サイドウェイ Sideways

2004年 外国映画 4ツ星 ドラマ ロードムービー

ピークを過ぎたワインも、味わい深い

うだつの上がらない中年男2人が、気ままなワイナリーめぐりの旅に出る。その実情は、母親のへそくりをちょろまかしたり、中年女の純情をもてあそんだりと、情けないことばかり。子どものころの夢だけでなく、男の意地さえ失っている。ぶっちゃけ、中盤まではなにがおもしろいのか、さっぱりわからない。

状況はどんどん悪くなり、マイルスが秘蔵のワインを無駄に飲んじゃうところは泣けた。本当に、いいことがぜんぜんなくて、生きてることさえつらくて、それでも希望を求めて、ドアを叩く。恥も外聞もない。その様を滑稽と笑えるほど、私も若くない。
誰もが思うように生きられるわけじゃない。夢破れてもなお人は生きる。ちっぽけな人生と認めることで、救いがあると信じたい。

私はワインの味がわかるとは言えないが、なにやら無性に飲みたくなった。飲酒運転は駄目だけどね。

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