[Edit]
[レビュー2001年01月27日に発表された 

狗神 Inugami

どこに恐怖があったのか?

美希(天海祐希)が強すぎる。村人に差別されてもめげない、襲われても自力で撃退できる、恋しても女性上位、手に職がある。モンスターが登場しない本作において、彼女を脅かすものはなにもない。彼女はなぜ村に執着するのか? あれほど忌み嫌われて、恋人に出ていこうと誘われて、断る理由がわからない。郷土へのこだわりがあることはわかるのだが、共感できない。
一方、晃(渡部篤郎)も若々しさが感じられない。本作のコアイメージである「齢の離れた禁断のカップル」が成立してないよ。

村人たちにとって、狗神とはなんだったのか? 嫌がらせはするけど、追い出さない。被害者が出ても、おびえない。根っこの部分に恐怖が感じられないから、単なる嫌がらせにしか見えない。
先祖祭りはモノクロ映像になるけど、意味するところがわからない。坊之宮家は「無理心中する儀式」をどうやって伝承してきたんだろう? 村全体が結託して一族を消そうとして、なぜ消せないのか? いろいろ抜けが多い。
超常現象など出さず、田舎の因習と禁断の恋だけ掘り下げた方がよかったのではないか。

原作は読んでないけど、おもしろそうな感じがする。映画がつまらないのは、配役と演出にあるようだ。

Share

Next