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[レビュー1979年10月17日に発表された 

噂の刑事トミーとマツ (全2期/全106話)

Uwasa no keiji Tomii to Matsu

自分の意志で変身できないヒーロー

放送当時私は8歳で、小学2年生だった。「九九」の暗唱に苦労し、逆上がりができるようになったころだな。Wikipediaによると国内刑事ドラマにおける「バディ作品」の元祖にあたるそうだが、私にとっては「変身ヒーロー」だった。弱虫トミーは「トミコ」と呼ばれると耳がぴくぴく動いて性格が一変。謎の怪力と謎の格闘技をふるって、悪党どもを投げ飛ばしていく。その変化が痛快だった。変身キーワードを叫ぶのはマツの専売ではなく、上司や犯人、はては自分の声の反響でさえ発動する。いつ、どのように変身するかも見どころのひとつだった。

子どもたちはトミーのファンになるわけだが、マツも好きなキャラクターだった。馬鹿で、短気で、猪突猛進で、トラブルメーカー。トミーがいないと駄目人間だが、そのことを恥じる様子もない。驚くほどマイペース。マツがしっかりしてるから、トミーは存分に暴れることができた。

トミーもトミーで、変身中の行動をおぼえているが、悩む様子はない。変身すれば状況を突破できると気づいても、自分の意志で変身できない。いい加減だが、おもしろい。

2018年、YouTubeで「トミー変身」シーンセレクションを見る。いやはや、すごい。いま再放送したら、「女の腐ったの!」といったセリフや、「子どもがマネをする」などのクレームで即日中止になるだろう。やれやれ。

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