レビュー  1999年09月05日  に発表された 

果実が熟す日 / ウルトラセブン1999最終章6部作 (3/6)
Heisei Ultraseven(1999) The Final Chapters 3 The day the fruit ripens

2ツ星

ボラジョはなんだったのか?

あらすじ

レモジョ星系人のテロリストが地球に潜伏し、生体兵器ボラジョの実験しようとしている。テロリストは3名だが、レモジョ星系人は人間そっくりに化けるため、見つけ出すのは困難だ。
やがて、ミズノ隊員が思いを寄せていた女性歯科医が、レモジョ星系人のテロリストであることが判明する。ミズノ隊員は彼女を守ろうと命令違反を繰り返す。

今回はぐだぐだ。ミズノ隊員だけでなく、ウルトラ警備隊も失態ばかり。ボラジョへの興味だけを支えに見ていたが、フタをあけてみれば単なる侵略兵器だった。もうね、言葉を失ってしまった。フルハシ参謀とウルトラセブンが賞賛したウルトラ警備隊は、こんなものだったの? カジ参謀がいるから、ウルトラ警備隊は優秀すぎてもいいのに。

テロリストと警察の恋。そこにあるべき迷いや非情さは、さっぱり描かれなかった。ふたりの価値観、背景もないまま、ただ愛の言葉を並べても虚しいだけ。期待が大きかったため、失望も大きかった。タイトルがかっこよすぎた。

それはそうとウルトラセブンで宇宙人の犯罪者と言えば、キュラソ星人だろう。なので、キュラソ星人に差し替えた妄想リメイクを書いてみた。

妄想リメイク
キュラソ星からの警告

宇宙ステーションV9が、キュラソ連邦警察からの電波をキャッチした。キュラソ星の極悪犯罪者3名が地球に逃げ込んだらしい。彼らは生物兵器ボラジョをもっているため、見つけ次第抹殺しなければ危険だ。
30年前にも同様の事件があった。当時のウルトラ警備隊が対処したが、隊員がキュラソ精神に精神支配される一幕もあった(ウルトラセブン#7『宇宙囚人303』)。十分な注意が必要だ。

潜伏したエイリアンを捜せ

カジ参謀は、キュラソ星人が潜伏している事実を全国ネットで放送した。キュラソ星人の身体能力は地球人と大差なかったからだ。
人々はエイリアンの潜伏を知ると、驚き、恐怖し、一致団結して戦おうとする風潮が生まれた。地球防衛軍の軍備拡張を求める声が高まる。カジ参謀はほくそ笑む。その手には、「R2計画」の書類があった。

恋と裏切り

ウルトラ警備隊はキュラソ星人を見つけるが、うち1名はミズノ隊員が惚れた美女だった。キュラソ星人はミズノ隊員にハニーとラップを仕掛けていたのだ。
しかしミズノ隊員は騙されていたことを認めず、あろうことかキュラソ星人たちと逃亡してしまう。逃げ延びたキュラソ星人は、ミズノ隊員に打ち明ける。
「私たちの目的は地球防衛軍の秘密研究所を破壊すること。
 機密が厳重で、場所がわからない。
 私を愛しているなら、そこに連れていってほしい」

カジ参謀はミズノ隊員の射殺を命令する。軍規に照らせば仕方ない処分だが、シラガネ隊長はなんとか救おうと奔走する。
そのとき、地球防衛軍の秘密研究所にミズノ隊員が現れ、セキュリティカードを使ってテロリストたちを移設に招き入れてしまう。そしてボラジョが解放された。

研究所の決戦

ウルトラ警備隊はウルトラホークで秘密研究所に向かった。しかしミズノ隊員がいるため攻撃できない。ミズノ隊員は裏切ったのか? 精神支配されているのか? このままテロリストを施設に入れるわけにはいかない。シラガネ隊長は威嚇射撃するが、テロリストたちが身を挺してかばった。ミズノ隊員はR2と書かれた扉を開き、叫んだ。

「見てください! 超兵器R2号です!
 あの忌まわしい超兵器R1号の後継があったんです!」

超兵器R1号は、30年前に作られた地球防衛軍の戦略兵器(ウルトラセブン#26『超兵器R1号』)。実験として、生物がいないギエロン星が爆破されたが、そこに住んでいたギエロン星獣の報復を招いてしまう。人類は侵略者にならないよう、超兵器の開発は中止された。
しかしカジ参謀は、フレンドシップ計画の一環として超兵器R2号を開発していた。テロリストの目的は、自分に向けられるかもしれない超兵器を破壊することだった。

ウルトラ警備隊はボラジョへの攻撃をやめた。カジ参謀が「地球のために戦え!」と命じるが、シラガネ隊長は超兵器R2号を破壊してしまう。
「申し訳ありません。キュラソ星人に操られていました!」
シラガネ隊長が弁解する。標的を失い、キュラソ星人が全滅したことで、ボラジョは制御不能となる。ウルトラセブンとウルトラ警備隊は連携して、ボラジョを撃退した。

キュラソ星人の美女は、ミズノ隊員の腕の中で息を引き取る。
「私はあなたと同じ。だから気にしないで」

後日談

シラガネ隊長とミズノ隊員は査問されるが、「キュラソ星人による精神支配」が原因として不問にされた。カジ参謀は納得できないが、超兵器R2号の開発を追求され、ウヤムヤにされた。

夜、カジ参謀は考える。
「キュラソ星人の3体は、本当にテロリストだったのか? 地球との軋轢を避けつつ、超兵器を破壊するために送り込まれた工作員だった可能性がある。地球はねらわれている。愛するものを守るため、より強い力が必要なんだ。超兵器R3号を開発しなければ。果実が熟す日は近い」

血を吐きながらつづけるマラソンは、まだつづいている。

(おわり)

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果実が熟す日 / ウルトラセブン1999最終章6部作 (3/6)