5ツ星 3ツ星
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ARIA The ORIGINATION SP 「その ちょっぴり秘密の場所に…」

ARIA The ORIGINATION Special Navigation

「秘密基地にしようぜ、オレ様ともみ子の…」

TV未放映のエピソードがあると知らず、本編終了から時間が経ってから見ることに。久しぶりに見るARIAは、いい感じだった。DVD限定エピソードは気に入らないが、ARIAを見直すキッカケになったのでよしとするか

最終回の成長した灯里を見てるせいか、いつもと印象がちがう。暁じゃないが、妙に意識している自分がいる。やばいよ。そんな私の気持ちをなぞるように物語は展開し、微妙なフラグが立つ。くすぐったいのぉ。
最後のシーンは、藍華とアリスから見ると、暁が灯里を絶景ポイントに誘ったように見えるのかな。そこまでの器量は暁にはないが、私にもない。なにやら暁に感情移入してるぞ。いかんな。

振り返ってみると、このエピソードは制作者と私たちの秘密のエピソードなのかもしれない。

コードギアス 反逆のルルーシュ R2 【第2期・全25話】

Code Geass: Lelouch of the Rebellion R2

終わりよければ、すべてよし

どんどん勢力図が変わっていくのがコードギアスの魅力だけど、終盤の展開はいくらなんでも早すぎる。とりわけ黒の騎士団(と超合衆国)が、ゼロを切り捨てたのは合点がいかない。
カレンはなにを怒っているのか? 扇はなんの負い目もないのか? 神楽耶や星刻はどう認識しているのか? ナナリーの心変わりも唐突すぎる。シュナイゼルは「口車のギアス」を持っているにちがいないと、本気で考えたよ。

投げっぱなしの謎はないけど、描写が足りない。ゼロ放逐までが第2期で、それ以降は第3期に分割できるボリュームだったね。

しかし最終回は盛り上がった。
悪が栄えた試しを作らず、それでいてファンには死んでないと思わせる余地を残す。にくい演出だ。いろいろ思うところはあったけど、オレンジがオレンジを作っている写真を見て、すべてを許す気になれた。

終わってしまえばアッケナイ。毎週日曜日の楽しみを失って、私は本作の大きさを知った。知恵の1号(ルル)と力の2号(スザク)によって、V3ができないものかね。

狼と香辛料 【全13話】

Spice and Wolf

ホロは強くなくていい

剣も魔法もないファンタジーとは珍しい。近世の経済史や商習慣を交えることで、世界に奥行きを与え、読者の知識欲を刺激している。それにロードムービーの体裁を取っているところも珍しい。世界名作劇場のような雰囲気ながら、とても新鮮なストーリーである。

ホロは魅力的だが、強いのはいただけない。最後はホロが助けてくれると思うから、緊張感が台無しだ。ホロに物理的な強さはいらなかった。

これからどのような出会いと別れが待っているのか? ロレンスは自分の店をもてるのか? 興味をそそられる。好印象なシリーズだったが、TV放送で7話がカットされたのは減点。「あのね商法」というやつか。話がわからなくなった。

それでもボクはやってない

I Just Didn't Do It

電車に乗るなら痴漢しよう!

めちゃめちゃ怖い映画だった。怖くて電車に乗れなくなる。逃げ場のない車内で女性が近づいてきたら、どうすればいいのか? どうせ逮捕されるなら、痴漢しておけばヨカッタと思う。痴漢していれば、すんなり有罪を認め、長い苦しみを味わわずに済んだのだから。

私はこれまで「女性専用車」は一種の差別だと思っていた。しかし今はちがう。あれは弱い立場の男性を守る仕組みなのだ。

げんしけん2 【第2期・全12話】

Genshiken 2 / The Society for the Study of Modern Visual Culture 2

アニメっぽくなってしまった第2期

第1期に比べると人物のデフォルメが強くなった。テンポやコマ割りも冗長になった気がする。OPは遊びすぎ、EDは物足りない。第1期が見事だったので、どうしても見劣りしてしまう。

物語はおもしろかった。
前半のコミフェス参加と、後半の就職活動は秀逸。のんきにオタク活動に精を出しつつも、時間はゆっくり、確実に動いていく。それこそリアルだ。娯楽を消費する側から、創造する側へ移れるだろうか。それは強く願った結果なのか、自然の成り行きなのか。「オタクはなろうと思ってなったもんじゃないから、やめることもできない」という斑目の弁を思い出す。
彼らのその後をもう少し見てみたい。そう思えるエンディングだった。第3期はあるのかな?

それはさておき、高坂は2次元と3次元のどっちがいいんだろう?
もっとも切実な話題だったので、白黒つけてほしかった。

機動戦士ガンダム00 【第1期・全25話】

Gundam 00 First Season

よくできた近未来SF

死んだ科学者のプランに基づく社会変革は『銀河帝国興亡史』を、超大国の三すくみ状態は『1984』を彷彿させる。ソレスタルビーイング(天上人)の構成員が負け犬ばかりというのも、皮肉が効いている。よいセンスだ。
ガンダムの新作が出るたびに思うけど、ガンダムである必要はまったくないね。しかし好感がもてる。リアルロボットの代名詞だったガンダムを、スーパーロボットと定義したところが素晴らしい!

一方、気になる点も多い。
まずキャラが若すぎて、美形すぎて、自己完結しすぎる。グラハムの喜び粒子と、スメラギのツインドライブに幻惑され、ストーリーに集中できない。ようやく慣れたと思ったら、有害なトリニティ三兄弟。うーん、つらい。
あと、謎で引っ張りすぎ。前提となるヴェーダの計画が不明なため、勢力図の変化について行けない。なのでガンダム鹵獲作戦ばかりに目を奪われる。じつにモッタイナイ。

終盤の盛り上がりはよかった。久々に興奮して、泣けた。第2期があるため、不完全燃焼になったのは惜しまれる。第1期は第1期で決着をつけてほしかった。
まぁ、あれこれ思うのは本作を気に入った証拠だろうな。第2期が楽しみだ。

らき☆すた 【全24話】

Lucky Star

なんとも評価しづらい、でも好印象だったアニメシリーズ

これといったスジもなければ、盛り上がりもない。ゆるーい日常ネタを流しているだけなのに、そこそこ楽しめてしまうから不思議だ。
とはいえ、絶賛するほど素晴らしいわけでもない。たとえるなら、風に舞う木の葉が地に落ちそうで落ちず、飛んでいきそうで飛んでいかないような、そんなシリーズだった。

それでも2クール目になると、ダレが目立つ。
ギャグの「落ち」が一瞬すぎて見えなかったり、聞こえないことが多いのは残念。それと白石みのるネタもやりすぎ。1クールの勢いで慣性飛行しちゃった感じだ。

総合するとやや落ちるんだけど、きらりと輝くシーンもあって、一定の評価はしづらい。おおむね好印象だったので、ゆるーく4ツ星にしておく。

さよなら絶望先生 【第1期・全12話】

So long, Mr. Despair

毒をもって毒を制している

独特の映像&演出センスだなぁ。クセが強いので、好き嫌いは分かれるだろう。黒板ネタなんて早くて読めないし、読めても意味がわからないしね。とはいえ、ストレートにアニメ化してもつまらなかっただろうし、そもそも原作が万人向けではないから、これはこれで大いにアリだろう。
新房昭之監督の個性が、いい意味で発揮された作品だった。

原作で慣れ親しんだキャラたちも、声があるとだいぶちがう。どのキャラも耳に残るほど印象的だが、とりわけ可符香(野中藍)は衝撃的。にっこり笑って怖いキャラをパーフェクトに演じている。

1クールで唐突に終わったのは惜しいが、これだけ毒のあるアニメはあまり長くない方がいいのかもしれない。

ひぐらしのなく頃に解 【第2期・全24話】

When They Cry kai / Higurashi no Naku Koro Ni Kai

圭一の人望にたまげた

平行宇宙と病原体が前提になってしまったので、第1期ほどのインパクトはない。まぁ、第2期は解答編だから仕方がない。むしろ、謎解きでこれだけ楽しませてくれた構成力に驚かされる。

私は「皆殺し編」が気に入った。虐待をつづける叔父から、どうやって沙都子を救出するか。暴力に頼らず、民主的に解決した圭一の手腕は素晴らしい。さすが口先の魔術師。このときの不殺生の努力があればこそ、暴力でしか解決できない「祭囃し編」が生きてくる。

ところで告知によると、第3期もあるらしい。『ひぐらしのなく頃に』から、まだ目が離せない。

ひぐらしのなく頃に 外伝 猫殺し編

When They Cry Nekogoroshi-Hen

死んでもいいから、好奇心を満たしたい

第一期DVD全巻購入特典として制作された。いわばファン限定アイテムであり、放送コードも関係ないので、どんな内容だろうと期待に胸をふくらませて鑑賞する。しかし物語は唐突に終了し、ひぐらしの鳴き声だけが残る。「あれ? 前後編だったかな?」と首をかしげる終わり方だ。

俳句には「いいおおせてなにかある」という考え方があって、テーマや細部を言い尽くさないことがよしとされる。本作も、採石場でなにがあったのかを明らかにしていない。おおよその想像はつくし、圭一たちが好奇心を出さなかったからこそ生き残る話なのだが、釈然としない。『ひぐらし』なら、2つのエンディングを描くこともできただろうに。

ほのめかす恐怖もわからなくはないが、それでも……ねぇ?

電脳コイル 【全26話】

Denno Coil

ものすごい傑作になりそうだったのだが・・・

久々に夢中になったアニメ。まず本田雄のキャラクターがいい。目の覚める美少女ではないが、近くにいたらドキッとしてしまいそうな顔立ち。おっぱいやウエストラインではなく、二の腕や衣服のたるみにエロティシズムを感じてしまう。小学生であり、男の子より女の子の方が大人びている(理性的に考えられる)のもリアルだ。電脳技術の斬新さについては、言及するまでもない。子どもたちのドラマがどこへ向かうのか、わくわくしながら見ていた。

しかし中盤以降、どうにも妙な展開になる。世界の根幹に関わる特別なことに関わってほしくなった。特別な存在になると、どんな発見も成長も特別なものになる。ダイチが習った柔道を実戦で使うことの方が、よっぽど大きな成長に見える。

この展開は監督の意図したとおりなのか、それとも諸般の事情で息切れしてしまったのか。うまく世界観を構築できれば、いろんな派生展開もあるだろうと期待していたので、ちょっぴり残念だった。

しかし全体的には「人にお勧めできる」作品であり、多くの人に見てもらいたい。

ひだまりスケッチ 【第1期・全12話】

Hidamari Sketch

なじみのない世界で繰り広げられる、なじみ深い日常

高校の美術科ってどんなところ? 女子高生の半共同生活ってどうなのよ? 近くて遠い異世界だ。凝ったストーリーも、飛び抜けたキャラもなく、平凡ではないが特別でもない日常が過ぎていく。不思議となごむ作品だった。

演出面も変わっている。時系列のシャッフル、唐突に挿入される実写、気がつくとモノの配置が変わっている。このへんは新房昭之のセンスだろうか。とりわけ第10話の富士山は強烈。制作サイドとしては苦肉の策らしいけど、ここまでやられると痛快だ。手を抜くにしてもセンスが光るよ。

いろんな意味で、ギリギリの作品だ。ちょっとバランスを崩しただけで、猛烈に嫌われそう。その微妙さ加減がおもしろかった。

げんしけん 【OVA・全3話】

Genshiken / The Society for the Study of Modern Visual Culture (OAV)

やっぱり春日部さんは素敵だな~

OVAの存在を知らず、第2期のあとに見てしまったぜ。第1期のテイストに近いOVAを見て、『げんしけん』の魅力を再確認した。やっぱり春日部さんは素敵だし、気をつかいすぎる斑目さんも共感できる。この2人が介在する話がおもしろいんだよね。

全3話でなにかが解決するわけじゃない。テレビ未放映のエピソードがOVAになったみたい。いろいろ事情はあるだろうけど、荻上さんの話は、もう少し掘り下げてほしかった。

『げんしけん』はおもしろい。
しかし第2期は物足りなかった。それがわかってしまった。

メタルギア ソリッド ポータブルオプス

METAL GEAR SOLID PORTABLE OPS

「すべては最初から仕組まれたことだった!」

MGS3の資産を継承しつつ、新しい世界を構築してる。1つのミッションが短いので電車の中でも遊べるし、手書きとCGを合成したグラフィックもいい。

シナリオは・・・最後が煮え切らない。スネークが暗黒面に落ちなかったので、「じゃあ、いつ、どうして?」というミッシングリンクが残ってしまった。

引っ張りすぎな印象はあるけど、やっぱりメタルギアはおもしろい。『MGS4』への期待も高まるが、また引っ張られるのかなぁ・・・

ローゼンメイデン オーベルテューレ 【全2話】

Rozen Maiden ouverture

誰が正しく、誰が悪いと言えないところがつらい

ちょっとしたボタンの掛け違いで、悲劇が連鎖していく。
では、どうしたらよかったのかを考えてみる。
深紅は情けをかけず、水銀灯を壊すべきだったのか? ローゼンは壊れた水銀灯を放っておけばよかったのか? 水銀灯は父の愛を求めず、深紅を逆恨みせず、ひっそり朽ちた方がしあわせだったのか?
「最悪の結果は、善人の善意から」とは言うけれど、救いのないエピソードである。

しかし本作をふまえ、第2期(トロイメント)を見返すと深みが増す。
深紅は水銀灯をジャンクと言ったことを詫び、水銀灯も他者をいたわるようになった。苦悩の深さが、彼女たちの魂を高めたように思う。始まり(オーベルテューレ)は最悪でも、未来は変えられる。そう思うと、なんだか嬉しくなった。

『ローゼンメイデン』は奥が深い。

マリア様がみてる OVA 1 子羊たちの休暇

The Virgin Mary Watches Over Us OAV Vol.1

瞳子の視線が気になる

OVAになって絵柄や動きが細かくなったね。基本デザインは変わってないから、丁寧に作ってある感じ。時間もあるので、見応えがあった。

季節は夏。祥子さまの世間ズレしたギャグが寒く、それを喜ぶ祐巳ちゃんが怖い。やっぱり『マリみて』はすごいぜ。別荘に移ってからは、祥子さまの無意識イジワルが炸裂。けなげに待ちつづける祐巳ちゃん。新しいプレイにしか見えないぜ。

そして、いきなり歌い出す祐巳ちゃんが素敵すぎ。祥子さまは中傷を華麗にかわすけど、祐巳ちゃんはダイナミックに吸収してしまう。敵を敵でなくしてしまうのだから、驚異的だ。明確なセリフはなかったが、瞳子がそれに気づいたようだ。先の展開が楽しみだ。

パプリカ

Paprika

地に足をつけて混乱したかった

夢という曖昧なものを扱うのだから、状況は緻密に描いてほしかった。私の理解力不足もあるが、「夢探偵」の役割や「DCミニ」の機能、登場人物の思惑がつかめず、むやみに混乱してしまった。夢のイメージは素晴らしいので、ふわふわした認識で見たのはもったいなかった。小説や漫画も読んでみよう。

夢であるパプリカはともかく、現実の千葉敦子も美女であることに驚く。その美女が巨漢デブに恋するのだから、どっちが夢だかわからない。時田は敦子をどう見てるんだろう? 敦子は時田にダイエットを望むだろうか? この2人の関係にすごく興味をひかれた。粉川のトラウマなんか、どうでもいいよ。

設定がおもしろそうなので、シリーズ化してほしい作品だ。

涼宮ハルヒの憂鬱 【全14話】

The Melancholy of Haruhi Suzumiya

その表現力に感服する

ちょっとした仕草、目線の動き、あるいは抽象的なシーンを挿入することで、キャラクターの心情を細やかに表現している。なので、よく見てないと意味がわからないシーンも多い。裏を返せば、よく見ると意味がわかって楽しい(一部、本当に意味がわからないシーンもある)。
破天荒な内容でありながら、その描写はとてもリアル。つないだ手から気持ちが伝わってくるようだ。

とりわけ12話の『ライブアライブ』はよかった。
どうよかったか、なにがよかったか、言葉にするのは難しい。肌が粟立つほどの興奮してしまった。

これが京アニの実力なのか。注目せねばなるまい。

時をかける少女

The Girl Who Leapt Through Time

なぜセカイの枠を飛び越えなかったのか?

おもしろかった。せっかくの超能力(タイムリープ)を、くだらない欲求消化や恋愛の現状維持に浪費していくさまがすごい。ここまで馬鹿な使い方は、かえって思いつけない。パワーの無駄遣いこそ、青春の証しか。
それと前作の主人公(和子)がさりげなく、しかし存在感のある役で出ているところもしびれる。叶わぬまでも求婚を申し出たい。

不満なのは、真琴が和子と同じ轍(てつ)を踏んでしまったこと。
和子は未来を待った。ならば真琴には、未来を追いかけてほしかった。なぜ現在を捨て、未来に飛び出さなかったのか? 恋のために無謀なチャレンジをすることも、青春の証しではなかったか。

最後の最後で期待と外れてしまったが、全体的には好き。
このモヤモヤした割り切れなさこそが、『時をかける少女』であることを雄弁に物語っている。つまり、これは続編ではなく、焼き直しだと思う。

X-メン ファイナル ディシジョン

X-Men: The Last Stand

おもしろいけど、駆け足すぎる!

映像は大迫力で、興奮しっぱなし。しびれるほど楽しんだけど・・・あまりにも駆け足すぎる。
キュアをめぐるミュータントの選択、その根源について攻防、ジーン・グレイの復活、プロフェッサーの死、マグニートの矜持、ミスティークの離脱、ローグの根負け・・・。これだけイベントが多いと、ウルヴァリンの過去はもちろん、リーダーの死んだことさえ忘れられてしまう。新キャラたちは小粒すぎて、ストーリーに介入できない。そのくせ大した役でもないにストームは出ずっぱり。やっぱりオスカー女優は扱いがちがう。

1より2、2より3の方が駆け足だ。
この調子で4ができたら、画面を目で追えなくなるんじゃないか? こんなふうに、おもしろいテーマが浪費されていくのは惜しい。とりわけキュアをめぐる選択(正常と異常の区別)はちゃんと掘り下げてほしかった。

N・H・Kにようこそ! 【全24話】

Welcome to the NHK

笑っていられるうちが花よ

『げんしけん』のようなオタク青春物語と思っていたが、意外と奥が深かった。主人公・佐藤を訪ねてくる人がみんな心を病んでいるのが興味深い。待っていて良縁が訪れるはずもないか(岬ちゃんを除く)。

リアルでないのは、登場する女性がみな美しいところ。オープニングも健康的な女性のイメージがたくさん登場する。まぁ、主人公の若さを考えると許容できなくもないか。裏を返せば、30代の引きこもりやニートはつらそうだ。人間、若さを失えば、動物として不自由なところばかり目立つからね。

本作の声優はみんなハマっているが、岬ちゃん(牧野由依)がよかった。美しく、はかなく、どこか危うさを秘めた声が印象的。あんな娘に見下されるなら本望だ。

(映画) ドラえもん のび太の恐竜 2006

Doraemon: Nobita no kyoryu

感動は時代を超えて

21世紀になって、のび太たちの一途さは時代に合わなくなっただろうな、と思ってた。声優が変わって、映像がダイナミックになって、空虚な感じがするんだろうな、と思っていた。
だが、それは杞憂だった。
よいものは、やはりよかった。

抑揚を抑えたエンディングが胸に響く。
不覚にもホロリと泣けてしまった。

ユナイテッド93

United 93

「この機は着陸しない!」

いわゆる「ストーリー」はなく、淡々と状況が進展していくところが恐ろしい。不安定なカメラワークによって、自分も93便に乗っているような感覚になる。後半はイスにしがみつくような気分で見ていた。
怖かった。
生半可なホラー映画よりずっと怖い体験だった。

93便のパイロットが「ジェット機がWTCに突っ込んだ」と知らされて、「晴れているのに?」と首をひねるシーンが印象的。あの日まで、テロリストがジェット機で建物に突っ込むなんて、夢物語ですらなかった。93便は、世界の常識がひっくり返る折り目に挟まれてしまったようだ。

この映画が事実かどうか、プロパガンダなのかと問うのは馬鹿らしい。
これは映画なのだから、フィクションに決まってる。現実は、自分の身に起こったことだけだ。ただ、ときとして現実はリアリティを失うことを、覚えておこうと思う。

錬金3級 まじかる?ぽか~ん 【全12話+特典3話】

Renkin 3-kyuu Magical? Pokahn

可愛いよ、みんなとっても可愛いよ

ゆるーい日常(非日常)コントがたまらない。女の子たちの心理が妙にリアルというか、まったく非現実というか。『瓶詰妖精』に似てるけど、より純粋というか、不純というか。とにかく気に入ってしまった。

利己的で、怠惰で、見栄っ張りで、無計画で、横暴で、いい加減なのに、とっても可愛い。彼女たちは怪物なのに可愛いのではなく、怪物だからこそ可愛いのかもしれない。

一話完結で、どこから見ても困らない。しかし劇中では、ゆっくり季節がめぐっていく。なんだかそれが、とてもすてきだった。

県庁の星

Kencho no hoshi / The Star of Prefecture Government [2006-02-25]

なかなかドラマチックでよかった

織田裕二はこういうクセのある男を演じるのが似合っているね。頭ガチガチ出世亡者の県庁さんは、じつにハマリ役だった。しかし中盤の失意を克服してからは、いつものスーパー好青年に戻ってしまう。いくら県庁さんが有能でも、現場のマネジメントは無理だと思うのだが・・・まぁ、物語だからいいのか。

それにつけても人格豹変はすさまじい。
知事に向かって演説するシーンは、もはや前半と同一人物とは思えなかった。いくらなんでもヤリスギだ。このあたりで一気に冷めてしまった。

このままスーパーマンで終わるのかと思いきや、県庁改革がきわめて小さな変化しかもたらさなかったところは(ホントは好ましくないが)共感できた。それは絶望でもあり、希望でもある。ステレオタイプの展開が目立つ中で、このヒネリはおもしろかった。

デスノート ザ ラストネーム

Death Note: The Last Name

前編より後編がおもしろいとは珍しい

にやけた夜神月(藤原竜也)が一歩退いて、正体不明のL(松山ケンイチ)が前に出てきてくれたおかげで、ぐっと楽しくなった。和菓子を食べまくるシーンは原作ほどの好感を抱けないが、文節を区切らないしゃべり方はいい感じ。

ラストのトリックは秀逸。いささか強引な気もするが、トリックを使わなかった場合は漫画のように展開するわけだから、これなら納得できる。
しかしLは、なぜあそこまでの覚悟ができたのだろう?
原作以上に描写がないので、Lの心情はうかがい知れない。ゆえに興味が湧いてくる。なるほど、これはLのファンが増えるわけだ。

通してみると、悪くない劇場版だった。

(映画) サイレントヒル

Sillent Hill [Movie]

ほぼパーフェクト!

これほど出来がいいとは思わなかった。オリジナルの解釈も加えて、サイレントヒルの世界を見事に再現してくれた。
この映画、ホラーなのに「ドッギャーン!」と驚かせることがないんだよね。代わりに、じわじわじわじわじわわわわ~~~~と恐怖が這い寄ってくる。映画のキャッチにもあるけど、死んでも解放されないんだから、究極だよね。

惜しむらくはラスト。
強気なママ、役立たずのパパ、出番のない△頭・・・。
どうして、そうなる!?
続編を意識したせいか、妙な展開になってるよ。

2はあるのかなぁ・・・。

スター・ウォーズ エピソード3 シスの復讐

Star Wars Episode III: Revenge of the Sith

わかっちゃいるけど、オモシロイ!

『南極物語』と同じで、結末がわかっている作品は難しい。それを3部作で描いてきたのだから、スタッフの苦労もしのばれる。そうした作り手への同情を抜きにしても、おもしろかったと思う。劇場で見て正解だったよ。

もちろん、ツッコミどころは満載だ。
あっさり暗黒面に屈してしまうアナキン、この局面になって肉弾戦を仕掛けるヨーダ、何光年もの距離を気にせずにやってくる暗黒皇帝・・・。
とりわけ、ラストは強烈だ。あれほど暗黒面の素晴らしさを売り込んでいたのに、おまえ(ダースベイダー)のフォースが強すぎて救えなかったとは、どーゆーことだ? ベイダーは泣いていないで、「このペテン師が!」と皇帝の首を絞めるべきだったのだ。

冗談はさておき、おもしろかった。
これを見ると、エピソード4~6の印象がちがってくる。伝説のとおりだったのだと、熱いものがこみ上げてくるな。

バイオハザード4

biohazard 4

ひらきなおった新シリーズ

ホラーではなくコンバットアクションとなった4作目。ゾンビや感染を恐れることなく、もくもくと排除していく。「隠れないメタルギア」といったところか。カラスを殺してお金をゲットとか、武器商人と取引してウェポン強化とか、吹っ切れたところが素敵。

それにつけてもエイダは薄着だな。えんじ色のドレスで潜入工作なんて、狂ってる。アクションはかっこいいものの、衣装が状況に合わないので滑稽だった。
エイダのシナリオはPS2で追加されたようだが、意外におもしろい。「これがないと話が見えない」とは言わないが、あった方が楽しめるだろう。

おしなべてストーリーは弱い。大統領の娘を誘拐して世界征服をたくらむなんて、まさに狂信者。そのチープさに腰が抜ける。まぁ、ストーリーなんてどうでもいいか。

蟲師 【全26話】

Mushi-Shi / Bugmaster

原作に忠実でも、素晴らしいアニメ化はある

「原作に忠実なアニメ化なんて意味がない」と思っていたが、トンデモナイ。セリフやカット割りまで同じなのに、漫画になかった臨場感がある。大きさが、重さが、遠さが、まぶしさが、ぬくもりが、匂いが感じられる。このクオリティなら、あれこれ手を加えないのは正解だ。

彩度を抑えた世界で、ギンコの緑色の瞳が映える。
素晴らしい。
原作に忠実なアニメ化でも、いいものは作れるんだな。

相棒 Season 4 【全21話】

Aibou Season 4

きっちり丁寧に作り込まれた推理ドラマ

嫁が勧めるので、再放送から観てみる。そのクオリティの高さに驚く。推理を主軸にしながらも、重厚な人間ドラマを描いている。また、登場キャラの個性、ユーモラスな掛け合いが楽しい。いろんな角度から楽しめる。これはすごい。

ただ、タイトルの『相棒』はピンとこない。右京はおっちょこちょいの亀山を、そして亀山は偏屈変人な右京を、どのように評価し、また必要としているのだろう? 第1シーズンから観れば印象も変わるのだろうか。

バットマン ビギンズ

Batman Begins

駄目かと思ったが、後半で盛り上げてくれた

アジアの修行シーンは飽きる。渡辺謙もチョイ役だし、主人公の行動は支離滅裂だし、ぜんぜん共感できない。ゴッサムシティに戻ってからも低空飛行。映像は美しいが、ストーリーが伴わず、この作品は駄目かなぁと思っていたが……ちがった!

つまり悪の秘密結社で強化されたのに、そこを裏切ってしまったわけか。仮面ライダーやデビルマンを彷彿させる構図に、大興奮。そしてバットマンは正義ではなく、希望のために戦っていることが印象づけられる。
「心は見えない。人の本性は行動によって決まる」
カッコイイじゃん!

あと、執事が素晴らしい。
父から受け継いだ最高の財産は、アルフレッド執事だな。

魔法少女リリカルなのはA's 【第2期・全13話】

Magical Girl Lyrical Nanoha A's

インテリジェントデバイスに燃える!

第2期の主人公はまちがいなくインテリジェントデバイス。主人をはげまし、戦術をアドバイスし、みずから強化を望み、敵にも礼を返す。かっこいい。オモチャが欲しくなったよ。

はやての覚醒は予想外だった。なのはやフェイトも9歳にしては大人びてるが、はやては聖人の域に達している。しかも覚醒時点でSランクの魔導師とは、とんでもない少女がいたもんだ。

それと・・・絵柄の派手さが目につくようになった。
生け花のような髪型、カラフルな髪の色、ゴムボールのような乳房、扇情的なポーズ。ちょっと狙いすぎ。私もそうだが、このへんの「あざとさ」を敬遠する人も多いだろうから、もう少し抑えてほしかったかな。

ローレライ

Lorelei

こんな戦争映画を見たかった

リアルすぎず、ふざけすぎず、重すぎない。ストレートに楽しめる戦争映画だった。本作を軽薄だの稚拙だとの批判するのはたやすいが、ではどんな戦争映画なら望ましいかを答えるのは難しい。だからこそ日本人は、架空の戦争ばかり描いてきたのだから。

喝采を送る一方で、不満点もある。
なにより物語の中核をなす浅見の思想がわからない。民族としての腹切り? 忍者ファンのアメリカ人ならまだしも、死線をくぐり抜けてきた軍人の言葉とは思えない(らしくない)。潜水艦と無線で会話するという状況もあいまって、異様に見える。

ともあれ、いい映画だった。
曖昧さを残すラストも含めて、楽しませていただいた。

THE 地球防衛軍2 SIMPLE2000シリーズ Vol.81

The Terra Defence Force 2

手軽に味わえる絶望

私は1作目をプレイしてないが、これ、おもしろいね。
キャラとかモデリングとかは凝ってないんだけど、全体に通じる重厚な雰囲気が好き。圧倒的多数の敵軍を、圧倒的パワーの火器でなぎ払っていく。それでも地球防衛軍の旗色は悪く、パッドを握りながら「うおおおおおおぉーーーっ!」と雄叫びを上げたくなる。

ストーリーというか、場面展開もうまい。ぐいぐい引き込まれるよ。戦闘中に聞こえてくる仲間たちやオペレーターの声も緊張感を盛り上げる。気になるのは、主人公たちの飛び抜けたデザインくらいのもんだ。

いったい何度、巨大蜘蛛の糸に絞め殺されたことか。
それでもなお、地球防衛軍は戦うのだ!

輪廻

Reincarnation / Rinne

幽霊より、恐怖におびえる女優さんが怖い

ぜんぜん期待せずに見たんだけど、意外におもしろかった。しかし疑問もある。昭和45年の無差別殺人事件は本当に意味のない凶行だったのか? 医学教授の考えどおり輪廻転生したのに、そのラストでいいのか? 霊たちのパワーは強すぎないか?
むむむ、振り返ってみると、いろいろアラが見えてきてしまったな。しかし「ここが足りない、惜しい」と思うのは、本作が一定の水準を満たしている証拠だよ。

主人公(優香)の演技はすごいね。
状況が怖そうかどうかより、彼女のパニック症状が心配になった。これほど怖そうな女優さんも珍しい。

これが私の御主人様 【全12話】

He is My Master

わかりやすい萌えアニメだった

男の欲望をストレートに出しつつも、直接手を触れることはない。困らせはしても、泣かせない。エッチであって、エロではない。ぎりぎりのラインに踏みとどまって、ちゃんと物語にしてある作者のセンスを評価したい。といっても、原作コミックは読んでないので、アニメ化の功績かもしれないが。

ともあれ、おもしろかった。かわいかった。
ちゃんと最後まで楽しめる萌えアニメも珍しいと思う。

英國戀物語エマ 【第1期・全12話】

Emma: A Victorian Romance

原作ファンも楽しめる!

第1話のコマ割りが平坦だったので、このアニメ化は失敗かなぁと思った。しかし話が進むにつれ、アニメならではの演出が練り込まれていることに気づく。出来事の順序や意味が、ちょっとずつ原作と異なっている。それでいて全体の流れは変わらない(そこがまた運命的でよい)。予定を消化するのではなく、「もし~となっていたら」というif展開がうれしかった。

第1期の目玉はケリーさん。声(中西妙子)の響きがいいし、出番も印象的だ。エマも声(冬馬由美)があると雰囲気がちがう。いや、漫画から受ける印象がリアルになった。その距離感にドキドキするよ。一方、原作より株を下げたのはジェームズ。エマに対する感情が顔に出ないので、優柔不断の軟弱者にしか見えない。ここで終わっていたら、最低のボンボンだ。

あまり期待してなかったのだが、おもしろかった。こりゃ、第2期も見なければ。