宇宙戦艦ヤマト 新たなる旅立ち Space Battleship Yamato: The New Voyage

1981年 アニメ 2ツ星 #宇宙戦艦ヤマト @松本零士

愛に生きる宇宙の男、デスラー総統の物語か

とにかくデスラー総統である。『無印』では悪辣な支配者、『さらば』では復讐に燃える男だったが、本作ではちがった側面が描かれている。1つは、故郷を再建する指導者としてのデスラー。もう1つは、スターシャへの恋心を寄せる男としてのデスラーだ。
イスンカンダルとスターシャを守ろうと、ガミラスを滅ぼした敵であるはずの地球(ヤマトの諸君)を呼び寄せ、戦い、さらには身を挺して「私ごと撃て!」と叫ぶあたりは、強烈な男のロマンを感じる。

こうした燃えるシーンもあるものの、全体的にはだるい。
複雑な人間性を有しはじめたデスラーに比べると、古代進がストレートすぎるのだ。暗黒星団帝国の面々の言動もパターン化されており、斬新さがない。
いま見ると、デスラーの言動もヘンだけど、当時の私にはかっこよく見えたのだ。

やはりあのとき、波動砲を撃つべきだったのだ。
デスラーは男になり損ねたように思うね。

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