WANTED / ウォンテッド Wanted : Dead or Alive

1986年 外国映画 3ツ星 探偵

もっと振り切れてほしかった

バウンティ・ハンターという職業を知ったのは、本作が最初だと思う。刑事より自由で、探偵よりリアルだ。改造した倉庫での気ままな暮らしがカッコイイ。

しかしこれは、私が見たかったR.ハウアーではない。在りし日の精悍さはなく、苦悩や狂気による人物の掘り下げが薄い。『ブレードランナー』や『ヒッチャー』のイメージが強すぎて、いかれたヤツでないと物足りないのだ。

後半は盛り返し、ワルの魅力の炸裂する。やはりR.ハウアーは正義の味方より、冷酷な殺人鬼の方が似合う。しかし賞金稼ぎは殺人鬼ではないので、ブレーキダウン。うーん。
主人公ニックは、50年代のテレビシリーズ『拳銃無宿』に登場する賞金稼ぎジョッシュ・ランドル(S.マックイーン)の孫という設定だとか。私は見てないので知らないが、このへんが制約になっているのだろうか?
もっと狂って、尖って、振り切れていれば、おもしろくなったと思う。

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