4ツ星

なんて素敵にグロテスク

「オズの魔法使い」とまちがって借りて、戸惑った。「オズの魔法使」(1939)はMGM制作で、その後日談をディズニーが制作したこと、また原作にない要素がふんだんに盛り込まれていると知ったのは、ずっとあとだった。

とにかくドロシーが可愛い。めちゃくちゃキュート。一方で、ストーリーや世界観は、妙にグロテスクだ。奴隷のようなホイーラーズや、首をすげ替えるモンビ王女は、夢に出てきそうなほど怖かった。

そしてノーム王がすさまじい。あれほど生命をもてあそんでいたのに、生たまごに敗れるとは。なぜ生たまごが駄目なのか? 魔法の粉で動く剥製(ガンプ)と、たまごから生じる生命に、どんな違いがあるの? 「動く」ことと「生きてる」ことのちがいを考えてしまう。

ドロシーは女性だから、やがて生命を宿すことになる。そのときもノーム王は敗退するのだろうか? 魔法があるオズの国は、じつはもっとも魔法のない国かもしれない。考え過ぎかもしれないが、いろいろ考えてしまった。

ゆっくり文庫

2014年に私が翻案した「オズの魔法使い」もどうぞ。


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オズ