しぶりだった。若くて、かわいい母親(偽装結婚)を演じる直(斉藤由貴)がいい。セータに長いスカート、化粧っぽさがないところが素敵だね。男4兄弟に父親を交えた喧嘩はじつに騒々しく、それを止めるべく強硬手段に訴える斉藤由貴、その被害を許容できるほどに広い部屋が印象的だった。

直線的な長男(布川敏和)にはあまり共感できず、けなげな四男が愛らしかった。ラストで直は長男と結婚してしまうのだが、四男視点になっていた私は心中おだやかではなかった。その思いが通じたのか、翌週のスペシャルでは直が記憶喪失になったのは痛快だった。

主題歌の「GIVE ME UP(BaBe)」が記憶にすり込まれていて、聞くと気持ちがタイムスリップする。TVドラマを見ると、こういう復元ポイントが作られるようだ。

シャーロック・ホームズの冒険 【全41話】

The Adventure of Sherlock Holmes

ジェレミー・ブレッドの遺作だったとは…

シャーロック・ホームズの映像化は数あれど、これほど丁寧に、魅力的に撮られた作品もない。ホームズはもちろん、ワトソンも優秀なパートナーとしてのイメージを確立している。じつに素晴らしい。

本シリーズはコナン・ドイルの原作すべてを映像化する予定だったが、1995年にホームズ役のジェレミー・ブレットが心臓病で亡くなったため、18話を残したまま幕を下ろしてしまう。シリーズ後半、体調を崩したホームズが散見されるが、これは役者本人が闘病しながら演技していたためだ。解説書を読んで、ドラマ制作の背景をふまえて見ると、このシリーズがますます好きになる。

ホームズと出会うなら、まずこのシリーズからがよいだろう。

俺たちは天使だ! 【全20話】

Oretachi wa tenshi da!

小学校ではやった探偵ドラマ

1979年放映だから、当時8歳。どういうわけか、小学校のクラスメートたちと“ごっこ遊び”で盛り上がった。いま見返すと、なにが子供心にヒットしたのかわからない。ガッチャマンより夢中になって見ていた。

主題歌「男達のメロディー」が脳に焼き付いていて、聞くと反射的にアクセスを踏みたくなる(底が抜けて靴底が減る)。目指すは一攫千金! 手段は問わないが、仁義は守る。失敗しても落ち込まない。そんな生き様に魅了されていたのかもしれない。なのでキャップ(沖雅也)が自殺したときはショックだったなぁ。

子どもの頃に見たTV番組は、意外なほど人格形成に影響するようだ。


日本映画 アニメ