レビュー  2002年10月03日  に発表された 

世にも奇妙な物語 2002 秋の特別編
Yonimo Kimyouna Monogatari: 2002 Autumn

3ツ星

赤い鳥、小鳥、なぜなぜ赤い

採用試験 (深田恭子)

[あらすじ] 採用試験に挑む若い女性。しかし試験内容は意味不明で、意地悪なものばかり。イライラしたり、怒ったり、怖がった者は脱落していく。果たして彼女は試験を突破できるか?

[感想] 深田恭子の整った顔立ちが物語と合っていた。チューリング・テストの失格者が、じつは人間だったりすると皮肉かも。「おばあちゃんのおまじない」の演出にも筋が通る。

知らなすぎた男 (佐藤浩市)

[あらすじ] 妻に愛想が尽きて、離婚を考えている主人公。同僚は「ポジティブシンキングだよ。そうすりゃよくないものもよく見えるんだよ」とアドバイスする。主人公は考えを変えようと努力するが、そのせいか、妻がまるっきり別人に見えるようになった。

[感想] かなり無理がある話。ポジティブシンキングだけでなく、主人公が大きな変化を受け入れようとする努力が欲しかった。それでも詐欺の手口にはならないけどね。主人公は消防士なので、現場で細かな変化に気づく側面が描かれていると、大きな変化を見逃した皮肉が強調されたと思う。

連載小説 (木村佳乃)

[あらすじ] 連載小説のネタに困った主人公は、ベランダから飛び降り自殺しようとする。すると、向かいのマンションでも同じように飛び降りようとする男が見えた。主人公は自殺を取りやめ、その男の行動を観察し、それを連載小説として発表した。

[感想] マンションがなくなったときのショックは大きかった。展開としては無理がある。「先生、それはちょっと都合がよすぎませんか?」とつっこんでほしかった。

声を聞かせて (加藤晴彦)

[あらすじ] 主人公は大学生。恋人ミワコとの関係もぎくしゃくして、なにもかもがかったるい。ある日、見知らぬ相手から電話がかかってくる。どうやら合コンで知り合った女性らしいが、酔っていたのでよく覚えていない。彼女の声は甘く、くすぐるような感じで、電話で話すのは楽しかった。彼女の電話はタイミングがよく、まるでこちらを見ているようだった。
[原作] 真崎かや「声を聞かせて」

[感想] 林原めぐみの声がたまらない。それに比べ、主人公は格段に見劣りする。強引に巻き込まず、「肉体のない生」の素晴らしさをアピールしてほしい。主人公がみずから飛び込むくらいに。

昨日の君は別の君 明日の私は別の私 (藤原紀香)

[あらすじ] 主人公は子どもに振り回されている主婦。昔の友だちに呼ばれても、子どもがいるので遊びに行けない。夫と結婚したのは6年前。プロポーズされて、さんざん悩んだ末に結婚したのだが、「こんなはずでは」とため息を漏らす毎日だった。そんなある日、家のパソコンにドアの形をしたアイコンが出現する。開くと、もう1人の自分が画面に映し出された。それは、6年前にプロポーズを拒否して、キャリアウーマンとしての道を歩んだ自分だった。
[原作] 山下和美「昨日の君は別の君 明日の私は別の私」

[感想] ストーリーは悪くないけど、いまいち盛り上がらなかった。子どもがいない生活のよさが、あまり描けていないせいかもしれない。子どもを送ってしまうより、行方不明になって画面の向こうの自分を疑うくらいがちょうどよかったと思う。


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世にも奇妙な物語 2002 秋の特別編