レビュー  2013年03月06日  に発表された 

80年後のKENJI ~ 宮沢賢治映像童話集「銀河鉄道の夜」
Ginga-tetsudo no yoru

2ツ星

踏み込みが浅い

NHKの特別番組『80年後のKENJI 宮沢賢治 映像童話集』の第5-6回として放送されたドラマ。舞台設定は無国籍だが、現代のアイテムも排除していない。工夫したことはわかるが、やはり男子高校生の名前がジョバンニとかカムパネルラと言うのは抵抗感がある。してみると宮沢賢治の言語センスはすごいな。

カムパネルラの死から1年後、父親がジョバンニに息子の死の真相を尋ねるという出だしはおもしろい。しかしジョバンニが体験したことはあまりに幻想的で、理性的な人物なら眉をひそめるだろう。父親は納得したのか、あきらめたのか、深く突っ込まないまま終わる。物語としては物足りない。
回想シーンはほぼ原作どおりに展開する。実写とCGの組み合わせで、プラネタリウム番組を彷彿させせる。これはこれで悪くないが、やはり登場人物が浮いている感じがする。これも実写化の限界だろう。
映像は美しいが、死者との決別というテーマはどれほど伝わっただろう? さまざまな媒体に翻案された「銀河鉄道の夜」を見てきた私としては、ちょっと物足りなかった。

妄想リメイク(ゆっくり文庫)

2015年、カムパネルラの視点で翻案した動画を制作した。自信作なので、ぜひ見てください。編集後記もあるよ。


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80年後のKENJI ~ 宮沢賢治映像童話集「銀河鉄道の夜」