フリーズ・ミー Freeze Me

2000年 日本映画 3ツ星 狂気

死体への愛情表現がハンパだった

なりゆきとはいえ、死体を冷凍コレクションする展開はおもしろいのだが、主人公(井上晴美)の異常性がいまひとつ描かれていない。暴れん坊の生者も、死んでしまえばおとなしい。彼女を殴ることも、気が変わることもない。彼女にとって死体は、安心して愛せる存在(状態)というわけだ。死体に対する嫌悪が愛情となり、罪の露見よりこの暮らしが終わることを恐れるようになる。となれば、結末は彼女自身も冷凍されること(フリーズ・ミー)かと思いきや……そこまで狂った映画ではなかった。

勝手に期待しすぎてしまったようだが、おもしろかった。

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