半落ち Half a Confession

2004年 日本映画 3ツ星 ドラマ 刑事・警察

よぅく考えてみると……

推理ものと思って見たのは失敗だった。とどのつまり本作は人情ドラマであって、「空白の二日間」に大きな意味はなかった。勝手に周囲が騒いでいただけ。なんだか拍子抜けしてしまった。
主人公を特定せず、「空白の二日間」を軸に警察の隠蔽体質、検察の馴れ合い、地方新聞社の現実、上司との恋愛、裁判官の家庭事情などが描かれているのだが、それらが1つの像を結んだとは言いがたい。役者の名演で、なんとなく感動できるのだが……。

原作の評価には、「受刑者はドナーになれるのか?」という疑問が投げかけられた。これは明瞭に可否を言えないそうだが、私はそれ以前に、「ドナーの有効期限まで生きる」という選択に共感できない。死を覚悟したなら、ほかにできることがあるのではないか? ここが釈然としないので、モヤモヤした印象になってしまった。

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