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[レビュー1977年10月11日に発表された 

飛べ!孫悟空 (全74回)

Tobe! Songoku

メタフィクションの人形劇

ドリフターズが人形劇に挑戦した異色作。ふつうの『西遊記』とちがって──というほど『西遊記』を知ってるわけではないが──キャラもストーリーもいい加減。たとえば弟子の「カトー」は、演じる加藤茶そのもの。古代中国の世界観にまるで合っていないが、仲間たちが「おまえはなんだ?」と突っ込むことでギャグになっている。尊敬すべき三蔵法師(いかりや長助)はことあるごとに弟子たちに意地悪されるし、弟子たちも互いの出番や役柄で揉めている。西遊記をきちんと演じることより、ドリフターズの個性が前面に出されている。
また人形劇なので、いかりや長助(三蔵法師)の顔が極端に歪んでいたり、高木ブー(八戒)が鼻息でものを吹き飛ばしたり、現実以上に痛快だった。

たぶん、私が最初に遭遇したメタフィクションであり、いまだに本作を超えるものを知らない。
人気タレントがドラマに出ると、まじめになりきれず、かといって『飛べ!孫悟空』ほど振り切れず、中途半端だなぁと思う。そのくらい印象的な作品だった。

あぁ、それと主題歌の『ゴー・ウエスト』もよかったね。リズムが今も耳に残っている。

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