レビュー  1994年03月21日  に発表された 

装甲騎兵ボトムズ 赫奕たる異端 (全5話)
Armored Trooper Votoms: The Heretic Saint (OAV)

4ツ星

これはこれでアリ

ファンからの評価がおしなべて低い本作だが、私は楽しめた。
正直、テレビシリーズのラストは納得できなかった。なんの希望もないコールドスリープは、テイタニアが言うとおり、自殺でしかない。そんなキリコが目覚め、フィアナを求めて暴れまわる。アリキタリな続編だ。しかしそこに「事情」があったとわかると、すべて納得できた。未来に希望を託したのではなく、希望のない未来を拒否していたのか。

キリコにとってフィアナは、本当に絶対的存在だった。フィアナが女神のごとく描かれるのは抵抗もあるが、キリコの心情を察すると泣けてくる。32年後の目覚めは、新たな伴侶を得るための試練だと思いたい。でなければ、あまりにもキリコが哀れだ。

プロットは素晴らしいが、演出には不満もある。謎が謎に見えなかったので、牽引力が弱かった。ロッチナが「事情」を知らないのも不自然。ゴディバがキリコに協力するのにも、なにかしら別の理由がほしかった。
中盤でキリコが焦る理由が明かされ、そこからタイタニアが協力したり、ゴディバが裏切ったりすればよかったと思う。
それはそうとキリコは過去に3つの惑星を破壊している(モナド、クエント、ガレアデ)。それに比べれば、マーティアル教団の受けた被害はきわめて軽微だ。キリコに和解を求めた教団幹部は、その恩恵がわかっていない。このあたりも弱かった。

これからキリコはどう生きるのか? 本当に目が離せないキャラクターだ。


 Googleで「装甲騎兵ボトムズ 赫奕たる異端 」を検索する
 Wikipediaで「装甲騎兵ボトムズ 赫奕たる異端 」を検索する
 IMDBで「Armored Trooper Votoms: The Heretic Saint 」検索する

コメント (Facebook)

[ASIN] B000064V1V
思考回廊 レビュー
装甲騎兵ボトムズ 赫奕たる異端 (全5話)