レビュー  2005年12月16日  に発表された 

世界の終り(ジョン・カーペンター) / マスターズ・オブ・ホラー (S1-08)
Cigarette Burns / Masters of Horror

3ツ星

玉手箱を開けるまでが華

あらすじ

スウィートマンは年老いた蒐集家に「世界の終わり」という映画のフィルムを捜索するよう依頼される。それはマニアの間で幻の映画と呼ばれており、過去一度だけ上映されたときは暴動が起こって死傷者を出したという。スウィートマンは借金返済のため引き受ける。
映画を見た批評家、2度目の上映時の映写技師、監督の熱狂的なファン、監督の妻。だれもが口を閉ざし、謎めいた警告をする。やがてスウィートマンはパンチマークの幻覚を見るようになった。映画を見ずとも、興味をもっただけで影響を受ける。それはフィルムに近づくほどひどくなった。

13人のホラー映画の巨匠による共同プロジェクト『マスターズ・オブ・ホラー』の8本目。
「見たものを狂わせる芸術」というプロットは魅力的だが、よい作品にはなかなか出会えない。どうしても作品を見ることがゴールになるが、「想像を絶する芸術作品」なんて表現できないからだ。なので、いかに期待感を盛り上げるかがポイントになる。その点、本作はずば抜けてうまい。1コマたりとも映ってないのに、フィルムへの恐怖は一気に高まった。
最初に訪れた批評家が素晴らしい。わずかな言葉で危険性と魅力を伝えてくれた。続いてパンチマークの音にびびる。サスペリアのように美しく単調な音楽もよかった。

スウィートマンは椅子に縛られ、銃を持った男たちに監視された状態から逆転した。どうやって? これもフィルムの影響か? 現実も映画のように編集できるのか?
などと考えているあたりが一番楽しかった。

蓋を開けてみれば大したことはない。義父や妻の乱入も唐突すぎる。結末をちゃんと用意していなかったのだろう。それっぽい演出でごまかしただけに見える。
しかしそれでも、蓋をあけるまでは怖かった。そこはまちがいない。

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思考回廊 レビュー
世界の終り(ジョン・カーペンター) / マスターズ・オブ・ホラー (S1-08)