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[レビュー2008年12月29日に発表された 

あの戦争は何だったのか 日米開戦と東条英機

Ano Sensou ha Nandattanoka

教訓は活かされているか?

開戦の経緯を学ぶ上で、とてもタメになる内容だった。もちろん、人物や事件の描き方には異論もあるだろうが、すかすかの教科書で勉強するよりずっと有意義だろう。東条英機の悪辣さを描いた番組を別途に見れば、バランスもとれる。この番組1本だけで、歴史が学べるわけではない。

ドラマとして見ると、東条英機の愚直な人間性がおもしろい。お上のために変節し、それゆえ柔軟になれない。
「絶えずトップでやってきた君には、こういう気持ちはわかるまい」
石井中佐に進言された内閣総辞職を東条英機が拒否するシーンが印象的。石井中佐の目は正しかったが、それでは足りなかった。それまで東条英機のセリフが少なかったので、その内面が吐露されたときは、目の前が暗くなるようなショックを受けた。

「我々は知ろうとしなかった」
提灯記事を書いてきた新聞記者が、そう結論づけるのは反則だろう。言っていることは正しいが、これまた実践しづらい真理だ。情報化された現代においても、我々は知ろうとしない。政治的配慮と感情論が、事実を覆い隠している。
しかし今は、この番組が無事に放映されたことを評価したい。

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