ビバリーヒルズ・コップ Beverly Hills Cop
1984年 外国映画 4ツ星 刑事・警察破天荒だけど、下品じゃない
はじめて見たときは地理がわからず、ただ破天荒な刑事ドラマと思っていた。やがて成長して、ビバリーヒルズとデトロイトが3,000キロも離れており、治安や住民の面からも両極端であったことを知ると、映画の楽しみが増えた。つまり、下流の熱血刑事(現場主義)が、上流の優秀刑事(規律優先)を叱咤して、大富豪の町で暴れ回っていたわけだ。
特筆すべきは、そのバランス感覚だ。
ブルジョア批判に傾倒したり、ギャグが下品になることもない。アクセル刑事のシリアス面が物語を引き締め、軽妙な音楽がムードを盛り上げる。コメディ要素は強いが、コメディではないのだ。
刑事ドラマとしてみると、びっくりするほどストレート。しかしその分、カルチャーショックがよく描けている。
ありそうでなかったタイプのアクション映画だった。