トワイライト・ゾーン (2002年版/全44話) The Twilight Zone (2002 TV series)

2002年 海外ドラマ 2ツ星 SF ドラマ ファンタジー

どうにも慌ただしい

ここは異次元の入り口。この先は、あなたの常識を遥かに越えた不思議な世界。これからあなたが足を踏み入れるのは、現実でも空想でもない、未知なるところ。
ようこそ、トワイライトゾーンへ

同名タイトルのセカンドリバイバル。こうして新しいエピソードが作られるのはうれしいが、出来映えはいまひとつ。なぜか?
多くの人が指摘するのは案内役の違和感だろう。フォレスト・ウィテカーの好き嫌いではなく、またロッド・サーリングのイメージから乖離していることでもなく、慌ただしいのだ。巻きの入った現場レポーターのようにコメントするから、ドラマの余韻が吹き飛んでしまう。コメントも直接的で、ひねりがない。

それからどうでもいいことだが、キスシーンの多さが目につく。オリジナル(1959年)も、ファーストリバイバル(1985年版)も、ここまで多くなかった。これが21世紀のアメリカ文化なんだろうか。

トワイライト・ゾーン (2002年版):エピソード
タイトル 内容
1. 楽園の謎
EVERGREEN
[あらすじ] 不良娘ジェンナに手を焼いた両親は、郊外の町に引っ越してしまう。そこは戒律の厳しい厚生施設のようなところだった。それでもジェンナは改心せず、町のルールを破ってしまった。
[感想] 不良娘に同情できる描写はないが、あまりに一方的で、あまりに型どおりの結末。第1話でこれじゃ、先が思いやられる。
2. 死に神の休日
ONE NIGHT AT MERCY
[あらすじ] 救急病院に運ばれてきた男は、自分は死神で、もう仕事を辞めるとぼやく。担当医師は笑うが、実際にあらゆる生物が死ななくなり、大混乱におちいる。
[感想] 人間以外の生死まで含めちゃうとテーマ性がぼける。もっと小規模の、この地方の担当者くらいの方がよかったと思う。
3. 変身
SHADES OF GUILT
[あらすじ] 雨の夜、白人男性マットは暴漢に襲われた黒人男性を見捨ててしまう。翌日からマットの身体に異変が起こる。肌の色や顔つきが変わって、死んだ黒人男性そっくりに変身してしまう。マットは、黒人男性の家族に赦しを求めるが、拒否される。
[感想] 主人公に差別傾向はあったのだろうか。一方的に取り返しのつかない結末。新しい人生を受け入れられるんだろうか?
4. 夢の中の恋人
DREAM LOVER
[あらすじ] 〆切に追われた人気漫画家アンドリューの部屋に、自分が創作した美女が訪れる。アンドリューは喜び、彼女と甘いひとときを過ごす。しかし彼女は勝手に外出し、自分以外の男に色目を使い始める。
[感想] 漫画家が不細工だったら、理想の女性がきわだったと思う。互いに惚れる理由もあったらいいな。
5. 闇のゆりかご
CRADLE OF DARKNESS
[あらすじ] 赤ん坊のヒットラーを暗殺するため、アンドレアは1889年にタイムトラベルする。アンドレアはベビーシッターとしてヒットラー家に潜り込むが、無垢な赤ん坊を殺すことをためらう。
[感想] 覚悟がないままタイムスリップする方が悪い。未来からではなく、第二次世界大戦後あたりからタイムスリップする方がいい。
6. 深夜バスの謎
NIGHT ROUTE
[あらすじ] 大学講師のメリナは結婚を控え、幸せな日々を過ごしていた。しかし不審な深夜バスを見かけてから、記憶の欠落に気づいたり、幻覚を見るようになる。やがてメリナは気づく。あの深夜バスは死者を迎えに来たものなのだと。
[感想] よくあるパターンをひっくり返したのはいいね。犬だけ生還するのもおもしろい。舞台が一時的な停留所とほのめかされるとよかった。
7. 失われた時間 ★
TIME LAPSE
[あらすじ] 病院に勤めるザックは前兆なく記憶が飛んで、見知らぬ場所で、不可解な行動をしている自分自身に気づく。記憶を失っているあいだの自分は、大統領の娘を暗殺しようとしているようだ。ザックは自分自身を止めるべく、シークレットサービスに事情を説明するのだが......。
[感想] 記憶が飛ぶ描写がおもしろい。ラストは蛇足ではないか。セカンドリバイバルのベストエピソード。
8. 死者の眼
DEAD MAN'S EYES
[あらすじ] セレブの妻。殺された夫の眼鏡をかけると、夫が殺された日の情景が見えはじめた。裁判の証拠を求めて過去をたぐると、犯人として逮捕された男は無実だったと判明する。
[感想] 登場人物の考えがよくわからず、いまひとつ没入できなかった。「未来の取引」につなげてもよかったかも。
9. 無限地獄 ★
POOL GUY
[あらすじ] リッチーは金持ちのプールの水質管理という、つまらない仕事をしていた。ある日、リッチーは見知らぬ男に突然射殺される。それは夢だったが、胸に弾痕が残っていた。病院に行って診察を受けていると、ふたたび同じ男に射殺され、ふたたび目が覚めた。気味悪がりながらもリッチーが金持ちの家に行くと、自分を殺した男がいた。
[感想] 結局、どうやって殺したんだろう。舞台裏をわざと見せるなら、その意図する効果も教えてほしい。
10. 伝説の勇者
AZOTH THE AVENGER IS A FRIEND OF MINE
[あらすじ] 少年クレイグは、乱暴な父親に悩まされていた。あるとき、漫画のヒーロー・アゾスが実体化して、友だちになる。クレイグは自分をいじめる連中をアゾスに追い払ってもらう。つづいて父親も懲らしめてほしいと願うが、アゾスは戦ってくれなかった。
[感想] 邪魔者を消して解決で、いいのだろうか? むしろ後日談に興味が向く。
11. 欲望の果て(1)
THE LINEMAN(1)
[あらすじ] 電話線を修理していたタイラーは、落雷によって人の心を読む能力を得た。自信をつけたタイラーは片思いだった上司のシャノンにアプローチするが、彼女には別居中の夫がいて、経済的理由から自由になれないことを知る。
[感想] セカンドリバイバル唯一の前後編。じっくり描かれるので、キャラクターの心情がよくわかる。
12. 欲望の果て(2)
THE LINEMAN(2)
[あらすじ] タイラーは株の売買で巨万の富を築き、ふたたびシャノンに求婚するが拒絶される。そんなとき、友人とシャノンが関係していると思い込んだタイラーは、ふたりに精神支配をかけようとする。すべて一人相撲だったと悟ったタイラーは、自分を恥じ、死のうと決意する。
[感想] 相手の精神を支配することの意味は、もっと掘り下げてほしかった。前後編に分けたわりに、ラストは冴えない。
13. 伝説のギター
HARSH MISTRESS
[あらすじ] ロックスターに憧れる青年コーリーは、稀代のミュージシャンが使っていたギターを手に入れる。そのとたん、彼の演奏は人々を魅了するようになり、あっという間にスターダムにのし上がる。しかしギターの持ち主が変死していることを知り、コーリーはギターを処分しようとする。
[感想] 主人公が野心より良心を優先させた理由がわからない。自分以外のスターを出さないようにするためとか、それっぽい理由がほしい。
14. 理想の家族
UPGRADE
[あらすじ] 主婦アニーは夫と二人の子ども、そして愛犬を連れて新居に越してきた。ここに理想の家族を作ることが夢だった。気がつくと、愛犬の品種が変わっていた。さらに息子や娘、夫までも別人にすり替わっていく。それは自分が夢見た理想の家族が具現化するようだった。
[感想] 「本当はこうだとよかった」「びっくりするほど幸福」「これ以上の望みはない」といった発言があるべき。
15. 正義の代償
TO PROTECT AND SERVE
[あらすじ] 警官エリックは、売春婦を守るためにチンピラを射殺した。なのに死んだはずのチンピラから着信があって、売春婦の殺害を予告される。エリックは懸命に守ろうとするが、何者かに彼女は殺されてしまう。
[感想] ステレオタイプの主人公による、ステレオタイプの結末。それじゃ、トワイライトゾーンじゃない。
16. 選ばれし者
CHOSEN
[あらすじ] 駄目男ビンスのもとに、神父のような男女が訪れてDVDを手渡す。同じようなDVDが町の幾人かに渡され、次々に失踪している。ビンスは自分も消されるのではと恐怖する。
[感想] 第6話「深夜バスの謎」と同じ逆転パターン。ビデオの映像がキーにならないのは拍子抜け。彼がふさわしいかどうかも議論の余地がある。
17. 禁断の体験
SENSUOUS CINDY
[あらすじ] 結婚式までセックスを禁じられたベンは、同僚のすすめでヴァーチャルセックスを試す。架空の女性であるシンディは思いのほかリアルで、魅力的だった。ベンは満足するが、その夜、シンディから誘いの電話がかかる。
[感想] シンディ(プログラム)がセックスだけの関係で満足してたら、どうなっていたんだろう?
18. 悪夢の現実 ★
HUNTED
[あらすじ] 近未来、絶滅したはずの怪物(Kreetor)によって警備隊員が次々に襲われる。姿を見せぬ怪物に隊員たちはパニックを起こすが、生き残った隊長は怪物の正体を突き止める。
[感想] KreetorがCreatorってのはおもしろかった。自分の肯定で終わるのもいい。赤ん坊の電源オフはよけいだったような。
19. ファイトマン
MR. MOTIVATION
[あらすじ] チャーリーは有能だが、気の弱いサラリーマン。意地悪な上司に不正処理を命じられて困り果てる。そのとき、誕生祝いにプレゼントされたファイトマン人形がしゃべって、反撃をそそのかした。
[感想] ループしないのは救いか。人形は本当に人形であり、すべては主人公の内なる声、と思わせて、くらいのヒネリがほしい。
20. 幻の楽園 ★
SANCTUARY
[あらすじ] スコットはやり手のエージェント。ある日、パンクした車を捨てて近道したら、見知らぬ山荘に迷い込んだ。そこには同じように迷い込んだ美女がいた。下界にもどる方法がなくなったふたりは山荘で暮らしはじめるが、そこに軽薄な若い娘が迷い込む。
[感想] 1回目はつまらないと思ったが、2度見て不良娘を「蛇」、携帯電話を「知恵の実」と気づくと、おもしろくなった。
21. 未来の取引
FUTURE TRADE
[あらすじ] マーティンは仕事にも家庭にも疲れていた。ある日、未来(人生)を交換する取引を持ちかけられる。交換した相手は金持ちで、豪邸に住み、美しい妻がいて、なんの不満もない。マーティンは、こんなうまい話はないと警戒する。
[感想] あれほど警戒していたのに失敗するとは、入れ替わったセレブが、貧しい暮らしをどう思うかも描いてほしい。
22. あの日の忘れ物
FOUND AND LOST
[あらすじ] 成功した実業家に女性記者がインタビューする。彼女は彼の繊細な過去を暴き出す。ほどなく思い出の品が次々に見つかり、実業家は警戒する。やがて彼は、女性記者が昔の友人であったことを思い出す。
[感想] 実業家の人生が否定されるべきものと気づかなかった。ミイラ取りがミイラになったような描写がほしい。
23. 自立する人生
GABE'S STORY
[あらすじ] 配達員ゲイブの人生はうまくいかないことだらけ。交通事故で頭を強く打ってから、行く先々に自分の成功を阻む作業員がいることに気づく。作業員は、シナリオに沿って幸不幸を仕組んでいた。
[感想] 「ファイナル・ディスティネーション」も彼らが執筆したのだろうか? 「このあと大成功するはずだったのに」というエンディングもありじゃない?
24. 死への爆走
LAST LAP
[あらすじ] 末期がん患者アンディと相棒のマルコはロードレーサー。夜、コースの下見をしている最中に事故を起こし、マルコが死んでしまう。翌日、アンディは周囲がマルコの死をなんとも思っていないことに気づき、困惑する。
[感想] 死を受け入れる流れより、周囲の無関心が不自然に見えてしまった。
25. 未来の道しるべ ★
THE PATH
[あらすじ] 新聞記者アリソンは成功への道を見失っていた。ある日、カフェにいた占い師の助言でチャンスをつかむ。占いが当たるたびアリソンは占いにたよるようになっていく。
[感想] 占い師の真意がわからないところがいいね。
26. 殺人予告 ★
FAIR WARNING
[あらすじ] 花屋の店員ティナは、見知らぬ男から殺人予告を受ける。警察に通報して男は特定できたが、身に覚えがなく、アリバイもあった。不安がるティナのもとに、ふたたび男が現れ、警告される。男は同時に2つの場所に存在していた。
[感想] 殺人鬼は三重人格だったのかもね。ティナはターゲットだから警告されたのか、霊能力があったから受信できたのか。
27. もう一つの人生
ANOTHER LIFE
[あらすじ] 有名なラッパー歌手であるマーティンは、身に覚えのない罪状で取り調べを受ける幻覚を見る。幻覚はひどくなり、取り調べも苛烈を極めた。マーティンは、幻覚の中にいる警官のひとりが、自分の妻そっくりであることに気づく。
[感想] 陰鬱なエピソード。真相から見れば、追い詰められた男の現実逃避でしかなかったのは悲しすぎる。
28. 無敵の法則
REWIND
[あらすじ] ギャンブル中毒の男が、5分だけ時間を巻き戻せるカセットレコーダーを手に入れた。恋人から金を借りて、ずっと負けつづけている男に最後の勝負に挑んだ。
[感想] ありきたりにもほどがある。
29. 消せない落書き
TAGGED
[あらすじ] マーカスには絵の才能があったが、ギャングの一員になったことで壁に落書きばかり描いていた。ある日、仲間たちにそそのかされて見知らぬ男を射殺してしまう。その日以来、マーカスが男を撃つ絵が壁に現れるようになった。
[感想] マーカス本人が無意識に罪を告白していたとか、そーゆーオチかと。
30. 最期の輝き
INTO THE LIGHT
[あらすじ] レイチェルは教育に絶望し、学校を辞めることにした。ある日、レイチェルはこれから死ぬ人の顔が白く輝いて見えることに気づく。学校で多くの生徒の顔が輝いて見えることから、レイチェルは大きな災害が起こることを予感する。
[感想] S1(19)のリメイク。戦場で見る死相と現代では、だいぶ意味合いがちがう。ラストも直球で、さしたる感慨も湧かない。
31. 続・子供の世界
IT'S STILL A GOOD LIFE
[あらすじ] 「子どもの世界」のつづき。超常の人・アンソニーは大人になったが、相変わらず暴君だった。アンソニーは、娘のオードリーに彼以上の力が受け継がれていることに気づいていなかった。
[感想] S3(08)の続編。同じ役者が演じているのは嬉しい。思い通りにならないことを楽しむくらいの心意気がほしかった。
32. メープル・ストリートの悪夢
THE MONSTERS ARE ON MAPLE STREET
[あらすじ] 平和なメープル・ストリートで大きな音がして、住民の携帯電話が一斉に鳴ってから停電になった。エンジンもかからず、外界から隔絶されてしまう。住民はテロリストの仕業ではないかと疑いはじめる。
[感想] S1(22)のリメイク。宇宙人をテロリストに変えたのはいいが、それが軍の実験というのはおかしな感じがする。
33. メンフィスでの出来事
MEMPHIS
[あらすじ] 難病で余命わずかと宣告された黒人レイは、交通事故に遭って35年前のメンフィスにタイムスリップする。当時は黒人差別がひどかったが、レイは人々の優しさに触れて感動する。あるとき、レイはキング牧師の暗殺が近いことを察知し、これを止めようと奔走する。
[感想] 歴史は変えられないが、運命は変えられた。事件を経て、主人公がなにを思ったか知りたい。
34. 誘拐犯を追え!
HOW MUCH DO YOU LOVE YOUR KID?
[あらすじ] 平凡な主婦・ドナの息子が誘拐される。それはテレビの企画番組だった。ドナは誘拐犯を追って子どもを助け出すが、大怪我を負わせてしまう。ドナは番組スタッフにそそのかされ、誘拐犯に復讐しようとする。
[感想] ストーリー的な魅力はないが、見え見えのラストに突き進むテレビ局スタッフはおもしろかった。
35. 恐怖のウイルス ★
PLACEBO EFFECT
[あらすじ] ハリーは思い込みで病気になるため、いつも偽薬で治療するふりをしていた。今日もハリーがやってきたが、いつもとちがって病状が確認された。宇宙から飛来した未知のウイルスに感染したと、ハリーは思い込んでいた。
[感想] 「プラシーボ効果」を逆転させたストーリーはおもしろい。主人公はもう主治医をするしかない。あるいは彼女の存在も?
36. ジェミニ・プロジェクト
COLD FUSION
[あらすじ] 物理学者のポールは、軍の依頼で通信が途絶えたアラスカの研究施設に派遣される。施設に残っていた人たちは狂気にむしばまれ、「チャンドラー」なる人物を恐れていた。ポールは、この基地で新型兵器が開発されていたことを知る。
[感想] X-Filesのような雰囲気。主人公が十分に描かれていなかったため、よくわからないラストになっている。
37. ファラオの呪い
THE PHARAOH'S CURSE
[あらすじ] 若きマジシャンのマリオは、伝説のマジック「ファラオの呪い」の次世代伝承者となることを願って、伝承者ケロッグの家を訪れた。ケロッグに認められたマリオは過酷な特訓を受けるが、どうしてもトリックがわからない。やがてマリオは、ケロッグの若き妻シャロンと関係を持ってしまう。
[感想] オチは拍子抜けするが、若さを維持するため装置を濫用する奥さんは怖い。やがて自分のものになる身体を楽しんでいたんだね。
38. 人形の家
THE COLLECTION
[あらすじ] ベビーシッターのミランダは、10歳の少女ダニエルの面倒を見ることになる。ダニエルは夢想家で、人形たちが動いて自分を困らせると訴える。ミランダは不気味に思いつつも、冷静に対処しようとする。
[感想] ミランダが単なる犠牲者だったのはショック。友人を救いに来たんじゃなかったのか。
39. みにくい顔
EYE OF THE BEHOLDER
[あらすじ] とある病院で顔を手術した女性が、包帯がとれる日を待っていた。すでに12回目の手術で、これが失敗だったら隔離されてしまう。果たしての彼女のみにくい顔はなおっているだろうか。
[感想] S2(06)のリメイク。カラーだとインパクトが薄れる。
40. 恋人の待つ家
DEVELOPING
[あらすじ] カメラマンのイーディは事故で恋人を亡くす。一年後になにげなく撮った写真に、奇妙なものが映っていた。それは恋人といっしょに住みたいと願っていた家だった。
[感想] きれいにまとまっているが、響くものはなかった。
41. 天使のささやき
THE EXECUTIONS OF GRADY FINCH
[あらすじ] グレイディは無罪を訴えるが聞き入れてもらえず、死刑執行が決まる。執行の瞬間、「まだ早い」という声が聞こえ、装置が故障する。グレイディは何度も死刑執行され、何度も生き残った。そのうちグレイディは、自分は守護天使に守られていると思うようになる。
[感想] 神によって生かされ、神によって断罪される。世間にちゃんと伝わっただろうか。
42. 父の帰還 ★
HOMECOMING
[あらすじ] 高校生のトレースは反抗的な不登校児。ある日、戦地で行方不明になったはずの父がひょっこり帰ってくる。父はこれまでの不在を埋め合わせるように妻と息子に向き合ってくれた。やがてトレースは、父親がすでに死んでいることに気づく。
[感想] よくある話だが、早い段階で父親が幽霊とわかるのはおもしろい。あとで気づくより、ずっと印象的だ。
43. 太陽の聖杯
SUNRISE
[あらすじ] 大学生の仲良しサークルが宝探しゲームに興じていた。彼らは洞窟でアステカの壺を見つけるが、うっかり中の血をこぼしてしまう。すると太陽が隠れて、地球が凍りはじめた。碑文から、太陽を取り戻すためには生け贄が必要とわかる。
[感想] 若者たちの葛藤を描けばおもしろくなったと思う。誰も知らないところで世界を救うことのやるせなさもほしい。
44. 最後の取引
BURNED
[あらすじ] 不動産屋のスコットは、放火によって取引価格を釣り上げていた。あるとき、放火で子どもが亡くなり、実行犯が報酬の上乗せを要求してきた。スコットは拒否するが、身の危険を感じる。しかし彼は外出恐怖症のため、家から出られなかった。
[感想] 主人公の人となりや、状況がよくわからなかった。単純な解釈でまちがってないと思うが、物足りない。外出恐怖症という設定も浮いている。
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