空飛ぶ大鉄塊 / ウルトラセブン1999最終章6部作 (2/6) Heisei Ultraseven(1999) The Final Chapters 2 Sky flying Colossus

1999年 特撮 3ツ星 #ウルトラシリーズ

地球人が撃つべき

あらすじ

20年前、子どもだったサトミ隊員が敬愛していた辺見のおじさんは、地球に漂着したキュルウ星人だった。キュルウ星人は故郷に帰る宇宙船を作るため、設計図の一部を空想科学小説『空飛ぶ大鉄塊』として出版した。サトミ隊員の父が協力してくれたのだ。
しかし設計図に気づいたのは、地球侵略を目論むガロ星人だった。ガロ星人は大鉄塊を組み立てるが、肝心のコントロール装置を作れない。『空飛ぶ大鉄塊』の下巻に設計図があると考えたガロ星人は、人間を操って探させる。そして出版社の社長の娘であるサトミ隊員に接触してきた。

雰囲気は好きなんだけど、いろいろアラが多い。小説が予言のように扱われるのも、20年にわたって島で下巻を書いていたのも不自然だ。ツッコミ出すとキリがない。むしろキュルウ星人には予知能力があって、ガロ星人の悪用を見通していたと考える方が自然だ。予知できる未来と、変えられる未来。そのあたりをテーマにしてもよかったと思う。
クライマックスで、サトミ隊員はセブンに大鉄塊(の中にいるキュルウ星人)を殺さないでと訴える。しかし放置すれば大きな被害が出て、キュルウ星人も助けられない。セブンが逡巡するのはいいが、トドメを刺すのはウルトラ警備隊の役目だろう。それこそが成長したサトミ隊員の使命なのだから。

大鉄塊は強くて、かっこよかった。量子エネルギー変換システムのアイデアもよい。コントロール装置が完成したら、セブンは敗北していたかもしれない。本来、キュルウ星人が帰郷するための機械が、ガロ星人によって侵略の武器になる構図は、ワープ航法によって生成攻撃を仕掛けるフレンドシップ計画に通じるものがある。このあたりの言及も足りない。

「科学は常に、正義の為にあらねばならない」というメッセージで本作は締めくくられる。それはそのとおりなんだけど、シリーズの流れを考えると、ここで「宇宙人=悪」という図式から脱却する必要があったと思う。そうすれば、のちにカザモリが宇宙人と判明したとき、サトミ隊員の反応が変わっていただろう。

それでも好印象を受けるのは、キュルウ星人を演じた赤星昇一郎さんの存在感によるところが大きい。ウルトラセブン(モノボシダン)とキュルウ星人(辺見芳哉)が互いの正体をシルエットにして対話するシーンも素晴らしかった。

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