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[レビュー1989年11月01日に発表された 

バオー来訪者

Baoh: The Visitor

「ウォォォム、バルバルバル!」と叫んでほしかった

ストーリーを削ったのはいいけど、戦闘シーンに魅力がない。音楽も平坦。残酷描写はがんばっているけど、原作のインパクトは再現できてない。美少女チックなスミレにも違和感があった。脱色したマジカルエミかと思った。まぁ、そういう時代だった。
最大の不満はナレーションがないこと。「それに触れることは死を意味するッ!」といったナレーションがあれば、ぐっと雰囲気が近くなったと思う。

消された設定

寄生虫バオーは、寄生した日数にしたがってより強い能力を宿主に与える。しかし百数十日で成虫になると、宿主に産卵。孵った幼虫は宿主の身体を突き破って、世界中に広まってしまう。宿主である橋沢育朗は、そのことを知らない。育朗がドレスの追跡から逃れても、いずれ脳内の寄生虫バオーに殺され、生物災害が起こる。

この絶望的な設定が物語に緊張感を与えていたが、OVAではカットされてしまった。まぁ、原作も決着をつけぬまま終わっているため、削ったことでストーリーが変わるわけじゃない。後書きで夢枕獏が言ったように、この物語の続きは気になる。OVAは結末を描くチャンスだったわけだが、冒険する気はなかったようだ。どうせ原作の持ち味を再現できないなら、新解釈の結末があったもよかったのに。
いや、まぁ、寄生虫バオーを摘出したり、成虫になっても安全だったら興ざめか。


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