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[レビュー2003年03月24日に発表された 

世にも奇妙な物語 2003 春の特別編

Yonimo Kimyouna Monogatari: 2003 Spring

「バタフライ効果、という現象をご存知でしょうか?」

顔を盗まれた (稲垣吾郎)

[あらすじ] 窃盗や暴行の容疑で逮捕された青年は、「顔を盗まれた」と釈明した。興味をもった刑事たちが話を聞くと、青年は小説を書くため家にこもっていたが、他人の空似でトラブルに遭うようになった。青年には記憶の欠落があった。しかしDNAや指紋も一致したことで、刑事は尋問を打ち切る。

[感想] 場面転換する時、さきに音が聞こえる演出がいい。刑事のセリフも軽妙で、引き込まれた。狂言、多重人格、生霊などを予想してたので、オチは意外で、新鮮だった。

レンタル・ラブ (飯島直子)

[あらすじ] 近未来。未婚のまま試験管ベビーを育てる女性が増えていた。もはや「父親」という言葉さえ、過去の遺物になろうとしている。主人公も、そんなシングルマザーのひとり。ある日、息子がCMで「父親ロボット」に興味をもったので、試しにレンタルしてみる。

[感想] ロボット同士じゃテストにならないが、まぁ、おもしろかった。これは現代社会に必要だね。それはそうと、仲村トオルはこんな役が多くなったね。

超税金対策殺人事件 (西村雅彦)

[あらすじ] 主人公は最近売れはじめた小説家。まとまった金が入って豪遊していたら、高額の所得税を払えなくなった。税理士のアドバイスで、遊んだり買ったものを小説に登場させれば、取材費として控除されることが判明。小説家はむりやり小説の内容を変えていく。
[原作] 東野圭吾「超税金対策殺人事件」

[感想] 予想されたとおりの結末で、なんの不思議もない。税金の仕組みについて、もっと文句を言って欲しかった。

追いかけたい (京野ことみ・池内博之)

[あらすじ] 主人公はふつうのOL。ストーカーに告白され、「心に決めた人がいる」と断る。その相手は、街角で偶然であった男性。なんとかして気持ちを伝えたい。勢いづいた彼女は、彼の家に忍び込んでしまう。

[感想] ラストになって、「あぁ、そういう話だったのか」と理解するまで、ずっと首をかしげていた。オチは弱い。「やっぱり自分を好いてくれる相手を大切にしたい」と逆流させてもよかったかも。

影の国 (桜井幸子)

[あらすじ] 主人公は心理カウンセラー。ある昼下がり、診療室でパソコンのデータを整理していると、見知らぬ患者の映像記録が見つかる。再生すると自分がカウンセリングしているのだが、まるで記憶にない。患者の話は荒唐無稽で、「影の国」という言葉が出てくる。
[原作] 小林泰三「影の国」

[感想] 関係を失ったものは世界から消失する。だれもが一度は考えたであろう妄想を、うまく盛り込んでいる。さらに関係を失ったものが連鎖するのも怖い。リチャード・マシスン「消えていく」を彷彿させるラストもよかった。

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