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[レビュー2000年06月18日に発表された 

寒い国から来た標的 (記される殺意) / ジェシカおばさんの事件簿 SP2

Murder, She Wrote: A Story to Die For

ジェシカの哲学が示される

あらすじ

ジェシカが出席するロサンゼルの講演会で、ロシアの元軍人ユーリが射殺された。ほどなく若い女性(パトリシア)が逮捕される。パトリシアの雇い主で、ジェシカの作家友だちであるウォーレンは、ジェシカに真相究明を依頼する。
翌朝、ジェシカの部屋に脅迫状が届けられ、ウォーレンが狙撃される。

講演会場があるホテルを舞台にしたのはいいね。犯人は講演者か観客か、従業員か。こういう限定空間が好き。
熱心に推理する若者が、うまい具合に推理を混乱させるが、真犯人の特徴も掴んでいた。ウォーレンの講演で語ったこと、彼が機械に強いことも示されている。振り返ると、そこかしこにヒントがあった。

最大の見どころは、ラストで語られるジェシカの信念。たとえ友人であっても、犯罪は許さない。自分は捜査のプロではないが、ほかにやる人がいないなら行動する。シリーズを通じて描かれたジェシカの行動理念がまとめられている。

ウォーレンはジェシカに、「なぜおれたちは結婚しなかった?」と好意を示すが、彼が犯人だったことを踏まえると、ジェシカを撹乱させるウソにも見える。またジェシカがウォーレンの罪を暴いたのは、その腹いせとも解釈できる。もちろん、そうではないと思いたいが、最後の最後でウォーレンがパトリシアに色目を使うシーンで、ちょっとがっかりした。恋愛感情がないほうが、きれいにまとまっただろう。

真相

脅迫状はジェシカの部屋にあったメモ用紙に書かれていた。メモ用紙を手に入れられるのはウォーレンだけ。
ユーリ殺害には特殊な装置が使われており、準備が必要だった。ユーリの新刊が動機とは思えない。であるなら既刊になにかあるはず。ジェシカは読みふけり、ユーリが戦時中、ウォーレンの息子を殺害していたことを突き止める。
ウォーレンは、パトリシアの嫌疑を晴らすため、ジェシカに相談し、犯人が別にいることを示すため、装置を使って自分を狙撃したのだった。

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