レビュー  2002年01月19日  に発表された 

仄暗い水の底から
Dark Water

5ツ星

本当に怖い映画だった

あらすじ

松原淑美は5歳になる娘・郁子と、古い団地に引っ越してきた。離婚した夫と親権を争っている最中で、早く住所と仕事を見つける必要に迫られていた。新居はひどい安普請で、階上の足音や雨漏りに悩まされる。また郁子の奇行が目立ちはじめる。見えない友だちがいるような様子だ。淑美は、離婚した夫が嫌がらせをしているのではないかと疑うのだが......

おおよそのストーリーを知った上で見たけど、それでも怖かった。霊障も怖いが、離婚調停で身動きがとれない母親の現実がもっと怖い。不誠実な不動産、怠慢な管理人、子どもを叱りつける幼稚園の先生、求職者をぞんざいに扱う企業、そして不気味な夫......。霊障がなくても息が詰まりそう。追い詰められた線の細い母親を、黒木瞳が好演している。

興味深いのは、そうした閉塞感の多くが弁護士によって解消されること。冷静さと法律って、強いんだね。と同時に、いかに母親が追い詰められていたかがわかる。霊障とは関係ないが、印象的な転換だった。

惜しむらくはエピローグ。10年後のくだりは完全な蛇足だろう。成長した郁子の話は要領を得ないが、母親は行方不明になったのか? 美津子ちゃんの遺体は発見されてないの? 郁子は父親に引き取られたようだが、あまり幸せそうじゃない。おまけに母親も美津子ちゃんも成仏しておらず、もう台無し。というか廃墟になった団地で幽霊と暮らしたいって、郁子ちゃんも大丈夫か?

画竜点睛を欠いたが、怖い映画だった。ハリウッドのリメイク版も見てみたい。

(追記)ハリウッド版を鑑賞した。怖さは劣るが、ストーリーの完成度は高かった。

妄想リメイク

映画を見ながら思いついたネタを書き出してみた。ぜひ読んでほしい。

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