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[レビュー1997年05月05日に発表された 

獄門島 / 金田一耕助シリーズ (古谷一行)

Gokumon-to | Hell's Gate Island

秋吉久美子の魅力がわからない

古谷一行にとって2度めの『獄門島』。家系図が示されたことで、格段にわかりやすくなった。夫婦茶碗で釣鐘のトリックを見破るのもいいね。三姉妹が常識あるふつうの女性になったのは驚き。映像化されたお小夜はただの性悪で、魔性の魅力はなかったが、嘉右衛門がその娘まで憎んだことを思えば悪くない。

三姉妹を殺害した目的は、ストレートにお小夜の血筋を排除することだった。そして鬼頭家の跡取り候補は、一ではなく早苗だった。なるほどだから訃報にふれても揺らがなかったのか。当時、女性が家督を継げたとは思えないが、新しい切り口でおもしろい。
しかし和尚が早苗の母に横恋慕していた設定は蛇足だ。これほど理不尽な犯罪に手を染めるなら、そのくらいの理由が必要なんだけど、なんだか安っぽくなってしまった。そう感じる理由は、早苗(秋吉久美子)に魅力を感じないせいだろう。演技は抑揚がなく、セリフも棒読み。やる気が感じられない。自分のために人が殺されたと知ったら、もっと衝撃を受けていいはず。酒を飲んで金田一にからむシーンも唐突で、奇妙だった。色情狂かと思ったよ。

当時、古谷一行は53歳で、秋吉久美子は43歳か。復員兵と旧家の跡取り候補としては、20年ほど遅かった。

金田一耕助
石坂浩二
渥美清
古谷一行
  • 名探偵・金田一耕助シリーズ
  • 1.本陣殺人事件(1983)
  • 2.ミイラの花嫁(1983)
  • 3.獄門岩の首(1984)
  • 4.霧の山荘(1985)
  • 5.死仮面(1986)
  • 6.香水心中(1987)
  • 7.不死蝶(1988)
  • 8.殺人鬼(1988)
  • 9.死神の矢(1989)
  • 10.薔薇王(1989)
  • 11.悪魔の手毬唄(1990)
  • 12.魔女の旋律(1991)
  • 13.八つ墓村(1991)
  • 14.悪魔が来りて笛を吹く(1992)
  • 15.女怪(1992)
  • 16.病院坂の首縊りの家(1992)
  • 17.三つ首塔(1993)
  • 18.迷路の花嫁(1993)
  • 19.女王蜂(1994)
  • 20.悪魔の唇(1994)
  • 21.悪魔の花嫁(1994)
  • 22.呪われた湖(1996)
  • 23.黒い羽根の呪い(1996)
  • 24.幽霊座(1997)
  • 25.獄門島
  • 26.悪魔の仮面(1998)
  • 27.悪霊島
  • 28.トランプ台上の首(2000)
  • 29.水神村伝説殺人事件(2002)
  • 30.人面瘡(2003)
  • 31.白蝋の死美人(2004)
  • 32.神隠し真珠郎(2005)
鹿賀丈史
豊川悦司
上川隆也
稲垣吾郎

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