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[レビュー1971年08月01日に発表された 

地球最後の男オメガマン

The Omega Man

あちゃー、カルト集団はやめてよ

リチャード・マシスンの小説『吸血鬼』、2度目の映画化。無人のロサンゼルスをスポーツカーで乗り回し、マシンガンをぶっぱなし、ウッドストックを独りで楽しむ冒頭シーンは最高。しかし《ダークシーカー》が単なるカルト集団とわかって、がっくし。「石油と電気の怪物だ!」なんて指摘は、「資本主義の奴隷だ!」って言われるのと変わらない。これじゃ原作のキモである「価値観の逆転」が起こらない。この時点で視聴する気力を失ってしまった。

中盤から人類の生き残りグループが出てくるが、これまた理解しがたい。あれだけ敵視していたのに、「ワクチンなしでも話せばわかる」と言って飛び出すのは、純真というより馬鹿。本作におけるダークシーカーは思想だ。それをワクチン注射でなおすって、それはそれで怖い設定だが、そこが掘り下げられることはなかった。結局、ネビルは救世主(レジェンド)となって終わる。なんだかなぁ。

いろいろ不満はあるが、無人のロサンゼルスはよかった。


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