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[レビュー1996年02月24日に発表された 

洗礼

Baptism of Blood

ストーリーで押し切った!

あらすじ

美貌の女優・若草いずみの顔には醜い痣があった。歳をとって化粧で隠しきれなくなると、いずみは引退を決意し、姿を消した。十数年後、いずみは13歳になる娘・さくらと洋館で静かに暮らしていた。いずみは、脳みそを交換する装置を使ってさくらの若くて美しい身体を奪うつもりだった。母親の狂気に気づいたさくらは逃げようとするが、あえなく捕まってしまう。

ひと昔前の映像だから、いろいろ野暮ったく見える。演技もあまり上手ではない。特撮もチープだ。しかしストーリーが力強いため、ぐいぐい引き込まれてしまった。

当時18歳の今村理恵はかわいい。ピアノ教師の目が胸元に吸い寄せられるのも無理はない。手術後は妖艶さも加わって、たまらなく魅力的になる。キスシーンは顔が映らないけど、本人じゃないのかな。ダイレクトにキスさせるより、あえて隠す方がエロティックだ。脳裡に中の人、すなわち老婆(秋川リサ)の顔が浮かぶが、女優時代(吉田美江)のおっぱいで打ち消す。女優時代も今村理恵に演じてもらえばよかったのに。

脇役は個性的すぎて、不協和音になっている。冒頭の子役は印象が強すぎる。また谷川、メレディスなど、外人系の役者が多いのも気になる。しかしそうした異質さが、楳図かずお「らしさ」を高めている。

ラストもよかった。狂気に陥ることで、少女の美が永遠に昇華した。


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