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[レビュー1988年12月24日に発表された 

釣りバカ日誌

Tsuribaka Nisshi 1

なぁなぁ、で済ませない

2013年に鑑賞。『ファイナル』(2011)を見たあとだったから、ハマさん、スーさんの出会いを見るのは不思議な気分。みんな若い。そして、おもしろい!

みち子さん(石田えり)の印象がちがう。若さによらないエロスもいいが、それ以上に笑顔がたまらない。なにかして喜ばせてあげたくなっちゃう。スーさんという小惑星が、みち子さんという太陽に引っ張られ、惑星になっていく過程がおもしろかった。
このとき、スーさん(三國連太郎)は65歳。バリバリ働いて会社を大きくしたけど、なにか人生にむなしさを感じる初老の男を、見事に演じている。雰囲気やメイクも後期と異なり、好感がもてる。

スーさんの正体がわかったときの、ハマさん、みち子さんの反応がリアルだった。偉い人でも物怖じせず、そのまま付き合うのかと思いきや、静かに、きっぱり距離を置いた。スーさんも遺留するけど無理強いしない。しかし距離が離れたところで気配り(電話)する。なんと細やかな情緒だろう。外国人にはわからないかもしれない。

シリーズ化を前提に引っ張ったのかと思ったが、単発のつもりだったそうだ。だとすると、なんだか切ない気持ちになる。日本昔ばなしに出てきそうなエピソードだった。

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