茄子 スーツケースの渡り鳥 Nasu: A Migratory Bird with Suitcase

2007年 アニメ 2ツ星 スポーツ 日常を描く

舞台は日本だが、視点はイタリア人のまま

まるっきりジブリアニメ。絵柄だけでなく、サイクルロードレースというマイナースポーツを緻密に描くところに共通点を感じる。そして『紅の豚』と同じく、共感できる人は少ないだろう。

舞台は日本で、おまけに日本語で意思疎通できるが、親近感は湧かない。あくまでもイタリア人の目で見た「外国としての日本」が描かれているからだ。本当に日本人が作ったのか疑問に思うほど、センスが異なる。
ストーリーは盛り上がらないが、レースの興奮は本物。前作以上に臨場感がある。「今日はおれたちの日だ!」と言われれば、ぶるると気合いが入る。しかし急逝したマルコの扱いや、ザンコーニの不可解なリタイヤなど、やはり共感しづらい。
おもしろいけど、人に薦められない作品だ。

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