4ツ星

いい作品なんだけど、弱い

ウルトラマン(善意の宇宙人)が地球防衛チームとタッグを組まなかった物語。巨大ヒーローは出てくるが、その位置づけはあいまいで、世間的には怪獣と区別されていない。街が破壊され、多くの人が死ぬ中で、ドラマは1人の少女の成長に収れんされていく。そのプロットは素晴らしい!

が、演出的には物足りない。アイがWoOを見捨てないのは、WoOに(母親に置き去りにされた)自分自身を投影しているからだと思うのだが、そうした描写は乏しい。彼女の成長に、なんらかの方向性を与えてほしかった。母親も、娘を疎んじていたわけでなく、相応の言い分と反省があるだろうが、このへんも割愛されている。地球規模の事件が、母子家庭の問題とリンクしそうで、していない。はがゆい。

有効な戦力をもたない防衛軍が、盗聴や身元調査といった地味な活動に終始しているのはおもしろかった。多数のために少数を犠牲にしたり、命令によって思考を停止させるなど、人間や組織がリアルに描かれている。
「やむをえない」と気持ちを殺すことが、より大きな災いを招く。本当はシンプルなことなのに、どんどん難しく見えてくる。こうしたジレンマも、物語の軸にありそうなんだけど、歯車が合わなかった。

なによりツカミが弱い。おもしろくなってくるのは中盤あたりだから、それまでに見なくなってしまう視聴者も多いのではないか。じつに惜しい。

とまぁ、いろいろ不満な点もあるが、おもしろい作品だった。あまたの作品が生まれ、消えていく中で、縁あって見ることができたのはよかったと思う。


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思考回廊 レビュー
生物彗星WoO (全13話)