機動戦士ガンダム MSイグルー2 重力戦線 (全3話) Mobile Suit Gundam MS IGLOO 2: Gravity Of The Battlefront

2008年 アニメ 3ツ星 #ガンダム ロボット 主人公は軍人 戦争

ファンタジーはいらないが、夢は残しておけ

MSイグルーの第2幕。地球連邦軍の地上戦を描くのはいいのだが、主人公らしい人物がおらず、また「死神」の存在がどうにも浮いてしまった、いまいち好きになれなかった。そもそもMSイグルーのタッチで人物を描くのは無理がある。人物の泣き笑いを出すくらいなら、メカをアップにしてくれ。

連邦軍の将兵たちに取り憑く「死神」は、なにを暗示していたのか? ジオン軍に抵抗するため、連邦軍もMSを開発するわけだが、そうした負の連鎖を象徴するのかと思っていたが、ちがった。せっかく地上を部隊にしているのだから、太古から戦争を見てきたようなイメージが欲しかったが、いずれにせよ、MSイグルーの世界観には合わないだろうな。

  1. あの死神を撃て! ... 無謀な戦いに男を感じる。この第1話がいちばんおもしろかった。
  2. 陸の王者、前へ! ... 致命的な誘導ミス。死神にこだわりすぎだ。
  3. オデッサ、鉄の嵐 ... 最後の最後にこれをもってくるとは!

陸戦強襲型ガンタンクのリアリティは突出している。被弾率を下げるために姿勢を低くし、キャタピラで悪路を突破する姿を見ると、モビルスーツの有用性が揺らぐ。本機が開発系譜から外されたのは納得しがたいが、強襲兵器に後方支援を指示するような世界ではやむを得ないか。

MSイグルーのテーマは「挫折するプロジェクトX」だが、最後の最後に超リアルな兵器が出てきちゃった感じ。死神のファンタジーはいらないが、二足歩行の巨大ロボット兵器が闊歩する夢は残しておいてほしい。

機動戦士ガンダム / ガンダムシリーズ
1979
1980s
1990s
2000s
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海外制作
ゲーム

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