イグジステンズ eXistenZ

1999年 外国映画 3ツ星 密室 記憶操作

微妙なところにオチてしまった物語

夢か現か、あるいはゲームの仮想世界か?
押井守の得意分野に、奇才クローネンバーグ監督が挑む。その結果は……なんとも消化不良。つまらないわけではないが、おもしろいとも言い難いところにオチてしまった。
夢かもしれない世界で、夢のようなことをするのは意味がないと思う。中華料理の骨で銃を作ったあたりから、観客は現実感ではなく、この映画をまともに判断する気を失ったのではないだろうか。

物語はさておき、生体部品を使ったゲームというアイデアはおもしろい。
あの管を脊髄に直結させる感覚を想像すると、ぞわぞわ怖気が走るよ。それ以前に、ゲームのために背中に穴を空ける神経が信じられない。

思えば、最初っから不条理な話だった。

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