レビュー  2005年12月07日  に発表された 

ホラーバス オノバルと魔王フェルシ
DE GRIEZELBUS/THE HORROR BUS

2ツ星

「本気であたしのこと好きなら!」

あらすじ

オノバルは内気な少年で、相思相愛の彼女にも素直になれない。いじめっ子は毎日「負け犬」とからかってくる。両親には「おまえは拾ってきた子どもだ」と突き放される。行き場をなくしたオノバルは、いじめっ子を破滅させる物語を書いた。すると悪魔がやってきて、その物語を現実にしてやると言う。
こうしてクラスメートのみんなは、地獄へ向かうホラーバスに乗ることとなった。

オランダ版「ハリー・ポッター」ともいうべきファンタジックアドベンチャー...。その宣伝文句だけで期待感がしぼむ。実際、「ハリー・ポッター」との共通点は子どもが主人公ってことくらい。私はそもそも「ハリー・ポッター」をおもしろいと思っていないから、本作がオランダでどれほど親しまれているのか、まったく想像できない。

こーゆー物語は、だめな少年が成長することでカタルシスが得られるものだが、本作のオノバルは美少年。ピアスをして、ネックレスをしたまま眠る。クラスで一番の美少女にも愛されている。家庭環境は複雑だが、それほど追い詰められているように見えない。要するに、甘っちょろい子どもにしか見えない。
また彼女がオノバルを守るため、いじめっ子にキスする展開は、どう考えても子どもの教育によくない。「キスする約束をした」くらいで十分なのに。

んで、長い準備期間を経て、ついにホラーバスが運行開始。悪魔たちは個性的で、けっこう楽しい。先生が早い段階でオノバルの言うことを信じるのもいい。だが、その先はただのアドベンチャー。いじめっ子は改心し、両親も善良になり、美少女の愛もゲット。クラスメートたちに怨まれることもない。なにもかも都合が良くて、イージーなゲームを見ているみたい。

結局、すべてはオノバルが仕組んだことだったようだが、これまた後味がよろしくない。つまり自分の努力ではなく、悪魔の力で欲しいものを得たわけだから、本来なら破滅すべきなのだ。

子どもに見せたい映画じゃない。大人が見て楽しめる内容じゃない。
そんな感じだった。

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