リング0 -バースデイ- Ring 0: Birthday

2000年 日本映画 3ツ星 幽霊 怪談

前半はスカスカなのに、後半は詰め込みすぎ

『リング』『らせん』『リング2』につづくシリーズ完結編。ふつうの女性だった貞子が怨霊になる経緯が描かれるのだが、流れが突飛すぎてよくわからない。ちゃんと見ていたつもりだが、気絶していたのだろうか? 巻き戻して3回も見直したが、それでも重要なシーンが抜け落ちているような気がする。

貞子の母親(志津子)は怪物の娘を産んだ。生まれたときは1人だったが、のちに母親似の貞子Aと、父親似の貞子Bに分裂する。貞子Bは薬漬けにされるが、霊体となって貞子Aの周囲を徘徊する。貞子Aは貞子Bの存在を知らない。やがて2人は合体し、呪殺パワーを解放。愛を告白した彼氏もろとも、劇団員すべてを殲滅させる。しかし父親(伊熊平八郎)の不意打ちによって、井戸に突き落とされる。
これが大筋のようだが、ダイナミックすぎて私の脳に入りきらない。

貞子Aの治癒能力は蛇足に思える。自分が死んでも復活できるなら、治癒と言うより再生能力だ。これは『リング2』で、貞子が井戸の中で30年も生きていたことの説明になるけど、そんなところを気にしている人がいるのか? 貞子Bも分裂した怪物じゃなくて、双子の姉とか、生き霊にすればよかったのに。貞子Bも怪物の父親も姿を見せないから、釈然としない。謎を解消するために、新たな謎を生んでいる。

遠山による重森の殺害とか、舞台上演中の音響ジャックとか、貞子Aの復活とか、大筋に関係ないイベントが混乱に拍車をかける。劇団員たちが貞子の死体を父親のところに運ぶ神経も理解しがたい。プロットは悪くないので、もうちょい整理してほしかった。
今はまぁ、仲間由紀恵の初主演映画として、見る価値があるかもしれない。

リングと呪怨
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