3ツ星 1ツ星
< Prev  1   2   3   4   5   6   7  

ガンスリンガー・ガール イル・テアトリーノ 【第2期・全13話】

GUNSLINGER GIRL -IL TEATRINO-

どうしちゃったんですか!?

第1期の硬質なイメージは失われ、柔らかな美少女チックな顔立ちになってしまった。演出もストレートで、ヘンリエッタの恋心がむき出しになっている。あの繊細さはどこへ行ったのか。

スポットライトはリコに当てられ、ピノッキオとかいう中途半端な野郎がしゃしゃり出てくる。少年タイプの義体かと思ったが、ただの人間だったとは・・・。がっかり。
フランカとランコの言い分にも共感できず、いいとこナシだった。

OPの『たった1つの想い』は印象的。リズムが耳に残って、なかなか消えなかったよ。第2期で得たものはそのくらいかな。残念な第2期だった。

さくらん

Sakuran

これが・・・若さか・・・

時代考証を考えると噴飯ものだが、ファンタジーと思って割り切った。しかしファンタジーにも世界観は必要で、花魁の生活やポリシーが見えないのはつらかった。この世界の人々は、高貴さも優しさもない、ただ外見が美しいだけの女をもてはやすのだろうか? ついていけないよ。

たった一度の失恋で世界を悟りきってしまうところも若い。というか幼い。中学生かよ。吉原を閉鎖環境と見ればやむなしだが、だとすると足抜けは問題だ。世間を知らない餓鬼がどうやって生きていくのか。そしてこんな映画を撮ってしまった監督の将来はどうなるのか。心配でならない。

ビジュアルと音楽はよかったね。

アンフェア the movie

Unfair the movie

これって、わざとB級なんですよね?

「どんでん返し」をねらいすぎてドラマが破綻してるけど、その破綻ぶりを刹那的に楽しむ作品なのだと、中盤あたりで気がついた。そうでなければ、やってられないよ。誰が裏切り者か予想するのも馬鹿らしい。単なるカオス状態だ。

銃撃戦はやたら金をかけているようだが、頭を使ってないね。いろんな映画の要素を混ぜ合わせただけで、状況の根底にリアルさがない。そういえば、感染した隊員はどこ行った? ちょっと寝てしまっていたようだ。

私はTVドラマを見てないが、この映画を完結編と期待していた人は、まさに裏切られてしまったね。『X-Files』と同じだ。

キミキス pure rouge 【全13話】

Kimi Kiss pure rouge

男どもが駄目すぎる

これが、イマドキの恋愛なんでしょうかね?
可愛くて、純真な女の子たちが、積極的にアプローチしてくるのを、男どもはただ待ってるだけ。内面で苦悩しても、決断や行動は最小限。おまえら、それでいいのかよ。男どもに感情移入できないので、傷つこうが、結ばれようが、どうでもいい。応援する気になれない。

私はゲームをプレイしてないが、これほど美少女ゲームっぽいストーリーも珍しい。ひねりのないイベントに、型どおりの反応。笑いを通り過ぎて、あきれてしまう。

しかし絵のクオリティは高い。そこだけは一級品だ。

デイ・アフター 首都水没

Flood

ノンカロリーの健全パニック映画

隕石は落ちてこないし、氷河期も訪れない。核爆弾も使わない。ハリウッドのこってり系パニック映画に飽き飽きしていたが、ここまで淡泊なのも物足りない。CGは大迫力だが、まぁ、それだけ。

止め絵と時刻を表示する演出はいまいち陳腐。物語の主軸が高波防波システム(テムズバリア)にあることも、後半までわからなかった。脚本が弱い。
やたら強権発動したがる軍人は怖かった。この映画最大の見所かな。

原題「Flood」を「デイ・アフター」と改題したことで、「デイ・アフター・トゥモロー」の二番煎じという印象が強まった。「首都水没」も「首都消失」に近すぎる。
タイトルで引っ張ろうという魂胆がミエミエだが、大した内容じゃないので、仕方ないかもしれない。

ドージンワーク 【全12話】

Doujin Work

絵はいいが、話はいまいち

同人業界に生きる若者たちの青春を描くと思いきや、単なるギャグアニメだった。あんまり掘り下げられてないので、ぜんぜん物足りない。本作を見ると、『げんしけん』がいかにおもしろかったか再確認することになる。

絵の練習をしたかねるより、下手くそななじみの同人誌が売れる展開は無理があるが、それも現実の一側面かと思って見ていた。しかしラストで甘っちょろいことを言い出したので興ざめ。なじみがそれほど同人活動に熱意を感じる理由がわからない。

モブが単色だったり、キャラが紙のようにぺらぺら動いたりと、映像のセンスはいい。一話15分という短さもあって、最後まで見ることができた。実写パートは見てないけど、まぁ、見ることはないだろう。

ゲゲゲの鬼太郎 (劇場版)

Gegege no Kitaro

妖怪社会も大変だね

よく作ってある。妖怪のデザインに新しい解釈はなかったけど、実写化された目玉親父やぬり壁を見るのは楽しかった。

内容的に見るべき点はない。
妖怪は気楽と歌っているが、貸し借りがあったり、えん罪があったりと、いろいろ大変そうだ。鬼太郎も主体性がなく、なにをしたいのかよくわからない。

久々に目玉親父の声を聞けてよかった。
それだけの映画だった。

魔法少女リリカルなのはStrikerS 【第3期・全26話】

Magical Girl Lyrical Nanoha StrikerS

いまいち突き抜けなかった第3期

キャラが多すぎる。人数が多いだけでなく、顔も性格も似たり寄ったりだから、誰が誰やらさっぱり。新主人公みたいな扱いのスバルも、見せ場が少ないし、個性も乏しいから好きになれなかった。

ストーリー展開も遅くてイライラする。いつまで訓練してるんだよ。組織の話なんかどうでもいい。早くドカンとやってくれ。私たちが見たいのは、途方もなく強い魔砲少女の姿なのだから。

見たいものが見られず、それに代わるものがなかった。
成長したのはともかく、異世界を舞台にしたのは失敗だったと思う。

爆裂天使 -INFINITY-

Burst Angel: Infinity

さっぱり盛り上がらん

テレビシリーズの前日談らしいけど、なにがなんだか。ジョーは強そうだけど、メグは強がりだけで役に立たない。この2人が犯罪に立ち向かうのはなぜだろう? なんで爆裂天使なの?

アクションはぬるいし、美少女を愛でる余地もない。3Dロボットが登場したときは、かなり萎えたよ。エンディングに流れていたのはテレビシリーズのダイジェストかな? あんまり評判がよくなさそうなので、観ることはないだろうな。

苺ましまろ 【OVA全3話】

Strawberry Marshmallow (OVA)

やっぱり美羽はかしましい

TVシリーズに比べ、描き込みが細かくなった。より丁寧で、繊細な印象を受ける。しかし内容は変わらず、ゆるーい日常がつづく。例によって、毎回騒動を起こすのは美羽。この娘は愛嬌か取り柄がないと、将来はつまはじきにされそうだ。

ときどき爺さんが出てくるけど、なんの意味があるんだろう? 若さを愛でているのか、うとんでいるのか。いずれにせよ、見ていて楽しくない。このへんのセンスも共感できなかった。

OVAくらいは、ちょっと特別な事件を描いてほしかったなぁ。

バブルへGO!! タイムマシンはドラム式

Bubble Fiction: Boom or Bust

フジテレビがバブルなんだな

ホイチョイの漫画で読む分にはおもしろかったけど、役者が演じていると妙に腹が立つ。べつに過去を悔い改めろとは言わないが、なにもかも浮かれていて手がつけられない。まぁ、コメディだし、役者のプロモーション映画だし、とやかく言っても始まらないか。

とにかくフジテレビが金持ちなのはわかった。しかし、こんな泡みたいな映画ばっかり撮ってると、ヤバイことになるぜ。

TRICK トリック -劇場版2-

Trick: The Movie 2

さらにスケールダウンしたファンサービス映画

『トリック』は、ドラマとして観る分はいいけど、劇場で観るには物足りない。ネタはしょぼく、盛り上がりもなく、ギャグは寒い上に、予備知識まで必要とする。いったいどんな層をターゲットにしているのやら。
もうちょっとおもしろく作れそうなのに、あえてやってないのか。投げやりな印象さえ受ける。

熱狂的なファンでなければ楽しめない。
そして私は、熱狂的なファンではなかったようだ。

BLAME ! 【全6話】

BLAME! Ver. 0.11: salvaged disc by Cibo

建造物を出せ!

サイケな映像ばかりで、ちーともわからん。もともと不可解な原作だけどさ。最大の不満は、建造物の描写が少ないこと。気が遠くなるほど広大な建造物こそが『BLAME!』の魅力だったのに。『天使のたまご』のような背景美術、『ペイルコクーン』のような3D映像があれば最高なのだが、1話5分×6 本という制約下では無理だったか。

キリィがしゃべらないのは意表ついてよかった。でも、「大地ってなんだ?」のセリフくらいは欲しかったかなぁ。

里見八犬伝(TBSテレビスペシャル)

Satomi hakken-den / Legend of the Eight Samurai (TBS TV Special)

うぎゃー、見てられねぇ!

旧作(1983年:監督/深作欣二)に比べると、ずっとスタイリッシュで、ずっと派手なんだけど、まったく没入できなかった。ストーリーや役者の演技力に大きな差はないのに、なぜだろう? 珠に文字が浮かぶシーンや、八犬士が術を使うシーンなどは、見ていて恥ずかしくなってしまった。

昔はよかった・・・とは思わない。あれはあれ、これはこれのはずだ。特撮ヒーローに熱くなれる私が、なぜこの作品を受け付けないのか・・・自分でも不思議に思う。

劇場版 遙かなる時空の中で 舞一夜

Harukanaru Toki no Naka de ~Maihitoyo~ (movie)

そんなに寂しいのかね?

ゲームを知らず、TVシリーズも見ていないので、世界に入っていけなかった。どういう状況なんだろう? もうちょっと説明してほしかった。

それはそれとして、いつまでもウジウジ悩む主人公がうざい。名前を呼ばれただけでホイホイ好きになってどうする? 相手が怨霊でも見境なしですか? まぁ、霊体=邪悪=即退散とする思考法も好きになれない。『陰陽師』のような曖昧さが欲しかったかな。

ファンサービスの劇場版だったみたいなので、ちらっと見てわかるはずもなかったか。

魔法先生ネギま! OVAスペシャル 春&夏

Mahou Sensei Negima! OVA Haru

まるで同人誌のようなアニメだ

『ネギま』のアニメを見るのは本作が初めてだけど、漫画版とのイメージギャップに苦しむ。むちむちボディはまだしも、極端な悩殺ポーズの連続に圧倒された。さらにキャラの大半は色ボケしていて、見てられない。どこの中学生だよ。

原作をモチーフに、妄想を大爆発させている。同人誌みたいなアニメだ。かなりクセがあって、私にはちょっと苦手なテイストだけど、このくらい個性的なアニメ化もいいのかもしれない。

触手のように動き、水に濡れないアスナの髪に感動した。

ゲド戦記

Tales from Earthsea

おもしろくも、つまらなくもない

原作は読んでないけど、こんなものなの? 中盤と思っていたら、クモを倒して終わってしまった。なんの伏線もない超常パワーによる武力解決なんてインチキすぎる。アレンが父親を殺した経緯とか、クモが犯した禁忌とかの映像がないのも不可解。なんなんですかね、これは?

宮崎アニメのパーツをふんだんに使っているのに、ぜんぜんおもしろくない。かといって、「わけわかんねー!」と怒る気持ちもない。どうでもいい。怒るだけの愛着が湧かないのだ。

物語はともかく、物語に関係ない部分は不愉快だった。
ジブリの世代交代とか、「テルーの唄」の劇中宣伝、「命を大切に」というありきたりなテーマの採用は、売るための工作でしかない。

ジブリは商売意識が強くなりすぎた。
「アースシー」と同じように、均衡が崩れつつあるようだ。

マイアミ・バイス

Miami Vice

刑事ドラマとしてみると、あまりにも単純

ソニーは大した捜査もせず、色恋ばかり。行き詰まると戦争のような銃撃戦で、被疑者を皆殺し。だったら潜入しなくてもよかったじゃん。
ラストが実力行使になるのはいいけど、そこに至る経緯というか、行き詰まる心理戦が見たかった。なんとも物足りない。

個人的には、旧TVシリーズのオープニング音楽やナレーションがなかったのは、すっごく残念。これじゃリバイバルした意味がない。

笑う大天使〈ミカエル〉

Arch Angels

愛がないなら、映画化すんな!

リアルタイムで原作を読んでいたので、実写映画化の話を聞いたときは「?」マークがいっぱい立った。さぞや思い入れのある人が関係しているのだろうな。大ヒットは無理でも、カルト人気は出るかもと期待していたが・・・駄目だった。

マンガを映画化すれば、そりゃ違和感もあるだろう。路線変更もあるだろう。しかし今さら映画化するのだから、その意義を問いたい。この内容ならオリジナルでよかったじゃん。なつかしいタイトルでファンを呼び寄せて、なにを見せたかったのか?

ラストで「登場人物たちのその後」はカットされたたのは、個人的に最大のショック。史緒と一臣がどう暮らしたかは、本作のイメージを左右するところなのに・・・。
映画を見る前の、ほんのり期待していた時期が、もっとも幸せだった。

スーパーマン リターンズ

Superman Returns

なぜスーパーマンは必要ないのか?

スーパーマンの活躍は物理法則を無視しているけど、痛快だった。とりわけ冒頭の飛行機救助のシークエンスは興奮したよ。

しかしそれ以降はグタグタ。
ヒロインの気持ちがわからない。スーパーマンがいないときは不必要と言い、帰ってくると必要と言うのは、都合がよすぎる。
敵対するルーサーもいまいち。自分の大陸を、どう防衛するつもりだったのか。悪人と言うより病人なので、相手するのも疲れる。

弱点も不可能もないスーパーマン。
しかし彼に落ち度はなく、周辺すべてが駄目だった。続編が作られず、なかったことにされたのは残念でならない。

ブレイブ ストーリー

Brave Story

ファンタジーで現実は解決しない

話題の作品なので期待してみたけど、あんまり感動できなかった。
身を切るような対価を払うミツルの利己主義に比べると、ワタルの博愛主義は薄っぺらで、説得力がない。家庭崩壊したわりには、いい子ちゃんすぎる。

ファンタジー世界(幻界=ヴィジョン)がゲームっぽいのは、子どもの想像力が乏しいゆえだろうか。なんだか、すべてはワタルの妄想だったような気がする。現実のワタルは布団の中で丸まったまま、ミツルとも友だちになれず、都合のいい夢を見ているだけじゃないのか?

『銀河鉄道の夜』のようなリアルさがほしいと思った。

オーメン666

The Omen

30年で映画はどう進化した?

リメイクと言うこともあるが、ダミアンが悪魔の化身であることは明々白々。「ちがうかも?」と迷わせるミスリードもないのに、多数の犠牲者が出てなお決心できない大使にイライラする。
そうじゃないでしょ! 21世紀の現代人はもっとドライで、もっとクールに行動しなくっちゃ。事故に見せかけてダミアンを殺そうとするとか、みずから大使を引退するなど、思い切ったアプローチで対抗してほしかった。

映像演出はやたら派手だが、内容的に目新しいものはない。映画は技法ばかり発達したのかと、嘆かわしく思えるリメイクだった。

ルール オブ ローズ

RULE of ROSE

底意地の悪いゲームだった

操作性が悪く、むやみに難しい。本作をゲームとして捉えるなら、難しさも一興だろう。しかし多くの人は雰囲気を楽しむために購入したはず。『サイレントヒル』や『デメント』のような難易度は不要で、『ICO』のような操作感覚だったらよかったのに。

物語としてみると・・・やはりつらい。残酷なだけで、救いがなさすぎる。やりこめば別エンディングがあるのかもしれないが、難しい(面倒くさい)のでチャレンジしていない。なんともモッタイナイ。

雰囲気は素晴らしかった。結局のところ、本作以上に予告編ムービーの出来がよかったと思う。

マスク2

Son of the Mask

さっぱり冴えない続編

前作『マスク』を私はあまり評価していなかったが、この続編を見ると前作の星を加算したくなる。スケールアップして、パワーアップしてるけど、おもしろさは大幅ダウン。ちっとも盛り上がらないまま、収まるべきところに収まって、家族愛を主張してエンド。なんだかなぁー。

主人公のマスク変身シーンはやたら少ないので、赤ちゃんマスクや犬マスクに圧倒されている。ハンパに主人公が変身することで、誰が誰を振り回しているのかわからない。タイヤが外れかけた車のように、ガタガタした映画だった。

ナルニア国物語 第1章:ライオンと魔女

The Chronicles of Narnia: The Lion, the Witch and the Wardrobe

うーん、つまらない

私は原作を知らないが、いろいろ無理があるように見える。序盤はのんびりすぎて飽きるし、中盤以降は世界になじめず、後半はどうでもよくなっていた。

洋服ダンスで自由に行き来できるのもおもしろいが、ラストでややこしいことに。ファンタジーと言うより、童話だな。サンタクロースが登場するくらいだしね。

これが世界三大ファンタジーの1つなのだろうか。『ゲド戦記』もひどかったから、成功したのは『指輪物語』だけか。なんとも悲しい物語だ。

沈黙の追撃

Submerged

セガール映画にしてはドラマがあって、スケールも大きいのだが・・・

「洗脳」がテーマなので、ストーリーや人物関係が複雑になっている。ダムから潜水艦、劇場など、めまぐるしく舞台が変わるのも特徴。しかし反面、セガールのアクションや出番が少なく、いまいち印象に残らない。

結局のところ、セガールにチーム戦は似合わないし、まともな行動もしてほしくない。怒りゲージをためて大爆発で十分なのだと思った。まぁ、それはそれでワンパターンと批判されるのだから、難しいところだけどね。

Dr.ピノコの森の冒険

Dr. Pinoko no Mori no Bouken

すっかりディズニーと化した手塚ワールド

あまりにも善良な世界なので、目が回ってしまった。ピノコの夢に目くじら立てても仕方ないが、ちょっとやり過ぎのような。ラルゴに向かって「あんた、死んだじゃなかったの?」と言うくらいの毒はあってもよかった。
ディズニーと同じ路線を目指しても勝ち目はないので、べつのアプローチを期待したい。ユニコの声が浮いていたが、手塚治虫の娘である手塚るみ子さんが声を当てていたのか。なるほどね。

ブラック・ジャック ふたりの黒い医者

Black Jack: The Two Doctors Of Darkness

ツギハギだらけで、いのちのない劇場版

複数の短編をつなぎ合わせるのはいいけど、ドラマとして活きてない。これじゃ献体された原作も浮かばれん。ドクター・キリコを主題に据えるなら、キリコの短編をつなぎ合わせればいいのに。キリコは殺人鬼ではないが、ヒーローでもない。ブラックジャックと協力して患者を救うエピソードは白眉だった。この映画に出てくるキリコには、そうした奥行きがなく、共感できない。
声優もひどい。とりわけロックがひどい。役者を声優に起用するのはいいけど、どうにかならなかったのかね。

なんで短編のツギハギなんかしたのだろう。オリジナル脚本で反感を買うのを恐れたのか? いずれにせよ、この脚本は失敗だったと思う。

サハラ 死の砂漠を脱出せよ

Sahara

ファンタジーとユーモアのないドタバタ活劇

『インディ・ジョーンズ』から『ハムナプトラ』を差し引いた残りのような映画。アクションは痛快なんだけど、ファンタジーやユーモアがないので心に響かない。歴史ロマンも足りない。お宝より悪人退治に奔走するトレジャーハンターには違和感を覚えるよ。

主人公たちは熱演してるけど、ストーリーの弱さはどうしようもない。アクションがよかっただけに、ちょっと惜しまれる作品だ。

シン・シティ

Sin City

コミカルさより、グロテスクさが目立つアメコミ映画

映像表現は斬新だ。それはそれ。
物語はわけがわからない。病気のときに見る夢のように、いい加減で、理不尽で、むやみに残酷だ。そのくせ、テーマらしきものもなく、尻切れトンボに終わってしまう。どうにも落ち着かない。
男版『マルホランド・ドライブ』といったところか。

勧善懲悪などありえない。善も悪も死んでしまうから。
ハッピーエンドもない。そもそも終わりがない。
強く念じれば限界も突破できるが、法律はやぶれない。

この割り切れなさが好きな人には、たまらない映画だろう。
しかし私の口には、どうにも合わないね。

容疑者 室井慎次

The Suspect Muroi Shinji

まとまりがなく、楽しめなかった

むやみに登場人物とエピソードを出し過ぎている。
タイトル通り、室井慎次の生き様にのみスポットライトを当てればよかったのに。

結局、「正直者は馬鹿を見る」という身も蓋もない話だった。
ストレスばっかりたまって、気分が重い。
この映画の室井慎次には、好感をもてなかった。

ザ・クラウン 炎のリベンジャー

The Clown (Der Clown)

よくわからないけど、スゲェ!

必要以上に過激なアクション、妙に凝ったカメラワーク! そのくせストーリーは陳腐で、コメディみたい。役者たちの真剣な演技が、さらに笑いを誘う。

道化師のマスクをかぶったヒーローってのは、ドイツ人の感性なのか、この映画だけの特殊事例なのか。その荒唐無稽さが、むしろおもしろかった1本だ。

ALWAYS 三丁目の夕日

Always - Sunset on Third Street

「昔はよかったな~」と錯覚させるための箱庭世界

再現された昭和33年(1958年)の情景はすごい。すごいんだけど、それだけ。ストーリー的に見るべき点はまったくない。それっぽい人情シーンを寄せ集めただけで、映画になってないよ。

過去が、まるで異世界のように描かれているのも違和感がある。
あの時代にはあの時代のよさはあっただろうけど、苦しさもあったわけで、無批判に絶賛する姿勢は受け入れがたい。だから、すべてが嘘っぽい。もし私が迷い込んだら、タイムスリップしたのではなく、宇宙人の実験場に連れてこられたと思うだろうな。

ただ、夕陽のイメージは素晴らしかった。
あんな気持ちで夕陽を見たことはないな。

アイズピュア 【全6話】

I”s Pure

弱者の妄想かよ

主人公が気持ち悪くて見てられない。不器用というより、異常者だよ。第6話なんか、まんまストーカーだしね。まぁ、このへんは好みの問題かもしれないけどさ。

女の子たちも不可解だ。あんな仕打ちを受けて、なぜ好きでいられるのか。マインドコントロールされているのか、駄目男と付き合うことが悦びなのか。
誰も傷つけたくない、自分が我慢すればいいという弱者と、偶然に偶然が重なる神様(作者)の妄想とで成り立っている。ハーレムはいいけど、このムードは苦手だ。

しかしアニメとしてのクオリティは高いな。めちゃめちゃ描き込まれている。回想シーンでまとめているのもうまい。ただ、女の子に集中しようと思って、主人公のアホ面で萎えてしまうので使えないな。

地獄少女 【第1期・全26話】

Jigoku Shoujo / Hell Girl

様式美はいいけど、浅すぎる

怨みの蓄積→(依頼→入会案内)→怨みの爆発→(契約→出勤→回収)→後日談。
同じテンプレートの繰り返し。ちょっと趣向を変えたエピソードもあるけど、枠組みを壊すほどじゃない。

こーゆー様式美もいいけど、怨み(ドラマ)が軽すぎませんかね? 嫁を泣かせ、会社を追われ、ゆすりをしていたジャーナリストが「復讐はよくない」とか言うのは偽善を通りこして、滑稽だよ。
まぁ、現実世界の怨みをリアルに描いたら、見てられないだろうけどさ。

終盤になって、あい本人の怨みがクローズアップされるが、やはり感心するほどではない。地獄少女は神なのか、『闇の司法官ジャッジ』のような人なのか。そのへんが中途半端なのも惜しまれる。

地獄少女のビジュアルが好きだったので、もっと練り込んでほしかった。

零3 ~刺青の聲~

Fatal Frame 3: The Tormented

ストーリーを置き去りにしないで!

システムはよくなった。グラフィックスも進化している。
だが、ゲームとしてはかったるい。
難易度が高いわけではなく、あっちこっち「お使い」させられるのが面倒なのだ。やたらと複雑なマップは、制作者が意図したとおりに歩かないとフラグが発生しない。おどろおどろしく幽霊が出てきてもウザイと感じるようになる。

かったるく感じてしまう最大の要因は、ストーリーの弱さにある。
なにをしているのか、なにがしたいのか、サッパリわからない。
だから障害を乗り越えても達成感がない。主人公にも感情移入できない。

・・・そしてエンディング。
もう、信じられない。うぶうぶな展開にノックアウト。
なんだ、そりゃ? そんな甘っちょろい話でいいのかよ?
隠しエンディングも期待ハズレで、さらにガックリ。

とても好きなシリーズなだけに残念きわまる。

AIR IN SUMMER 【全2話】

AIR IN SUMMER

本編でカットされたシーンを見てみよう

社殿から逃げ出すところから、母親に会う手前までを描いた特別編。平安(Summer)編を作り直したのではなく、本編からカットされたフィルムを上映しているみたい。なので、これだけ見てもわからない。まぁ、全部見てもわからないけどさ。

神奈備命は幼すぎて、萌えるとか泣けるレベルに達していない(観鈴もそうだが)。年齢は不明だが、行動から察するに10歳は越えないだろう。そんな幼女に誓いを立てたり、性的な関係をそそのかすのは、大人としてどうかと思う。

ともあれ、本編からこの2話分のシーンをカットした判断は正しい。おかげで本編はテンポよく見ることができた。そのカットしたシーンだけで特別編を作り、販売できてしまうのだから、AIRってのは大人気作品なんだね。私にはよく理解できないけど。

探偵事務所5" 5ナンバーで呼ばれる探偵達の物語

DETECTIVE OFFICE 5

舞台と物語が合ってない

非現実な舞台で、妙に現実的な事件を描いてどうするのか?
手術のグロシーンも、顔を傷つけられた少女も、生々しくて見てられない。ラストもカタルシスがなく、ストレスばかり残る。勧善懲悪にしろとは言わないが、見て楽しい話にしてほしかった。

591の軽薄さはどうにかならんのか? 小林少年も草葉の陰で泣いてるぞ。
522が「探偵の心得」を並べ立て、ハードボイルドを気どっているところも気に入らない。

オープニングで、5ナンバーの探偵たちが意味もなく事務所をうろつく絵はおもしろかった。

頭文字[イニシャル]D THE MOVIE

Tau man ji D

なぜ頭文字C(チャイナ)にしなかったのか?

中国の俳優が、日本の漫画を、日本を舞台に映画化し、ヒロインだけ日本人って、どういうこと?
私は広東語版で観たので、違和感は強烈だった。原作漫画とは切り離して観るべきなんだろうけど、文太が文太じゃないとか、樹がチャイナすぎるとか、そーゆーところばかり気になるよ。

ストーリーに目を向けると、後半が消化不良。なつきもうまく絡んでないし、須藤京一は憐れすぎる。続編を意識したヒキなんだろうか? ひげの高橋啓介に勝ったところで終わっておけば、きれいだったのにね。

カーアクションは秀逸。しかしカメラワークと画面演出が派手すぎて、せっかくのリアリティが損なわれている。それとナレーションがないのは致命的。ドライバーの駆け引きや緊張感が伝わってこない。
全体的に、1本足りない作品だった。

ところで藤原豆腐店の店頭に「安心な豆腐は国産大豆」とあるのは、一種のユーモアだろうか?

バジリスク 甲賀忍法帖 【全24話】

Basilisk

全12話だったら傑作だったのに

絵柄も音楽も、声優さんも素晴らしい。ストーリーも言うことはなし。だが、長すぎる。原作コミックはわずか5巻で完結したのに、アニメ版は水で薄めたように冗長だ。原作を読んでいる人は、先が見えている分だけ楽しめない。

原作になかったシーンも追加されている。忍者たちの過去や、天膳の策謀はおもしろかったけど、全体に張りをもたせるほどではない。どのみち対決の組み合わせや結果が変わらないのなら、無理に伸ばそうとせず、全12話くらいでまとめればよかったのに。

物語には、それに見合う長さがあるんだなぁ。

AIR 総集編

AIR MEMORIES

ただ切って、貼り合わせただけの総集編

TVシリーズ1~12話から印象的なシーンを抜き出したダイジェスト集。ストーリーはまったく追えない。まぁ、本編がすでに不可解なので、わかるはずもない。そもそも劇場版より長い話を、劇場版より短い尺に納まるはずがないのだ。せめてモノローグでもあれば、わかりやすくなっただろうに。

そんな総集編だけでDVD販売されていることに驚いた。キャストインタビューや番宣スポットも含まれるが、5,980円は高いだろ。新作カットもない総集編を、ボックス特典やIN SUMMERTとのセットではなく、単体で売り出す度胸に驚嘆する。
つくづく、AIRは怪物的な作品なんだと思い知らされた。