ゴジラ(26) ゴジラ×メカゴジラ Godzilla against Mechagodzilla

2002年 特撮 3ツ星 怪獣

悲しい空回り

『エヴァンゲリオン』に強く影響された作品。ゴジラ襲来に備えて、初代ゴジラの骨から機龍《メカゴジラ》を作ったが、あえなく暴走する展開はそっくり。しかしエヴァンゲリオンとちがって機龍の正体は最初から明示されているため、死体を改造して同族と戦わせるという倫理的な問題につきあたる。劇中では少女が指摘するだけだが、本来はもっとクローズアップされるべきだろう。そこを追求しないなら、機龍の中身は最後まで伏せておく方がドラマチックになったと思う。人間の身勝手さがさらに強調されてしまうけどね。

ヒロイン・家城茜(釈由美子)は理解できない。自分の未熟さで仲間を死なせてしまったのなら、査問会でそう証言すべきだし、怒りをゴジラに向けるのはお門違いだ。つまるところ茜は「罰」を求めているだけで、機龍の正体にも、いのちの価値にも興味がない。こんなオペレーターに国の存亡を預けてしまうのは不安だ。政府はハコモノばかりに金をかけ、人材を軽んじているよ。

機龍の暴走も、茜の空虚さも、最後の決戦では表出せず、なんだかんだでゴジラ撃退に成功する。首相は、ゴジラに勝る戦力を保持したことを喜び、勝利を宣言する。
ううーん、これでいいのかなぁ?

科学が生命をもてあそぶことを批判したいわけじゃない。生き残るために手段を選ぶ馬鹿はいない。だが、えげつないことをやっておきながら、しれっと正義ぶるところが苦手だ。考えすぎだろうか? この疑問は、次回作で満たされることになる。

怪獣
東宝
ゴジラ:昭和
ゴジラ:平成
ゴジラ:ミレニアム
モスラ
フランケンシュタイン
東宝怪獣
大映
ガメラ:昭和版
ガメラ:平成三部作
ガメラ:新生版
大魔神
ほか
ウルトラシリーズ
松竹怪獣
怪獣:ほか
ゲーム・アニメ・CG映画
海外制作
海外制作

関連エントリー

2002年 特撮 3ツ星 怪獣
モーレツ怪獣大決戦

モーレツ怪獣大決戦

Moretsu Kaijuu Daikessen
2005年の特撮 ★2

いいなぁ。 内容について語ることはない。ひどいもんだが、そもそもクオリティを求めちゃいないだろう。どんな連中が、どんな経緯で制作したか知らないが、まー、楽しそうだ。 やってみたいこ (...)

パシフィック・リム: アップライジング

パシフィック・リム: アップライジング

Pacific Rim: Uprising
2018年の外国映画 ★3

「怪獣の名前は私が勝手につけた!」 『パシフィック・リム』(2013)の続編。なんも知らずに見たので、まぁ、楽しめた。もともとストーリーやドラマは期待してなかったし、ロボットと怪獣 (...)

レディ・プレイヤー1

レディ・プレイヤー1

Ready Player One
2018年の外国映画 ★3

結局、リアル至上か。  停滞した未来社会で、人々はVR世界「OASIS」に熱狂していた。莫大な遺産と運営権をめぐって、若者たちと企業が激突する。VR世界ではハリウッドだけでなく、日 (...)

海底二万哩 / 海底2万マイル / 海底20000マイル

海底二万哩 / 海底2万マイル / 海底20000マイル

20,000 Leagues Under the Sea
1954年の外国映画 ★3

見ごたえがある。 CGはない。すべてセット? それにしては大きい。ミニチュアで合成? そんな機材がすでにあったのか。気がつけば映像に圧倒されている。古い映画なのに。 リベット打ちさ (...)

巨神兵東京に現わる

巨神兵東京に現わる

Giant God Warrior Appears in Tokyo
2012年の特撮 ★3

メイキングを作るための本編 庵野監督が特撮技術の衰退を惜しみ、その技巧を作品として残そうとした。その心意気や、よし。しかし出来上がった作品が、「CGならもっとできたのに」と思わせて (...)

パシフィック・リム

パシフィック・リム

Pacific Rim
2013年の外国映画 ★4

その手があったか! 怪獣は海からやって来る。だから壁で都市を守る。怪獣の強さはレベルで区分され、少しずつ強くなっている。対応できるのは巨大ロボットのみ。2人のパイロットが精神を同調 (...)

ページ先頭へ